#GetCreativeWithPorsche
またまた「Get Creative With Porsche」の続きです。ポルシェがシリーズでクリエイティブになれる、クリエイティブなことについての助言をくれているこのシリーズ。
今までに出されてきたトピックスは以下の通り:
第1回:ポルシェ(車)の撮影方法 (Richard Pardon氏)
第2回:自動車のデザイン:ポルシェ911の描き方
第3回:ポルシェ:車の洗い方
第4回:Keeping fit with Mark Webber
第5回:車の描き方(ペイント)
第6回:ロードトリップのプランの仕方(Planning road trips)
第7回:レゴでポルシェの象徴的なシーンを再現する
その後、第8回目としてJeff Zwart氏による『車の撮影の仕方 (filming cars)』が公開されました。
あ、また飛ばそうとしてるのわかります?ふふ。飛ばします。ごめんなさい!
そして今回の第9回目。
それは、ここのところ大変熱くなってきているeスポーツ、つまりは実車ではなくオンライン上での車のレースのドライバーになる為の方法についてです。
シムレーサー (sim racer)になるには
今回のこのシムレーサーについて教えて下さっているのは、ポルシェ・シムレーシングのチャンピオンであるMax Beneckeさん。
フランクフルト近郊に住んでいる26歳の彼はモータースポーツに囲まれて育ってきたそうで、様々なレース観戦をしたり、若い頃からゴーカートをしたり。
そんな彼がハマったのが車のレースをするゲーム。
2000年初め頃に、グランツーリスモ4を手に入れ、そこから彼のゲームでのレース人生が始まったそうです。
とにかく勝ちたくてやっていたものの、ある時からゲーム相手(AI相手)にレースをしていることがつまらなくなってしまったのだとか。
2009年、コードマスターズ(Codemaster)が、F1から公式にライセンスされたF1レースゲームをリリース。ここから、彼は世界中で開催されている様々なオンラインレースに参戦するように。
そこで彼は沢山のライバルたちと出会い、今ではそのライバルたちと一緒にチームを組んだり、レースをしたりしているそうです。
そんなMaxさんはオンライン・シムレーサーとして強くなってきていたものの、まだまだモータースポーツのなかでは有名でもなく、注目を浴びることもあまりなかったそうです。
その頃はまだ、オンラインレース自体がそこまで脚光をあびていなかったので、しかたのないことかもしれませんね…。
でも、転機となったのが2018年のポルシェのシムレース。
ポルシェのEスポーツスーパーカップとポルシェ・シムレーシング・サミット(2018)という2つ。
これらが、大手ブランドがシムレーシングを後援しはじめたという、とても大きな重要なものであったのです。
さらに、そのあとにはコロナウイルスの問題も出てきたことにより、実車によるモータースポーツのキャンセルが相次ぎました。
それにより、オンラインのシムレーシングで世界的に有名なドライバーが、オンライン上のオーディエンスを前にシムレースするなんていうことも起き、eスポーツがより一層、とても注目を浴び始めたというわけです。
今となっては、Max Beneckeさんがシムレースする時に、F1ドライバーのMax Verstappen氏やLando Norris氏と一緒に走っていることも結構あるそうです^^
Maxさんいわく、人が実車でレースしているのを見ることから、多くのことを学んでいるそうで、例えばそれはレーシングラインだったり、ブレーキングポイントだったり、どのコーナーをどのくらいのスピードで曲がっていけるのか…等々。
でも、とにかく彼がシムレーシングで上手になるはどうしたら良いか…に答えるとすると、それはもう「とにかく練習するにかぎる」と。
まあ、そうですよね~。練習しているからこその結果ですよね。もちろん、才能もあるのでしょうが^^
彼のいう「練習」はなかなか凄いです。車のセッティングがとにかく重要で、5~6ラップをまずは自分のペースを見つけて走って、そのあと何時間もひたすら繰り返し走る、と。
参加するレースのレベルと、そのレース開催までにどのくらいの時間があるかにもよるけれど、とにかくEスポーツ・スーパーカップの練習の為には、走りまくるそうです。
例えばバルセロナでのオープニングラウンドの場合、レース前に1週間しか練習期間がなかったそうで、その時はなんと1日にシミュレーターで8~9時間運転していたそう。
うーん、それはたしかに走り込むレベルが違う!
