ポルシェAGのCEO、Michael Leiters(ミヒャエル・ライターズ)氏が、就任後初となる国際メディアのインタビューに応じられました。
フィナンシャル・タイムズ紙に対し、自身がEVに懐疑的だという評価は不公平(I think that’s unfair)だと述べたことが報じられています。
ガソリン車の戦略を立て直す必要はあるものの、ガソリンエンジン搭載のマカンが発売されれば、EVとガソリン車の両方で顧客にバランスの取れた選択肢を提供できると前向きな見方を示され、EVの開発を進めながら、ガソリン車の開発も立て直していく方針を説明した形です。

現在のポルシェの状況は、ざっと:
- 2023年に約32万台の車両を販売、営業利益率は18%だったところ、2025年は販売台数が約28万台、利益率は1.1%に低下
- 中国での納車台数は2026年上半期に32%減少
- ポルシェの電動自転車、バッテリー、ソフトウェア部門を閉鎖
- ITコンサルティング事業をタタ・コンサルタンシー・サービシズに売却
- 2026年9月初めにはポルシェはブガッティ・リマックとリマック・グループの株式を売却し、約10億ユーロを調達
- フォルクスワーゲンは先日保有するポルシェAG持分の60億ユーロの減損処理と中国市場の減速を理由に業績下方修正を発表
となっています。
では、続いて今回報じられたフィナンシャルタイムズ紙とのポルシェCEOのインタビューの内容を見ていきたいと思います:
- 中国での販売不振に対抗するため、2028年にマカンSUVのガソリンエンジン搭載モデルを投入する計画である
- 今後発売予定の高級SUV「K1」については、どのエンジンを使用するかはまだ決定していないが、プレミアムセグメントでは依然としてガソリン車への需要が強い
- 718スポーツカーの電気自動車バージョンの開発は継続している
- 主力モデルである911には電気自動車バージョンは設定されない
- フォルクスワーゲンの技術を利用できることを理由に、EV分野で後れを取ることは心配していない
- EVとガソリン車のコストが短期的には同等になる可能性は低い
- EVの販売台数増加はポルシェの利益率を低下させ続けるだろうと指摘
- 中核事業以外の事業を削減し、労働組合と合意に達し、2035年までに従業員の約20%にあたる9000人を削減することになった
- 追加の人員削減は予定していない
- 中期的な営業利益率目標は10~15%のまま
- 中国主導の20年間の成長期に「過剰」になった販売目標と事業規模を「劇的に」縮小する必要がある
- 2026年10月7日に開催されるキャピタルマーケットデーで、中国市場の見通しを修正し、ポルシェの損益分岐点を大幅に引き下げる方針を示す予定
- 中国は今後も「大きな課題」であり続けるだろう
- 中国では毎日約2つの新製品が投入されるほど、新製品の発売が急増していると指摘
- こうした状況を「自らの首を絞めるようなもの」と表現
- いずれ業界再編が進むと見ているが、それまでにどれほどの時間がかかるかは分からない
- 労働コストやエネルギーコスト、そして欧州の規制環境の違いさえなければドイツの製造業者は中国のスピードとコストに匹敵できる
- それらの問題が解決されれば、中国メーカーに匹敵できるとの見方
- 「公平な競争環境が整えば、我々は競争を恐れる必要はない」
911は完全電動化しない、718EVの開発は継続、そしてマカンには再びガソリンエンジン搭載モデルを投入…と、それぞれのモデルで違った選択をしながら、ガソリン車とEVの両方を提供していくというポルシェの方針が伝わるインタビュー内容となっていました。

これらの計画を含め、2026年10月7日にはポルシェからまたより詳細な(?)今後の計画などが発表されるかと思いますので、まずはそちらの発表を楽しみにしたいと思います。
出典:
◆Porsche boss calls EV sceptic label ‘unfair’ — just don’t expect an electric 911
◆Porsche CEO defends shift back to petrol amid EV concerns
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