ポルシェモデルによって最初から決められている標準色
ポルシェをオーダーする時に、まずはその車の印象を最も左右する要素の1つといっても過言ではない『ボディカラー』を選択するかと思います。
その時にポルシェのコンフィギュレーター上で普通に外装色の選択肢として出てくる、いわゆる標準色たちがあります。
これらのボディカラーは、オーダーするポルシェのモデルだったり年式によってカラーの選択肢が少しずつ変わっていたりはするのですが、基本的にはそれぞれのモデルのエクステリアカラーとして:
- スタンダードカラー (オプション料無料)
- メタリックカラー (オプション料少し高い/+20万~)
- スペシャルカラー (オプション料結構高い/+45万~)
という3種類が存在しています(カスタムカラーのPTS、PTS Plusは標準色扱いではないのでここでは除く)。
私、これらの標準色について今まで「今回のモデル(まはたモデルイヤー)からはこの色が標準に入ったんだ」とか「この色はなくなっちゃったんだ」ということしか考えていませんでした。
でも、実はこの標準色はポルシェとして絶対に「標準色の種類は17色以下でなければいけない」という決まりがあることを初めて知って「えええ、色の数まで考えたことなかったぁぁぁ!」となったのです。
そんなに驚くことではないかもですが(笑)、でも絶対にエクステリアカラーの選択肢は17色以下でなければいけないだなんて、考えたこともなくないですか?
普通そんなことは考えなくてもいい?そうなの?いや、考えるでしょ!
では、その情報が本当かどうかを実際にコンフィギュレーターを見てみたいと思います。
本当にポルシェの標準色は17色以下だった
まずはこちら、やっぱりポルシェといえば911のベースモデルから(※すべて2022年4月現在のコンフィギュレーターでの場合です)。
おお。確かに。
数えてみるとそのボディカラーの選択肢は16色。
じゃあ、GT3は?と見て見ると、こちらは14色。
ケイマンは多そう…と、ベースモデルの718ケイマンを見てみたところ、ぎりぎりの17色。
さらには、様々なカラーを推しているように見えたタイカンを確認しても、やっぱりこちらも17色。
ポルシェが標準的に選択できるように用意しているエクステリアカラーは最大17色までというのは『本当』でした!!
は~、これまたスッキリ^^
では、なぜ17色までなのか?の理由ですが、それはポルシェを生産する工場の方に理由があり、生産工場にある塗装用の貯蔵タンクと塗料供給ラインの数の問題から、現時点までにおいては17色以上のカラーを用意することが出来ないとなっているそうなのです。
なるほどね~。
ちなみにポルシェをカラーリングする際のベースコートの厚みは約30マイクロメートルとのことで、これは通常のコピー用紙に印刷される場合が約100マイクロメートルだということを考えると、相当な薄さ。
さらに最後の工程(層)であるクリアコートも、車に30~50マイクロメートルでスプレーされるとのことです。
今後は新しいモデルだったり、モデルイヤーが変わる際に標準色を確認すると共に、ついつい「17色以下かな?」ということも確認してしまいそうです。
そして、万が一標準色が17色以上になることがあったら、その時は…生産工場もアップグレードされたということを意味するわけですね。
またどうでも良いことに気づいて楽しんでいた私でした^^
出典:Golden Hour: the creation of a Paint-to-Sample 911 GT3
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