ブルームバーグの報道によると、ブガッティ・リマックのCEOであるマテ・リマック氏がブガッティ・トゥールビヨンやリマック・ネベラといったハイパーカーを生産するブガッティ・リマック合弁会社におけるポルシェの株式買収を希望しているとのこと。

すでにリマック氏はポルシェの経営陣と合弁事業における株式取得について協議中であると主張されているそうで、リマック・グループがブガッティを完全買収した場合、同ブランドはフォルクスワーゲン・オートモーティブグループから完全に切り離されることに。
シンガポールでのインタビューでリマック氏が語られたことによると、すでにポルシェの経営陣たちと協議中という株主にはポルシェ創業者フェルディナント・ポルシェ氏の子孫や、その孫である故フェルディナント・ピエヒ氏の一族も含まれているそう。

リマック氏は現在、様々な意思決定をするには『感情が絡んでいる』と言われていて、彼としてはいちいち関係する50人に説明をしなくても長期的な判断を下し、長期的な投資を行い、異なる方法で物事を行えるようになりたいだけだと言われています。

まあ、簡単に言ってみれば毎回ブガッティ・リマックにおける何かしらの決断をする時にポルシェ家・ピエヒ家的な問題や感情がからんで色々言われたり反対されたり、説得するのに時間がかかったりすることなく、さっさと物事を建設的に進めたいということなのかと思います。
これがポルシェというブランド(メーカー)についてのお話でしたら、ポルシェ家・ピエヒ家抜きではやはり考えられない話になってくるかと思いますが、今回対象となっているのはブガッティ・リマック。

しかも万が一今回ポルシェの株式買収が行われたとしても、ポルシェは依然としてブガッティ・リマックの株式55%を保有するブガッティ・リマックの親会社であるリマック・グループの株式22%を保有している為、リマックへの関与を完全に切り離されるわけではありません。
さらにはブガッティ・リマックの株式45%を売却することでまとまった利益を得ることが出来るのは、現在のポルシェにとってはありがたい話ではとも思えます。

ちなみにブルームバーグは2025年4月にこの合弁事業の価値は約11億ドルと報じられていているので、その45%となると4.95億ドル(約750億円)ということに。
もし本当に買収することになったら、この金額の資金は匿名の国際投資家グループとプライベートエクイティ、そしてリマックCEO自身から調達されるとのこと。
そういえば、新型ポルシェ911 GTSのTハイブリッドにはリマックのバッテリーが使われているという話ですが、まだ明確に本当にそうだという確信が持てるものが出てきていないのですよね。どうなのでしょ。
Source:
◆Mate Rimac Could Take Full Control Of Bugatti
◆Mate Rimac Wants to Buy Out Porsche's Stake in Bugatti