ヴォルフガング・ポルシェ (Wolfgang Porsche)氏が購入されたというオーストリアの文化的・歴史的建造物である豪邸「ツヴァイク・ヴィラ (またはPaschinger城とも呼ばれる)」に関するとある問題が、昨年3月頃に報道されていました。

それが何かというと、ポルシェ氏はこの邸宅が建っている山の上までの間に、山の下からおうちまで続く私設地下トンネルを作ってしまおうという計画をし、市の許可を取得したというもの。
しかしながら、この一連の計画が「お金持ちであればなんでもやりたい放題出来るんですね」みたいな反感をかってしまったようで問題視されていたわけです。
その報道についてはこちら:ヴォルフガング・ポルシェ氏が山を貫く500メートルのトンネルを作ることを計画中

ポルシェ氏の代理人は、今回せっかく全面改装・近代化されたこの邸宅を売却するに至った理由についての言及は避けられているとのことですが、地元メディアの報道によると、やはり私設トンネル建設計画をめぐっての圧力が原因であったのではないかとのこと。
トンネルを掘る許可についての市民からの反発は、単なるお金持ちの道楽じゃないのという思いからだけではなく、この許可は市議会がわずか4.8万ユーロ(約880万円)の予算で、しかも一切の市民協議なしに承認されたということもあります。
さらにまた問題なのは、この建設工事は現市長のBernhard Auinger氏が前市長から引きついた後に開始される予定だったそうなのですが、このAuinger氏はなんとポルシェに27年間勤めていて、さらには労働組合代表としてポルシェの持株会社の取締役を務められていた方。
ご本人は「単なる偶然」と断言されてはいるものの、それはもう周りの人から見たら、う、うーん???ってなりますよね。
…まあ、真実はわからないにしろ、何かしらの忖度があったのではと見られても致し方ないという状況。
現在、この邸宅は1,270万ユーロ(約23.4億円)で売りに出されています。

ある物件情報によると、トンネル建設の許可は2028年まで有効であるということなので、次の所有者は2028年までならトンネルを作ることが法的には可能。
もちろん、そこでもまた世論からの反対は出ることでしょうから、実際にトンネルを作ることが出来るのかはわかりませんが、ポルシェとまったく関係のない方であれば、案外すんなりとトンネルが作れちゃったりもする??

ポルシェ氏は、この邸宅の改装工事が終わり次第奥様とご入居される予定だったそうで大変残念かとは思いますが、トンネルの件により、ここには心穏やかに心地よく住めなくなってしまったということは理解できますね。
なんといってもこの物件、Kapuzinerberg山の頂上に建っていることから人里離れた静けさと景色を一望できる眺望が素晴らしいとのことですが、たどり着く為には100段以上の急な階段を上らなければいけないそうで、さらには冬の間は雪によって邸宅まで到達するのが困難になるとのこと。

そうなると、やはりご高齢のポルシェ氏にしたら、山の下からぱっとトンネルを車で走り抜けて家までたどり着けるルートが確保できないとなれば、そこにも今後所有している意味を感じなかったのかもしれません。

こちらの邸宅は3階建てで12の寝室の他、様々なフォーマルな空間を備えています。
物件にご興味がある方はこちらからどうぞ→ Castle Salzburg (Austria)



出典:
◆Porsche Boss Sells Iconic Mansion After Attempt to Build a Private Tunnel and Underground Garage
◆‘One rule for the rich’: the Salzburg mansion, the Porsche heir and the writer Stefan Zweig
