SingerがReimagineしたポルシェ、ターボスタディを運転させて頂けたという奇跡
少し前にSinger Vehicle DesignのDLSターボとターボスタディの発表会に参加させて頂いたり、その試乗会(助手席)に参加させて頂いたりしたことがありました。
そんなとても貴重な体験をさせて頂いた私なわけですが、先週は急遽大阪に行っていました。
大阪では…金龍ラーメンってご存知です?
道頓堀にあるこのラーメン屋さんの龍のしっぽが「隣のビルにはみ出ている」ということで切り取られてしまうということが起きていて…(しっぽを切られて龍は泣いている↓)。
その切られたしっぽが…
実はそのナナメ前にあるカニ屋さん(?)のカニがちょんぎっていたという設定にされた(カニのはさみ部分に龍のしっぽが)…という大阪ローカルなニュースがあったわけですが、これを見に大阪に行っていたわけです、私。
…なわけはなく(笑)、道頓堀に行ったのはあくまでもついでであって実際のところは仕事の関係で急遽大阪にプレゼンテーションを含むビジネスミーティングをしに行くことになっていたのです。
ただ、ミーティングは朝の10:30から12:00くらいまでの間。
その次にまた別の予定を夕方から京都近郊で入れたのですが、それでも12時から夕方までの間に空き時間が出来てしまいました。
そこで急ではあったのですが大阪に行く前日の夜に大阪にいるお友達に「明日、お昼から夕方まで大阪で時間が出来るのでよければランチでも行きません~?」と連絡をしてみたのです。
そうしたら。
いや、色々と書かなくてはいけない前提条件があるのですが、このお友達の方はお友達でありながらも今は偶然にしてコーンズの営業さんであることから…「え、明日もしかして大阪に来られる??だったら、もしよければ…」という話の流れになり。
気づけば、私は午前のミーティングが終わったあとにこちらのコーンズ様の素晴らしく素敵なラウンジトレイラーに到着することに。
コーンズ様所有のトレイラーラウンジはめちゃめちゃ豪華。
そして、いや、その前に私はいったいいきなり大阪で何をしている??
そう、それは。
「明日、お昼に大阪にいらっしゃるのです??だったら、もしよければSinger Vehicle Designの試乗会があるのでどうですか?」とお誘いを受けたのです。
いやいやいや、こんな奇跡ってある??
私、普通に仕事で急遽大阪に行くことが決まって、ランチ時間に空きがあるからお友達に「お好み焼きでも食べにいこー」って連絡しただけなのに、帰ってきた返答が「Singer Vehicle DesignがReimagineされたポルシェに乗りません?」って。
何かおかしい(笑)。
でも。
事実でした。
これ、試乗させて頂くのが決まったのって試乗会の前日の夜22時くらいですよ??奇跡すぎる。
そして、もうこの試乗会に参加させて頂けると決まった大阪行前夜22時以降からの私は「え、まって、SingerがReimagneしたポルシェってマニュアルだよね??私では発進すらできなかったらどうしよう?万が一何かやっちゃって壊したら?!ぶつけたら?!」と思い始めて、もう心臓バクバク。
本来の目的であった翌日のプレゼンなんてまったくもって忘れ去られ(笑)、私の大阪行きは完全に「Singer Vehicle Designの為」となってしまったのでした。
いや、大阪でのプレゼンも大企業の社長様直々にご挨拶を兼ねてのものだったので、かなり真剣なものだったのですがやっぱり私としてはSinger Vehicle Designが勝ってしまうぅぅぅ~^^
ハイ、それでなんとか午前中のご挨拶&プレゼンを終わらせSinger Vehicle Designの試乗会会場に到着した私を待ち受けていたのは、まずはこちらのDLSターボデザインでした。
これ、凄いウイングがついているので一見わからなかったのですが先日渋谷やマガリガワで会わせて頂いたゴールドのお車と同じDLSターボスタディ。
いやもう、羽が立派すぎて…。
以前出会ったボディーカラーがゴールドのDLSターボスタディはエンジンを見せることもなかったので「まだあくまでも走らせることは出来ないプロトタイプなのかな」と勝手に思っていたのですが、今回のこちらのお車はプロトタイプながらもしっかりと走らせることも可能。
つい数日前にはマガリガワでの走行もされていた車両です。
今回、私が急遽参加させて頂いた試乗会ではこちらのDLSターボは試乗対象外だったわけですが、車内に座らせて頂くなどは可能だったので拝見させて頂きました。
いや~もう、Singer Vehicle DesignがReimagineされたポルシェというだけで、運転席に座らせて頂くだけでも緊張する。
このシフトの下の開いている部分にあるパーツなど1つ1つをとっても、すべてが芸術品ですか?というくらいのこだわられた仕様になっていて美しい。
まずはDLSターボスタディの運転席に座らせて頂いて車内を堪能させて頂き、これだけでも幸せすぎな体験。
でも。
この日の体験はこんなものではないのです。
それがこの…DLSターボスタディの奥に鎮座するターボスタディ。
こちらです。
この日はなんとこのターボスタディに試乗させて頂けるという奇跡的な体験の日だったのです。
しかも見ておわかりの通り試乗させて頂ける場所はコーンズ様が貸切って下さっていたこんなにも何もないだたっぴろい場所。
凄すぎる。
こちらのターボスタディ。
ポルシェの911(964型)をSingerがReimagineしたポルシェです。
いや、あの、待って。
私、964型のポルシェを運転したこともない。
というより空冷ポルシェを運転したこともない(実際にはこのお車は空水冷ですが)。
いやだから、そもそも何にしてもクラシックポルシェを運転したことがない!!!
