マンタイキットとヴァイザッハパッケージを付けたポルシェのタイカンターボGTが快挙
ポルシェのGTモデル向けに提供されているサーキット走行向けに特別に開発された『マンタイキット』。
マンタイキットとはヴァイザッハにあるポルシェ開発センターと、Meuspathにあるマンタイのエンジニアが緊密に連携して開発された、日常での実用性を損なうことなくサーキットにおける性能をさらに高めるために設計された包括的なパフォーマンスパッケージなわけですが、今回それがポルシェの電気自動車であるタイカンにもキットを導入。
ヴァイザッハパッケージを装着したタイカンターボGTにさらにこのマンタイキットを付けて、タイカンターボGTのパフォーマンスをさらに高いレベルへと引き上げられたとのこと。

そりゃあもう、ただ普通にタイカンターボGTなだけでも凄いだろうところに、ヴァイザッハパッケージがついて、さらにマシマシのマンタイキット付き。凄いな。
ちなみにこのタイカンターボGT向けのマンタイキットは、後付けキットとして2026年6月から一般の顧客も注文可能になるとのことです。
電気自動車のエグゼクティブカーでの最速記録樹立:タイカンが再びトップに
新しいこのタイカンターボGT用のマンタイキットは、他に類を見ないアップグレードを提供するとのことで、マンタイのDNAを電気自動車用キットに移植することに成功したとのこと。
それによりニュルブルクリンク北コースで新しい記録を樹立されたことが発表されました。
今回、この新記録を樹立された際のドライバーはポルシェ開発ドライバーのLars Kern氏。彼、本当にいつも最速記録を樹立されていて本当にポルシェを乗りこなされていて凄い。
ラースさんが樹立されたニュルブルクリンク北コースでの電動エグゼクティブカーのラップレコードは『6:55.533』。

ちなみに、同じ電動エグゼクティブカーとして公式記録として今まで最速ラップタイム保持車となっていたのはXiaomi SU7 Ultraで、そのタイムは『7:04.957』。※プロトタイプではもっと速い6:22.091を出していますが、これはカテゴリ違い
このXiaomiの記録は、その前にタイカンターボGTのヴァイザッハパッケージが同じくラースさんの運転で樹立された『7:07.55』という記録を抜いたもの。
つまり…
・2024年1月 タイカンターボGT ヴァイザッハパッケージ 7:07.55
↓
・2025年4月(発表は6月) Xiaomi SU7 Ultra 7:04.957
↓
・2026年5月 タイカンターボGT ヴァイザッハパッケージ マンタイキット 6:55.533
という風に記録が塗り替えられてきたということになります。最初にあっさりとXiaomiに記録を抜かれた時のポルシェの落胆とショックといったらなかったかと思います。
そこからきっと必死に「打倒シャオミ!」で頑張ってきて、今は「わーい、抜いた!」…という感じなのでしょうか(そんな軽くないか(笑))。

マンタイキットによる性能向上
このマンタイキット装着のタイカンターボGTでは、広範囲にわたる空力対策によって、ダウンフォースは標準モデルと比較して3倍以上増加しているとのこと。
時速200㎞では総ダウンフォースは95kgから310kg(!)に増加しているそう。マンタイキット装着のタイカンターボGTは約740kgの総ダウンフォースを発生させるとのことです。
そして今回は初めてマンタイキットにパワートレインの調整も含まれたとのことで、高電圧バッテリー、コントロールユニット、パルスインバーターの最適化によって、走行中の最大放電電流が1,100アンペアから1,300アンペアに増加。
これによって、システム出力は20kW増加の600kWで、ローンチコントロール使用時の最大トルクは1,270Nm(プラス30Nm)に上昇。
アタックモードとして知られる10秒間のパワーブーストは最大130kWを発揮することから、10秒間の出力は一時的に700kWではなく730kWに増加。
| タイカンターボGT | ヴァイザッハパッケージ付き | さらにマンタイキット付き |
| 最大リアパルスインバータ出力 | 1,100アンペア | 1,300アンペア |
| 標準システム出力 | 580kW (777hp) | 600kW (804hp) |
| アタックモードシステム出力 | 700kW (938hp) | 730kW (978hp) |
| ローンチコントロールシステム出力 | 760kW (1,019hp) | 760kW (1,019hp) |

ドライビングダイナミクスシステムは再調整され、マンタイキット用に開発された21インチのマンタイデザインの軽量鍛造アルミニウムホイールと、専用のサーキットタイヤ(ピレリ P ZERO Trofeo RS )にあわせて設計。
この軽量ホイールはバネ下重量をさらに軽減するチタン製ホイールボルトを含めてもヴァイザッハパッケージ付きのタイカンターボGTの既存の軽量化されたホイールよりもさらに3kg以上軽くなっているとのこと。
またオプションで公道走行可能なサーキットタイヤも用意されているそうで、これはターボGTと比較してフロントアクスルは4センチ、リアは3センチ幅広になっているそう。
さらに優れた減速性能を発揮する新しいブレーキシステムは、大型ディスク(フロント440mm、リア410mm)と高性能ブレーキパッドを採用。
| フロント | リア | |
| 標準ホイール/タイヤ | 21 x 9.5J ET60 265/35 ZR21 | 21 x 11.5J ET66 305/30 ZR21 |
| マンタイ製ホイール/タイヤキット | 21 x 11.5J ET39 305/30 ZR21 | 21 x 12J ET51 325/30 ZR21 |
| マンタイ製キットサーキット用ホイール/タイヤ | 21 x 11.5J ET35 305/30 ZR21 | 21 x 12.5J ET57 335/30 ZR21 |
最高速度は時速305kmから310kmに向上、ニュルブルクリンク北コースでのLauda-LinksとBergwerkコーナーという間の区間では、ラースさんは以前のレコードラップよりも時速14kmも速くなっていたとのことです。
マンタイキットの主要な空力コンポーネントは:
- エンドプレートが拡大された新しいリアウイング
- 最適化されたフロントディフューザー
- フィンが延長された高性能リアディフューザー
- 車体下部の大型エアディフレクター
- リアホイールのカーボン製エアロディスク
など。
視覚的にもカーボンファイバーを露出させた多数の追加パーツがカッコ良いと^^ 例えば以下の通り:
- 上下のホイールアーチベント
- 前後ホイールアーチエクステンション
- ワイド化されたサイドスカート
- リアウイング

タイカンターボGT用マンタイキット価格
タイカンターボGT用マンタイキットの価格は、まだ日本や米国では発表されていませんが(2026年5月8日時点)、ドイツでは76,513ユーロ(付加価値税19%別)となっています。
タイカンターボGT マンタイキットのニュルブルクリンク北コース最速ラップタイム記録時のオンボード映像
最後にこちらが今回の最速ラップタイムを樹立された時のオンボードの映像なのですが、もうね、ちょっとだけでも良いので見てみて下さい。
映像で見ているだけでも速すぎて怖いですから~!!
どうやったらこんなに速く走れるのか、車の性能以前に人間の性能が違いすぎて、もう私には理解不可能です(笑)↓
何にしても、またポルシェがトップに返り咲いたことはとても嬉しく、本当にポルシェ様、おめでとうございます^^
出典:
◆(公式)Taycan Turbo GT with Manthey Kit sets new record with a time of 06:55.533 minutes
◆(公式)New Nordschleife record for production electric vehicles: Taycan leads the way again
◆(公式)Taycan Turbo GT Manthey Kit
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