ポルシェ917Kを最も理解していたドライバー、Pedro Rodríguez氏
ペドロ・ロドリゲス (Pedro Rodríguez)氏は、メキシコでヒーロー的存在であったレーシングドライバー。
彼はルマン24時間をポルシェ917Kで制したり、とにかくこの917Kの設計者であったフェルドナンドピエヒ氏によれば『彼ほど917Kを理解していたドライバーはいなかった』とのこと。
ペドロさんは雨天でのレースに非常に強かったらしく、真っ暗な雨の夜中のレースで光る彼のマシンのヘッドライトが象徴的で、まるでその様は暗闇に光る猫の目のようだったそう。
そんなことから、彼のファンたちはペドロさんを「キャッツアイ」と呼び親しまれていたそうです。
素晴らしいドライバーとして活躍されていたペドロさんですが、1971年7月11日にレース中の事故で亡くなられています。
彼が亡くなられてから今年で50年。彼の没後50年の節目に、ポルシェメキシコは彼への敬意をしめし、ポルシェ911ターボSでのペドロロドリゲスモデルを発表。
※こちらのモデルはメキシコでのものですので、他の国での販売はないものかと思われます。
常にメキシコ国歌を心臓のもとに
ペドロさんの話の中でなんだかいいなと思ったのは、彼はレースの時にメキシコの国歌の録音を胸に忍ばせていたという話。その録音媒体が何かは書かれていなかったのですが、たぶんレコード?
なぜそんなことをしていたのかというと、南アフリカグランプリで彼が優勝した時、本来であれば勝者の国の国歌が流されるはずであったのに、この時のレースではメキシコの国歌が用意されていなかったことから、その場でメキシコの国歌が流されることがなかったそうなのです。
つまりは「メキシコが優勝するわけないでしょ」と思われていたからこその、メキシコ国歌の準備がなかったわけで。
そんな「優勝したのに国歌を流せなかった」とう想いから、彼はその後メキシコ国歌を胸に、しかもそれは心臓がある左側であったと言われているのですが、そこに国歌を忍ばせていたとのことです。愛国心とプライドを感じられるとても素敵なお話だな、と。
ポルシェメキシコは彼を称えるアニメ動画も作成されました↓
★追記(2021.7.29)★
さらに動画が公開されました↓