通常のGT3よりニュルブルクリンクで4.19秒速くなるキット
ポルシェがテクイプメントとして、992型ポルシェ911 GT3に向けてマンタイパフォーマンスキットというものを提供。
テクイプメントとは:
『テクイプメント(tequipment)』は、『テクニカル・エクイップメント』=Technical Equipmentのことであり、つまりは「ポルシェ純正アクセサリー」のことを指すとのこと。
ポルシェ・テクイプメントとは?新型ポルシェ991(992)のテクイプメントオプション①
このマンタイパフォーマンスキットを搭載したポルシェ911 GT3は、ニュルブルクリンクでのラップタイムが通常のGT3よりも4.19秒も速い『6:55.737』であったそうです。
この記録を出した時の運転はポルシェのワークスドライバーであるKévin Estre氏。
タイヤはオプションであるミシュランパイロットスポーツカップ2Rタイヤ(これは通常のGT3も、マンタイキットのGT3も両方ともニュルアタックはこちらのタイヤ)。
マンタイパフォーマンスキットとは
このマンタイパフォーマンスキットがどういったものなのかというと、基本的にはエアロダイナミクスとシャシーのコンポ―ネントにフォーカスして変更を加えているものとなっているそうです。
キット開発はヴァイザッハのポルシェエンジニア、そしてモイシュパトのマンタイのニュルブルクリンクスペシャリスト。
キットはポルシェセンターを通じての販売となります。
ダウンフォースがめちゃめちゃ増える
マンタイパフォーマンスキットだ!とすぐわかる目印となるのが、変更されたエアロパッケージとのことで、大型のスポイラーリップとサイドフラップが車のフロントに。
アンダーボディにはエアガイドエレメントとの組み合わせにより、フロントアクスルのダウンフォースを増加。
さらにリアの方の変更はもっと顕著で、992型のポルシェ911 GT3の特徴でもあるスワンネックのリアウィングはよりワイドに、そしてティアオフエッジ(ガーニーフラップ)を備えています。
マンタイのロゴが入ったエンドプレートも、ウィングの迎え角同様に大きくなっているとのこと。
リアディフューザーのフィンも大きくなり、炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastics)製に。ちなみにリアのエアロディスクも同じく炭素繊維強化プラスチック製で、エアロダイナミクスの効率をさらに高めているそう。
マンタイとの協力により、ポルシェは4ウェイコイルオーバーサスペンションを開発(サーキット使用可能)。サスペンションストラットは4つのポジションに調整することが出来て、リバウンドとコンプレッションは工具なしで微調整することが可能。
フロントアクスルで10%高く、リアで7%低いスプリングレートの変更は限界でのハンドリングの向上に貢献…しながらも、日常的な使いやすさにも問題なしだそうです^^
アダプティブ・コイルオーバーサスペンション
ポルシェ911 GT3には軽量の20インチと21インチの鍛造ホイールセットがオプションで用意されており、これらはばね下重量を合計7.3キロ削減。色の種類はブリリアントシルバー、ダークシルバー、ネオジム、サテン仕上げブラック。
マンタイパフォーマンスキットには、スチールブレードを備えたブレーキラインのセットが標準装備。特別はレーシングブレーキパッドもこのキットにはオプションで用意されているとのこと。
あとは「それは必要だったのかな?」という気がしないでもないのですが(笑)、Manthey (マンタイ)のロゴがついたドアプロジェクター、そして光るドアシルガードもついているそう。
あとは牽引ループもキットに含まれています。
というわけで、このマンタイパフォーマンスキットは、現在ヨーロッパの顧客向けにポルシェセンター経由で注文が可能になったところだそう。デリバリー開始は2022年秋とのこと。
ヨーロッパでの価格は「37,911ユーロ(約526万円)」。
その後、他の市場に向けての提供が始まるとのことですので、日本で購入できるのはまだまだちょっと先のようです。
あ、そしてこのマンタイパフォーマンスキットを装備したとしても、ポルシェ911 GT3のメーカー保証は普通にそのまま有効だそうです。
まあ、テクイプメント扱いですからね^^
出典:
◆ (公式)Manthey Performance Kit for Porsche 911 GT3
◆ Porsche 911 GT3 Shaves Four Seconds Off Nurburgring Time With a Rad Looking Aero and Suspension Kit