そんな私が、初めての空冷(空水冷)のクラシックポルシェである964型911をベースとしたポルシェ…、いやもうだから、それってすでに普通のポルシェではないSingerがReimagineしたポルシェであるSinger Vehicle Designのターボスタディをいきなり運転させて頂くことになったのです。
奇跡すぎるこの出来事。
本当もう、このお車を前にしてSinger Vehicle Designの方を隣にして「これは夢ではなく現実なの??いや夢なの?」と錯覚してしまうくらいの非現実感。
Singer Vehicle Designはなぜ高いのか
ところでなぜSinger Vehicle Designのお車がこんなにも高価なのかというお話を聞いたのですが、それはエンジンをF1チームとコラボレーションして開発していたり、その他についても(例えばブレンボだったり)すべてSinger Vehicle Design用に特別に開発をしてもらったりしていることから、とにかく『開発費』にお金をかけられているということが最も大きな理由とのこと。
最初は私も「え、これだけ高いのはこのネジ1本が数十万円とかそういうこと?」なんて思ったりしたのですが、そうではなくて基本的には「開発費」。
数少ない車両のためにさまざまな世界のプロ/企業がSinger Vehicle Designのためだけにパーツその他を開発しているわけですから、それは高くなるはずです。
なるほど。
今回のターボスタディのエンジンルームも見せて頂きましたが美しい。
本来であれば空冷である964型をベースにしているわけですが、こちらのReimagineされたポルシェは空水冷。
初めて運転させて頂けるクラシックポルシェベースのお車が空水冷だなんて、もう自分では何がなんだかよくわからない。とにかく興奮しっぱなしの時間でした。
ターボスタディの表情はなんとも可愛らしい。
内装はグリーンをベースとしたタータンチェック柄。
Singer Reimaginedのロゴも。
いよいよシンガーがReimagineしたポルシェ、ターボスタディ試乗
さあ、大緊張の時間がやってまいりました。いよいよ、運転席へ。
乗り込んでみたものの、うーん、もう、あの、いやぁぁぁぁ~!!!
逃げ出したい!!
めちゃめちゃ貴重な機会なのですが、本当にもうここまできて緊張MAX。
だって、つい半日前までSinger Vehicle Designのターボスタディを運転させて頂けるだなんて夢にも思っていなかったわけですよ??
ただの大阪出張だったはずなのですよ?
勢いでここまで来てしまって今はもうなぜか運転席にいる私。
もうここまで来たらこんなチャンスをあきらめるのはもったいない。やるしかありません。
オルガン式と吊り下げ式ペダルの違い
が、しかーし。
初めて運転するSinger Vihecle Designのターボスタディ。
まずクラッチを踏んでみたところ、クラッチが私の知っているクラッチではなかった。
何が違うって、クラッチを踏み込んでみたところ踏んだら「ん?あれ?」ってなったのです。なぜなら「足のひらの上半分(指の方)が踏めない」ってなって。
ん?
クラッチを踏んでも、足の上半分が踏めなくなって「なにこれ」ってなったのです。
これ、あとからコーンズの方にそのことを聞いたら「あ、それはきっとこの車のペダルがオルガン式だからですね」と。
ああああ、なるほど。
確かに、これらターボスタディのクラッチはオルガン式↓
私、今まで吊り下げ式のペダルしか体験したことがなかったので、クラッチも「足のひらの上半分で押す」というクセがついていたということにこの時初めて気づきました。
ちなみにこちらがカレラTの吊り下げ式のペダル。ね、これだとまさに足の裏の上の方に力を入れて踏む感じしません? ↓
ここにきて初めてのオルガン式ペダルで「足のひらの下半分で押さなければいけない(というイメージ)」という体験をして…クラッチに違和感しかなくて…ハイ、最初は緊張もあって1発目にエンストしました(笑)。
いやいや、あの本当にこのオルガン式って全然違うんだから!!感覚が!!!