…って、私の素人な考えではそう思っても、きっとシムレーサーの方々からしたら、このくらいの練習、努力は当たり前なのでしょうね^^
だいたいどのレースに向けても、約30~40時間は使って練習をするそうです。
さてさて、ではこのMaxさんがシムレーシングの始めかたから、自分(と自分の車の)ベストを出すまでのヒントをくださっているというので、見てみたいと思います。
うん、このヒントたちを見たあとに、久しぶりにグランツーリスモでもやろうかな(←とっても下手^^)。
始めに
- 最初はあまり高価ではないゲームから始めることを勧める。例えばコードマスターF1、グランツーリスモ、アセットコルサなど。
- 続いて安いホイールとペダルのセットを購入する。LogitechまたはThrustmasterは2万円前後で販売しているはず。
- あとは、まずは運転するのみ。他の人と走ってみて、どう思うかをまずは感じてみる。そこで、好きだと思ったらさらにシムレーシングをアップグレードしていけば良いが、投資を始める前に本当に自分がそこまでシムレースが好きかどうかはわかっておいた方が良い。
- シムレースが本当にやりたいことだと思ったら、「iRacing」というゲームにアップグレードしてみる。これは結構高い(月額または年額制での使用料、さらに車なども購入しなければならない)。
- でもこのiRacingは競争するには最適なプラットフォームであると思うし、他のドライバーたちといつでも走れるようなユニークなシステムを持っており、また多数の企業もこのiRacingに投資をしている。
- 続いてハードウェアのアップグレードを検討する。
- まずはペダルシステムを良いものに変えると良い。車のどのゲームにおいても違いが出る。そして、次はステアリングホイールを良いものに変更。さらに続いては、3画面のスクリーンセットアップの準備。…でも、とにかくビギナーのうちは、安く始めて本当に好きかどうかを見極めることが重要。
セットアップ
- iRacingでは出来ることが多く、タイヤの空気圧、車高、ロール剛性、キャンバー、ウィング設定などを変更することが可能。すべての要素において、様々な方向性が検討出来る。
- どのサーキットにおいて、どのセットアップが良いかを見つけるのは困難ではあるものの、一般的にはコーナー速度が速いサーキットでは、車が滑ってしまわないよう柔らかすぎないセットアップにすること。
- ウィングのセッティングは1~9段階に変えることが出来、1が一番ダウンフォースが低いレベルを指す。例えばDoningtonのようなサーキットでは最大のダウンフォースが必要となるが、ルマンのようなそんなにダウンフォースが必要ではないサーキットでは、ウィングのセッティングは2~3で良いかと思われる。
- テレメントリーを使って、車のセッティングが正しいかどうかをチェックできる。タイヤ温度や摩耗を確認する。
- 運転しているとセッティングの違いを感じると思うが、1番大事なことはとにかく一貫したラップライムを出すことである。セッティングを変える時は、まず5ラップ走ってからピットイン。それで、その5ラップのすべてが1/10秒以内ではない場合、その変更はほぼ意味をなしていないと判断できる。
テクニック
- 他人から学ぶこと。他のドライバーが何をしているか…特にブレーキングを見る。ほぼ90%がブレーキにかかっている。とにかく「スローイン、ファーストアウト」のメソッドで、ブレーキングを完璧にするしかない。
- ドライブスタイルの観点からすると、走行ラインをマスターし、トラックのあらゆる部分を使うようにする。コーナーへの縁石がある場合には、それも使う。コーナーではほぼ草の上に入ってしまうくらいにする。可能な限り、すべてのスペースを利用し、全てのラップで完璧に同じポイントにおいてブレーキングをするようにする。
- 燃料を除いて、シムレースにおいては予選とレースでの違いはほぼない。
- レースでは50~60リットルの燃料で始める(予選では7~8)、燃料タンクがどこに位置しているかに応じて、車から違った感触を得ることになる。フロントまたはリアのどちらかのダウンフォースを失うことになるので、どちらの状況においても感覚をつかめるよう、両方練習しておく。
- とにかく頭を使うこと。ただブレーキポイントを考えるだけではなく、他のドライバーたちが何をしているかも考える。もし自分が遅れているのなら、今、何をすべきか自分に問う。抜くこと、抜かれないようにするためには色々考えなければいけない。
- 2~3つ先にあるコーナーについても先に考えておく。そうすることで、いつインサイドのラインに入れるかわかる。自分の前にいる車に、自分の存在を見せることによって、プレッシャーを与えるように。そして、我慢強くいること。
注目されるように
- 当たり前のことだけれど、とにかくゲームが上手になるためには、練習・練習・練習!
