量産モデルの電気自動車としてのニュルブルクリンクラップタイム新記録
今回、一般的に販売される量産モデルのタイカンターボSが新たにニュルブルクリンクでのラップタイム最速記録を樹立したということが発表がされました。
そのラップタイムはポルシェ開発ドライバーのラース・カーン (Lars Kern)氏のドライブによる『7:33,350』。
タイカンターボSには
- 新しいパフォーマンスキット
- ポルシェダイナミックシャシーコントロール (PDCC)
が装備されたものとなっていて、基本的には完全に一般的に販売される量産タイカンそのものとのこと。
もちろん、サーキット走行をする為にその他に
- ロールケージ
- レーシングシート
も装備されていたわけですが、でもそれだけ。車重も量産車と同じ。
今回、ニュル北コース(20.8キロ)で新記録のラップタイムをきちんと検証するために立ち会われた公証人によっても、このタイカンターボSが一般的な生産モデルであることが確認されています。
タイカン用新パフォーマンスキットとは
今回のターボSに装備されたという新しいパフォーマンスキットは、ポルシェのテクイプメントとして提供されるものとなっているそうです。
ただし、現時点(2022年8月現在)においてはまだドイツのみでの販売となり、かつ2023年モデルのタイカンターボS(セダン)にのみ適用が可能。
さらには2023年モデルのタイカンターボSは2022年7月から生産開始となっているものの、このパフォーマンスキットが利用可能になるのは2022年末くらいからとなるそうです(まだまだドイツのみでのお話)。
パフォーマンスキットには、21インチのRSスパイダーデザインホイールが含まれているそうで、今回からタイカンでもこの公道でも走ることが承認されているピレリ Pゼロ コルサ スポーツタイヤが利用できるようになったとのことで、このタイヤのコンパウンドはレーシングタイヤにとても良く似ているそう。
あとは、ポルシェ 4Dシャシーコントロールというソフトウェアアップデートもこのパフォーマンスキットに含まれているそうで、これによりタイカンはよりスポーツタイヤと調和して機能するとのこと。
このシステムによって、タイカンはすべてのシャシーシステムをリアルタイムで分析&シンクロさせると言われています。
私には一体何がどうなって凄くなっているのか理解できていませんが、とにかく新たに承認された、レーシングタイヤに近いピレリPゼロコルサスポーツと、それを最大限にタイカンにパフォーマンスとして発揮させる新たなシャシーシステムのソフトウェアアップデートがあるというわけですね。
ちなみにこのタイヤは主にサーキット走行用となっているわけですが、タイカンオーナー様はいつでも普通のタイヤに戻す(交換する)ことも可能とのこと。
タイヤを普通のものに戻した時も特にシャシーのソフトウェアは以前のものに戻す必要はないそうです。
実はテスラに電気自動車としてのニュルブルクリンク最速記録を奪われていたポルシェですが、今回の記録を持ってまたポルシェタイカンが電気自動車としてのニュル最速記録を保持することになりました。
タイカンターボSの最大馬力は625PS、ローンチコントロールする時は停止状態から最大761馬力(PS)を発揮するとのこと。すごい。
そして街中での航続距離は524~573kmと言われています。
出典:New Nürburgring record for the Porsche Taycan
関連記事:
◆ニュルブルクリンクで公式ラップタイムを計測する時の改修後の新しい距離とは
◆ポルシェタイカンにソフトウェアアップデート:全てのタイカンが2023年モデルみたいになるって
◆ニュルブルクリンクでのラップタイムリスト:ポルシェタイカンは7:42を記録
◆新しいパナメーラがニュルブルクリンクでのラップタイムで新記録達成
◆6:43.300!ポルシェ911 GT2 RSがニュルブルクリンクで新記録
◆ポルシェ・テクイプメントとは?新型ポルシェ991(992)のテクイプメントオプション①