ポルシェ優先株式1株当たりの配当は1.01ユーロ
2022年9月のIPO以来、初となる株主総会が2023年6月28日に開催されました。
ドイツはシュトゥットガルトのポルシェ・アリーナにて開催された株主総会には1,400人以上の株主と株主代表が出席されたそうです。
この場ではすべての決議案が満場一致で承認されたとのこと:
- 2022年会計年度にポルシェは普通株式1株あたり1.00ユーロ、優先株式1株あたり1.01ユーロの配当を分配 (2022年会計年度の純利益は約9億1,550万ユーロ)
- 執行役委員および監査役会メンバーは2022年会計年度に解任された
ガソリンエンジンのマカンはしばらく継続となりそう
そしてこの他にもポルシェCEOであるオリバー・ブルーメ氏などより今後の戦略や予測も発表されたのですが、その発表内容の中でもメディアが「あれ?」となっていたのが、ICEマカンの継続についてでした。
それは株主総会でオリバー氏が「2024年に出される予定のEVマカンは、ICEマカンと並行して販売される」と言われたから。
以下の動画の23:30すぎくらいで語られています↓
さらにその後、オートモーティブ・ニュース・ヨーロッパが出された新しいレポートでもICEマカンの寿命が延びる可能性があると報じられました。
本来であればポルシェは米国でのICEマカンを2025~2026年には廃止予定だったところ、その話はとりあえず消えたようです。
その代わりに出てきている新しい計画は『EVの販売実績を見極めること』とのことで、その理由はどうやらアメリカではまだ十分な充電器が設置されていないという顧客からの不満が沢山あがってきているからとのこと。
ということは、この「EV販売実績を見極める」というのは「なんでもかんでもEVを売りなさい」ではなく、逆に「充電器が足りていないから、あまりEVばかり溢れてもダメじゃない?=顧客不満度が上がってしまう」という考えになってきているということ?
マカンは2022年に86,724台を売り上げているポルシェにとっての売れ筋商品。そんなマカンの今後をどうするかには最新の注意を払う必要があるようです。
カナリア諸島でディーラーミーティングが行われたそうなのですが、その際にもポルシェは「EVモデル販売にネガティブな影響を与えると思われる顧客からの充電インフラ未整備に対する反発を受け、マカンのガソリンバージョン(ICE)の今後についてどうするか検討する」と言われていたとのこと。
まだまだポルシェの「タイカン推し」は続くのかと思っていましたが、そもそも充電インフラが充実していないという顧客不満を抱えてEVマカンの販売戦略を見直すとなれば、もしかすると日本におけるEVモデル販売戦略も少し変わってきたりもするのでしょうか。
でも718はEVになったらICEは廃止で完全EV移行になると言い切られていますし、とりあえずここで売れ筋マカンまでEVオンリーにしてしまうと顧客からの不満が大爆発となるのでその対策にマカンICE継続にするだけなのかな。
EV7人乗りSUVポルシェ(K1)には自動運転機能も
そうそうあとは株主総会の場で、カイエンのさらに上位に位置づけられるというK1というコードネームで呼ばれている電気自動車7人乗りSUVには自動運転機能がつくとも発表されていました。
あとは全然関係ありませんが、ウワサでは次期GT2 RSは部分的に電動化されるのではないか…とのこと。
で、700馬力以上を発揮する予定…って、ウワサです^^
出典:
◆(公式)Porsche AG approves € 1.01 dividend per preferred share
◆(公式)Porsche presents strong results as one of the most valuable luxury brands
◆Porsche Macan With Gas Engines Might Stick Around Longer Than Planned
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