…なんとか気を取り直してエンジンをかけなおし(でもここでSinger Vehicle Designのエンジンのかけかたのコツも教えて頂けたのでラッキーでした^^)、改めて再スタート。
2回目からは何とか問題なくスタートすることが出来ました。
進み始めてしまえばあまり気にならないのですが、私にとってはスタート時のみめちゃめちゃ違和感があるオルガン式ペダルでした。
初めてのターボスタディでの1周目はとにかくへたれ運転。
車に慣れること、コースに慣れることを目的にゆっくり進みます。この時には直線でせっかくなので3速までいれさせて頂きました。
で、いよいよ2周目以降。
ここからはとりあえず直線は全部ベタ踏み全開で行かせて頂きました。
この写真はちょうど直線に入ってベタ踏みを始めたところかな↓
走らせて頂いた感想としては、このターボスタディは0-100㎞加速を楽しもうという車ではないなというのは明らかであり、とにかく「直線だけではない、ワインディングだったりトラックコースを楽しく走れることを前提とした車」なのだなと実感しました。
直線で全開するだけではなく、そのあとのコーナーであったりへの対応が素晴らしい車で、私はひよってしまっていましたがもっともっと、私が走らせて頂いた50倍くらいは何の問題もなく行けるのではないかと思えるお車でした。
全開走行しつつの音も楽しく、急なコーナーもまったくもって問題なく曲がり、とにかくなんといっても「運転していて、なんだかよくわからないけれどとにかく楽しい!」がある車でした。
今回はあまりに緊張してしまって色々躊躇してしまいましたが、これがもし自分の車であったらいつまでも走っていたいと思える楽しい車だろうなと思える車でした^^
この日説明してくれたSinger Vehicle Designの方が「コンバーチブル、タルガ、それにウイングなしとかも何でも好きなように出来るよ」と写真を見せて下さいました。
F1チームによるエンジン開発やその他のパーツもSinger Vehicle Designの為に特別に開発されている細部に渡るまでこだわられた設計のSinger Vehicle Designのお車たち。
パッと見ただけ&価格を聞いただけでは判断することが出来ない魅力、そして価値があるお車だと思います。
私には試乗させて頂けるだけでももったいなさすぎるお車で、このSinger Vehicle DesignがReimagineされたポルシェたちというのは、そもそもポルシェのことを愛し、さらにこのSinger Vehicle Designの凄さ、こだわり、そしてSinger Vehicle Designのポルシェへの愛が理解できる方々に是非乗って頂きたいと思っちゃいました。
この日は本当に私にとっては贅沢すぎる体験をさせて頂いた1日となりました。Singer Vehicle Design様、そしてコーンズ・モータース様に感謝申し上げます。ありがとうございます!
ちなみにシンガー・ヴィークル・デザインは日本ではコーンズ・モータースとのパートナーシップを発表されていますので、ご興味ある方は是非お近くのコーンズモータース様にお問合せされてみて下さい。
その後、京都での所用を終わらせ京都駅で久々に出会ったカールを買ってさらに幸せな気持ちになった私です(幸せを感じる対象がいきなり小っちゃすぎる(笑))^^
997 GT3からつながったご縁でもあったのかな
今まで997世代より前のポルシェ、ましてや空冷ポルシェの運転経験もなかった私が初めて乗らせて頂いた空冷(空水冷)ポルシェがシンガーヴィークルデザインがリイマジンされたポルシェであるターボスタディだなんて、奇跡すぎて本当に感謝しかない出来事でした。
この奇跡に行き着くために997 GT3の購入があったのかな、なんてことまで思ってしまったくらいでした。
実際、997 GT3のマニュアルに慣れていたという経験がなければ、いきなりのSinger Vehicle Designの車を運転するだなんて緊張しすぎてお断りしてしまっていたと思うのです。
何がいつ、何につながるかわからないご縁、これからも大事にしたいと思います。
Singer Vehecle Designの方にも「LAに来たら連絡してよ!」なんて言って頂けて、感謝しかありません。皆さん、本当に良い人たち。
今回、ありえないほどの偶然にしてこのSinger Vehecle Designの試乗会にお誘い下さった大阪のコーンズの営業様にも大感謝です。ありがとうございました!
次回は御礼にお好み焼きおごらせて頂きます(←御礼がまた小っちゃすぎる(笑))
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