ハンドルが左に傾くから、タイヤのせいにしてみました
結論から言うと、やっちゃいました。へへ。
何をやったって、黒カレラ(991.2 ポルシェ911 ベースモデルカレラ)のフロントタイヤの左右の交換(入れ替え)です!
というのも、私のカレラにはポルシェのドライビングスクールでサーキット走行したあとから、『車はまっすぐに走っているのにステアリングは微妙に左に傾いている』という症状が出ていました。
参照記事:
◆ ポルシェ911のステアリングがまっすぐにならなくなった
◆ なぜハンドルが左に曲がるのか?ポルシェ911カレラのタイヤ溝を計測
最初、このかたむきはサーキット走行した際にあまりにひどいタイヤカスがついてしまった為だと思われました。
でもそのあと必死にタイヤカスをとったのですが…やっぱりまだ傾いてる。
実際にはかなり最初の時点ですでに何人もの方から
「アライメント調整したら直るよ」
と言われてはいたのですが、私はまだまだ
「いやいや、きっと右回りのFSWを走って左タイヤの溝の方が減っているから傾いているに違いない!」
と次の仮説をたて騒いでいました。人の助言を聞かずにすみません(笑)。
この2つ目の仮説である「左のタイヤの減り方が原因かも!」ということをこのブログに書いた時に、今度はとあるコメントを頂いたのです。
もう、その頂いたコメントを見た瞬間、目から鱗でした。
そのコメントがこちら。
うわぁぁ。天才!
タイヤの左右を交換してみようなんて思いつきもしませんでした。黒カレラのタイヤに回転方向の指定はありません。コメントを頂いた瞬間、もう私の中では「それだ!!」ってなっちゃって(笑)。
「それだ!」ってなったら行動するのが単純な私。
行ってきましたよ、タイヤの左右入れ替えに!!
え?そんなことしてないで、さっさとアライメント調整しなさいって^^?確かに(笑)。
いやいや、でも私としては今回の仮説である
「左タイヤの減りの方が大きいから、911のステアリングが左に傾いているのかも」
というものが正しいのか、実はまったく関係ないのかを知りたかったのでやっちゃいました。
リアタイヤはステアリングの傾きにはほぼ影響しないだろうという話であったので、今回の左右入れ替えはフロントタイヤのみです。
車が上にあげられた時にリアタイヤを確認してみましたが、うんうん、ひどかったタイヤカスは完璧になくなっています。
こちらが反対側のリアタイヤ。やっぱりもうタイヤカスの姿はありません。
では、さっそくフロントタイヤの交換に入って頂きます。
わくわくする~!
忘れてはいけないのがロックナット。
「あります?」と言われて、さっと取り出せるようになった自分が誇らしい(←数年前まで「ロックナット?なにそれ?」の人だったので…(笑))。
はずされました、フロントタイヤ。
タイヤ交換するわけではないのに、お願いしてタイヤを取り外してもらう日が来るとは。
とりはずされたフロントタイヤも全部見てみましたが、ひどかったタイヤカスもばっちり跡形もなく、なくなっていました。
となると、やっぱりステアリングの傾きにタイヤカスはもう関係していません。
※と言っても最初にハンドルが傾いてから、その後一生懸命タイヤカスをとりまくった後には、実際に傾きが少し良くなったのでタイヤカスによる傾きも最初はあったと思います^^
さてさて、作業は続き…左右のタイヤを入れ替えてから、また改めて取り付けて頂きます。
ポルシェの営業さんが事前に私のカレラの場合「トルク締め付けは160ニュートンメートルで」と教えてくれていたので、タイヤ左右交換をして下さったお兄さんにも「160N·mでお願いします!」と伝えて規定値で締め付けて頂きました。
もうバッチリ。
タイヤ左右入れ替えでステアリングの傾きは直ったのか
無事、ポルシェ911カレラのフロントタイヤの左右を入れ替える作業が終わりましたので、さっそく結果をご報告したいと思います。
結果は…えーっと。
あの。
う。
残念ながら…
ステアリングはまだ左に傾いたままでした!!!
やだ~(涙涙)!!
