タイカンとタイカンクロスツーリスモが大幅な変更を加えた2022年モデルへ
2021年9月よりタイカンとタイカンクロスツーリスモのモデルイヤーが2022年(MY22)になるということと同時に、そのMY22モデルからいくつかの変更点(アップグレード)があることが発表されました。
MY22からの変更点や追加されたオプションについて見ていきたいと思います。
リモートパークアシスト:リモートコントロールパーキング (スマートフォンによる遠隔操作での駐車)
ポルシェのリモートパークアシストのオプションが新たにタイカンに登場。これを使うと、なーんとドライバーがハンドルを握っていなくてもタイカンがスマホ経由の操作で勝手に駐車場に駐車してくれるというもの。
ううーん、それはなんとも…
怖い!! (←本音(笑))
…って、いきなりの本音でごめんなさい、ポルシェ様。まあ、これは単に私の問題です^^
BMWのパークアシストを使った経験が何度かあるのですが、それもちゃんとやってくれる時もあれば「えええ、ちょっとまって、どこを目指してバック(駐車)してる?!」って焦る時もあったりしたので。
そういった自動パーキングをさらに車外から見守っての駐車となると、慣れるまでは少し勇気がいりそうです。どのくらいの精度なのでしょう?
もちろん、ポルシェのことですからこのリモート駐車システムにおいても何度もテストされているはずなので大丈夫だとは思うのですが、スマホ操作で車が勝手に駐車するということ自体、昭和な人間の私は怖いと思っちゃうのかもしれません(ハイ、おばちゃんね)。
こちらのポルシェのリモートパークアシストでは、縦列駐車と横並びの駐車(直列駐車)とガレージへの車庫入れでの利用が可能。
システムが自動的にパーキングスペースを検出し、車両の超音波センサーとカメラを利用してそのスペースを計測。タイカンを停めることが出来るだけのスペースがあると判断されたら、そこからはスマホ操作でOKとのこと。
この時点でドライバーは車を降りてしまって、車外からポルシェコネクトアプリを使ってタイカンをスペースに駐車されることが出来るそうです。
もちろん、万が一うまく駐車できなかったとしても、ぶつかる前には止まってくれるからその辺は大丈夫なのだろうな…って思ったら、違ったっぽい!
ドライバーがアプリでスマホのボタンを押し続けている時にタイカンは動き(駐車し)続け、ボタンを離すとタイカンは止まるそうなので、つまりそれって万が一タイカンがぶつかりそうになったら、慌ててスマホのボタンから指を離さなければっていうこと?
結構ドキドキですね^^
※リモートパークアシストはiPhone 7とiOS 13以降のApple iPhoneに対応 (2021年8月現在)
PCMでアンドロイドオートも利用可能に
タイカンのPCMは第6世代の最新のもので、アップルミュージックやアップルポッドキャスト、iPhone経由でのアップルカープレイへの対応はすでにばっちりだったわけですが、MY22からはアンドロイドオートも利用可能に。
利用するスマホの機種にもよるようですが、Googleアシスタントの音声コマンドを介しての操作もできるようになるとのことです(USB-Cでの接続時)。
音声アシスタントの精度もあがったそうで、ナビもより正確に明確に表示。かつPCMのレイアウトとオペレーティングシステムも少し変わったとのこと。
今までは中央ディスプレイの左には3つだったメニューオプションが5つになったり、アイコンを好きなように配置することが出来るようになるそうです。
タイカンにもPaint to Sample (PTS)が適用可能に
MY22からの変更で私として1番楽しみなのことは、この「タイカンにもPTSの選択が可能になった」ということかな。
PTSとは簡単に言えば:
ポルシェをオーダーする時のオプションの1つである「Paint to Sample (PTS)」というもので、もともとポルシェのその特定モデルに用意されているカラーたちではなく、希望する好きな色にペイントしてもらったもの。
PTSカラーのポルシェ911 GT3 (992)たちと、ボディカラー全色比較
過去にポルシェが作ったことがあるカラーであれば、そこから現在タイカン用に用意されている標準の17色以外のボディカラーを選択することが可能。
現時点で用意されているPTSカラーは65色とのことで、その中にはクラシックポルシェ等でも人気の高い以下のようなカラーたちが含まれているそうです:
- ムーンライトブルーメタリック (Moonlight Blue Metallic)
- アシッドグリーン (Acid Green)
- ルビースターレッド (Rubystar Red)
- リビエラブルー (Riviera Blue)
- ビオラメタリック (Viola Metallic)
PTSプラスでは、ほぼ何でも好きな色の選択が可能
今回、MY22からのタイカンとタイカンクロスツーリスモには、標準17色とPTS 65色がオプションとして用意されるわけですが、そこにはさらなるオプションで「PTSプラス (PTS Plus)」というものまで登場。
これがいわゆる元々のPTS=Paint to Sampleと同じような扱いで、現在まだPTSとして登録されていないカラーであっても、顧客が自分で持ち込んだ好きなサンプルの色にしてくれるというもの。
ただ『Almost complete freedom in their choice of color』との表記になっているので、正確に言うと何色でも絶対にOKというわけではなく「ほぼ何色でもお好きな色に」という感じです。
このPTSとPTSプラスオプションが選択できるようになることで、今後色々なカラーのタイカンに出会えるようになるかもしれず、それがとても楽しみ^^
技術強化による航続距離の向上
新たなWLTPの航続距離値が出されるわけではありませんが、それでも新しいタイカンの日常における使用時の航続距離もさらに良くなったそう。
航続距離向上の為に広範な技術開発が実施され、輪駆動モデルではノーマルモードとレンジモードにおいて、部分負荷領域ではフロントの電気モーターがほぼ完全に切り離され、電源が切られるとのこと。
さらにタイカンがコースティング、または停止時にはどの車軸にも駆動が伝わらないようになっていて(この電動フリーホイール機能により)効力ロスを低減。
モーターはドライバーがもっとパワーがいる~!ってなった時や、ドライブモードを変更した時に、ミリ秒以内に再びONに。
熱管理と充電機能もさらに改善されたとのことで、ターボチャージングプランナーを使うと、高電圧バッテリーを今までよりも少し高い温度にすることが可能になるため、より急速に充電することが出来るとのことです。
さらにさらに、良く考えられているのが電気の部品からの廃熱をバッテリーの温度調節の為にさらに多く活用されるようになったそう。
それにしても、ポルシェのフル電気自動車のコンセプトカーとして『ミッションE』が発表されたのが2015年のこと。
その後、そのミッションEが『タイカン』という名前になるよ!と発表されたのが2018年6月。
それが今はもうあっという間にタイカンが街中を走るようになっていて、すでにMY22となりどんどん進化しているだなんて、本当に時がたつのはあっという間ですね~^^
出典:
◆ (公式)The Taycan updated: more range, more connectivity, more colours
◆ (公式)The enhanced 2022 Taycan: greater connectivity and more customization