2035年に向けたフューチャーパッケージについて合意
2026年7月27日、ポルシェAGは経営取締役会と中央労使協議会(General Works Council)が、IG MetallおよびSüdwestmetall employers’ associationとともに『Future Package (フューチャーパッケージ)』について合意したと発表されました。
フューチャーパッケージの中心となるのは、2035年までの雇用と拠点の保護、そしてツッフェンハウゼンとヴァイザッハの両拠点への累計21億ユーロ(約3,910億円)の投資で、このフューチャーパッケージはポルシェが進める『ストラテジー2035 (Sportwagenschmiede 35)』の一環として行われる戦略的再編の基盤とのことで、ストラテジー2035の詳細は2026年10月のCapital Markets Dayで発表される予定。
フューチャーパッケージの共通の目的は、スポーツカーメーカーとしての競争力を強化するとともに、できる限り多くの雇用を長期的に確保すること。
これらの投資を可能にするために、交渉当事者は包括的な対策パッケージに合意、これによりさらなる柔軟性と生産性向上のための基盤を整えるとのことです。
ポルシェAG CEOのMichael Leiters氏は、今回のフューチャーパッケージについて:
「フューチャーパッケージはポルシェにとって良いものである。これによりポルシェは会社を戦略的に再編し、競争力に投資する機会を得ることが出来る」
「フューチャーパッケージによって『Sportwagenschmiede 35』の基盤を築いている。これからは私たち全員が結果を出していかなければならない。一つ確かなことは、目標を達成し経済的な成功を収めることによってのみ、従業員に必要な安心を提供することが出来るということ」
It is said that.
また、ポルシェAG 中央労使協議会議長のIbrahim Aslan氏はフューチャーパッケージについて強いメッセージだということで:
「特に現在の環境を考えれば、2035年までを対象とするフューチャーパッケージについて合意に達することが可能だと事前に考えていた人はほとんどいなかっただろう」
「私たちは経営陣に対し、ポルシェという会社、そしてツッフェンハウゼンとヴァイザッハの拠点に投資することはチャンスであり、今後5年間の雇用確保にも大きな役割を果たすと説得することが出来た。妥協が必要だったことは交渉の一部。私たちは今、中核となる従業員とポルシェブランドのために、再び未来を見据えている」
「このパッケージは厳しい交渉の末に勝ち取ったもの。これからは経営取締役会とともに実行していかなければならない。トランスフォーメーション・ボーナスによって、従業員は彼らにふさわしい評価を受けることになる」
And comment.
2035年末まで強制的な人員削減を行わない
雇用と拠点の保護を2035年末まで延長することにより、ポルシェはこの期間中の強制的な人員削減を行わないとしています。
同時に、ツッフェンハウゼンとヴァイザッハの将来性を確保するため、この期間中に21億ユーロを投資することを約束。
例えばこの投資によって:
・ツッフェンハウゼンで長期的に2ドアスポーツカーの生産を継続する
・Sonderwunsch(ゾンダーヴンシュ)プログラムの規模を拡大する
・すべてのモデルラインの開発活動を引き続きヴァイザッハに集中させる
ことを目指されています。
こうした投資を実現するために包括的な対策パッケージが実施され、その目的は人件費を大幅に削減するとともに、各拠点での働き方をより柔軟かつ生産的なものにすることとのことです。
フューチャーパッケージとは
- ポルシェ独自の給与体系の対象となる経営陣および従業員のうち、現在合意されている賃上げと将来の賃上げの合計3.5%が2035年まで延期される
- 2027年と2028年には、上級管理職および経営幹部は、基本報酬の増額分から同額の拠出金を放棄する
- さらに一時金についても調整が行われる:クリスマスボーナスについては会社が任意で拠出する割合が2035年までに45%から5%に引き下げられ、クリスマスボーナスの支給額は月給の最大100%から60%に減少する
- 将来的には任意で拠出される特別手当は、会社の業績と収益性により密接に連動するようになる
- 今後はモバイルワークが可能な日数は月12日ではなく、最大8日間までとなる
- その他の措置としては、休憩の取り扱いや生産サイクル時間に関する枠組み条件の変更などが挙げられる
- この計画には、2035年までにさらに5,000人の雇用を社会的に配慮した形で削減する措置も含まれている
- これは主に、自然減、人口動態の変化、特別部分退職制度の拡充、および希望退職制度を通じて達成される
従業員には1,500ユーロのTransformation Bonus
IG Metallの会員である従業員には、今後「IG Metallメンバーシップボーナス」が設けられるそうで、その内容は年間1日の追加休暇と、年間200ユーロ相当のバウチャーとのこと。
※IG Metallは、ドイツの大手労働組合「Industriegewerkschaft Metall(ドイツ金属産業労働組合)」
さらにポルシェは、2026年8月に従業員へ一度限りの「Transformation Bonus(トランスフォーメーション・ボーナス)」として1,500ユーロを支給。
IG Metallの会員については、これにさらに411ユーロが上乗せされ、トランスフォーメーション・ボーナスは合計1,911ユーロになるとのことです。
こんな話し合いの中での数字にもちゃんと911を持ってくるところが、さすがポルシェ…。
IG Metallシュトゥットガルト支部の第二代表であるTamara Hübner氏は:
「フューチャーパッケージは強力な労使協議会と組合加入率の高い従業員がいれば、変革を従業員の利益に沿う形で積極的に形作ることができることを示している。新しいメンバーシップ・ボーナスによって、IG Metallの組合員はそれを実感できるようになる」
「2035年までの雇用と拠点の保護の延長、そして投資は全ての従業員にとって、そして産業拠点としてのBaden-Württemberg州にとって重要なメッセージである」
「従業員も貢献している以上、それが成果につながらなければならない。今度は会社側が約束した投資を実行し、ポルシェを再び成功軌道へ導く責任を負っている」
It is said that.
ポルシェにとってまた大きな変革となりそうな今回のフューチャーパッケージ。
今後どうなっていくのか、そしてやっぱりまずは2026年10月に発表される「ストラテジー 2035」の詳細が知りたいところで、その発表を待ちたいと思います。
Source:(公式)Executive Board and General Works Council of Porsche AG agree on Future Package
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