本当なら「直った!タイヤ左右入れ替えで直っちゃった!やっぱり溝の減り具合の差だった!」って喜び勇んで書きたかったのですが(笑)。
詳細な結果をお伝えしたいと思います。
たぶん皆さまは最初から「いや、アライメントだってば。詳細な結果はもういいから」と思われているでしょうが、ここまで見ちゃったなら、この先までもきちんと見届けて下さい^^
まずこちらがタイヤ左右交換前です。
これらの写真を撮った時は、故意に自分でステアリングに角度をつけてしまわないよう『最後にクリープしているだけくらいで数メートルまっすぐ車を動かし、止める時&止めたあとにはいっさいハンドルを触らない』ようにしています。
結構、傾いていますよね?これがBefore↓
そしてこちらがタイヤ左右入れ替え後のステアリング。写真を撮る条件は同じ場所で、同じようにして撮りました↓
え?違いがわからない?
これですよ、これ。ちゃんと見てぇぇぇ!!(もう懇願(笑))
左がBeforeで右がAfter。わかります??傾きが少し減っているでしょう!!!ね?
「強引だな。たいして変化ないじゃん」って?聞こえましたよ(怒)!
そう言われると思って(誰に(笑))、ちゃんと角度も測っておきました。デジタル分度器を使ってステアリングの傾きを計測しています。
計測する際は、クレストのこの黒と赤の色の間の直線にあわせて計測しています。
こちらがタイヤ左右入れ替え前。計測したのは上記写真を撮った時の状態での計測です↓
タイヤ入れ替え前のステアリングの左傾きは6.1度。もちろん、手ぶれも多少あるかと思いますのでだいたいですが。
そして、こちらがタイヤ左右入れ替え後。
そのステアリングの左傾き角度は…なんと2.5度!!だいぶ減ってる!!でしょ^^?
でも自分がちょっと信じられず「いや、もしかしたら無意識に少しステアリングを戻したりしたかもしれない」と、さらに自分に厳しく、もう1度車を走らせて再計測したところ、3.5度。
最後に自宅駐車場にバックで停めた時にも、最後は車をまっすぐにしたままステアリングは一定で下がったので、最後の最後にも計測したところ、3.3度。
多少、手ぶれがあるにしてもタイヤの左右入れ替え前は約6度の傾きだったところから、左右入れ替え後はだいたい3度前後くらいにまで傾きが減ったという結果に。
何が凄いって人の(私の?)脳は「まっすぐのものがたった2.5度でも傾いていたらとても気になって気づくのに、その曲がっている角度が2.5度だか6度なのかくらいの差は、あまりわからない」というところ。
よって、かなり傾きは改善したのですが結局まだ3度くらいは曲がっているので「気になる」という結論です。
ダメでした(笑)。
タイヤ左右入れ替えをしたあとのセンサー
ちなみに、タイヤ左右入れ替えをしたらセンサーがエラーを出すかもしれないのでその際はリセットしてねと言われていたのですが、特に問題なく左右入れ替え後もセンサーは動いてくれました^^
まったくもう、こんなことにまで付き合ってくれる黒カレラさんは本当に最高です(え?無理やりやらされてるだけ?)。
ポルシェ911ステアリング傾き改善(?)の流れ
今回のポルシェ911のステアリングの傾きは:
- タイヤカスがいっぱいついてしまってステアリングが左に傾いていた
- タイヤカスが取れたら少し傾きがマシになった
- その後タイヤの残溝を計測したら左タイヤの方が減っていたので、それがまだステアリングが左に傾いている原因だと思った
- フロントタイヤの左右入れ替えをしたら、ステアリングの傾きが約6度→約3度に改善された
という結論になりました。
まだ残っている約3度の傾きは…次回、タイヤ交換をしたあとにアライメント調整して頂くことにしたいと思います。←だからこれが最初から正解。
ふふふ、まさに「何、無駄なことやってるの」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、やってみたかったのでしかたない。
少なくとも「約3度の改善=タイヤの左右差でステアリングの傾きが3度はあった」ということがわかっただけでも大満足です。
あ~楽しかった。最後までお付き合い頂きありがとうございました!
※なんだかんだ色々仮説からテストからテキトウですので(笑)、ただ私のお遊びとしての結果としてご理解頂けたら幸いです^^
やっぱり後日センサーエラーが出ましたので続きはこちら→ ポルシェ911のタイヤ空気圧センサーリセットのやり方
★追記★(2022.4.25)
すみません、文中でトルク締め付けは130Nmと最初書いていたのですが、間違いでしたので、今後他の方の誤解がないよう160Nmと正しい数値に書き換えさせて頂きました。コメントでご指摘頂きました、ありがとうございます!!
こちらが後日、ポルシェセンターでトルク締め付け(160Nm)にして頂いた時です^^!↓
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