- 参加するレースすべてにおいて、上手に走れるようになること。どのサーキットで、どの車を使ったとしても、トップになれるように。
- 勝てなくなってくると、周りの人も「どうしたの?」と思い始めてしまうので、とにかく練習あるのみ。
- 可能な限り、目の前にある機会すべてをつかむようにする。自分の場合は、ポルシェ・シムレーシングとiレーシング・ワールドチャンピオンシップの両方に、同じ年に優勝したことで今がある。これがあったから、今こうして沢山の人から連絡を取ってもらえるようになっている。勝つことで、自分のチャンスは自分で作る。
- やることすべてにおいて、プロフェッショナルになるようにする。当たり前かもしれないが、SNSに何をアップするかなどの行動も考える。今後、パートナーになりうるかもしれない人が自分をどう認識するか、フォロワーが自分とどう接してくるかに影響を及ぼしてくる。
- さっきも言ったが、シムレーシングで上手になりたい場合に出来る、最も重要なことは練習を続けること。出来る限り、専門的なアプローチで。献身的に、健康を維持しながら、前向きに…そして、楽しむこと。
- これらをすべてやっていけば、きっとあなたの前に”機会(opportunity)”が開かれるだろう。
以上が、Max Beneckeさんからのお言葉でした。
最後に『シムレーサーとして、どうやって注目を浴びていくべきか、SNSでの自分の見せ方(対応)』などにも言及していることが「あ、さすがオンラインのシムレーサーなんだな」という、なんというか、そのあたりに実車のレーサーとの違いを感じました。
とにかく『練習あるのみ』…そう、私も自分で下手だな~と言いつつ、考えてみたら実はグランツーリスモ、ほとんどやっていません。そんな数回やったくらいでは出来ないに決まっていますよね。
そのうち時間を見つけて、素人の遊びの範囲のなかでも、まずはもうちょっとちゃんと走ってみようと思いました。
でも、やっぱり私の場合、オンラインのレースみたいに速い速度で走り、競うことは出来なくても、それでもやっぱり目の前にある実車のポルシェに乗る方が好きみたいです^^
出典:(公式)GetCreativeWithPorsche: how to be a sim racer
#GetCreativeWithPorsche
第1回:ポルシェ(車)の撮影方法 (Richard Pardon氏)
第2回:自動車のデザイン:ポルシェ911の描き方
第3回:ポルシェ:車の洗い方
第4回:(原文)Keeping fit with Mark Webber
第5回:車の描き方(ペイント)
第6回:(原文)ロードトリップのプランの仕方(Planning road trips)
第7回:レゴでポルシェの象徴的なシーンを再現する
第8回:車の撮影の仕方 (filming cars)
第9回:eスポーツのシムレーサーになる方法