好調な上半期
ポルシェが2021年上半期(1~6月)の売上高を発表。
上半期の売上は165.3億ユーロで、これは前年度同期比33%増という数字(2020年は124.2億ユーロ)。
さらに営業利益は前年同期比127%増の27.9億ユーロ(2020年は12.3億ユーロ)。
この営業利益が前年同期の12.3億ユーロから127%増というありえないほど好調な数字となっている理由の1つとしては、2020年第2四半期の数字がコロナの影響を受け非常に悪かったということがあります。
それでもコロナの影響が出る前である、さらにその1年前の2019年の同期比でも売上は23%増(2019年:134.1億ユーロ)、利益は26%増(2019年:22.1億ユーロ)となっているので、実際にもきちんと増加していっていることがわかります。
純利益率は16.9%で、これもまた前年同期から大幅にアップ。ポルシェは2021会計年度の利益率15%を達成するという目標を掲げているので、現時点においては達成されていることになります。
ポルシェAGの財務&IT役員(CFO)のLutz Meschke氏は「これらの数字にとても満足している」とのこと。
また、ポルシェAGのCEOであるOliver Blume氏もこの上半期の業績には満足されているそう^^
ちなみにポルシェ全体での2021年上半期のポルシェ販売台数はこちら:ワールドワイドでの2021年上半期ポルシェ販売台数(Q1&Q2)
2021年6月30日時点でのネットキャッシュフローは26億ユーロ。この数字も前年より130%増(2020年は11.3億ユーロ)。
同じく6月30日時点でのポルシェ全体での従業員数は36,267人(2020年末で36,359人)となっています。
第3四半期にはポルシェにも半導体問題が大きく響いてくる可能性
このように2021年上半期の結果を見ると非常に好調であるわけですが、それでもまだまだ現実を見据えてしっかりやっていかなければならないとLutz Meschkeさん。
なぜならコロナによる影響はまだまだあって、さらに半導体不足となっている問題がこれからのポルシェの第3四半期に結構な影響を及ぼすと考えられているからです。
半導体不足について、今まではフォルクスワーゲングループの中で収益性がより高いと言われる「ポルシェとアウディ」に、彼らは不足している半導体を優先的にまわしていたわけなのですが、いよいよ第3四半期ではもうVWグループ内でもまわしきれず、ポルシェにも結構な影響が出てくるとの見解のようです(アウディの方がさらに難しいっぽい)。
よって今後、ポルシェの中でもプレミアムな新しいモデル(カイエンGTや911 GT3ツーリングなど)であればまだしも、いわゆるベースモデルマカンやケイマンTなどの注文では数か月の遅れが出るかもしれないと海外メディアでは言われています。
色々な問題があって大変ですが、どの問題もなんとかなっていってくれることを願います。
出典:
◆ (公式)Porsche more than doubles operating result
◆ Porsche, Audi, VW brands flag chip risk in months ahead
◆ YOUR NEW PORSCHE COULD BE SERIOUSLY DELAYED AS SEMICONDUCTOR AND MICROCHIP SHORTAGES WORSEN
関連記事:
◆ ワールドワイドでの2021年上半期ポルシェ販売台数(Q1&Q2)
◆ ワールドワイドでの2021年Q1ポルシェ販売台数
◆ 北米での2021年Q1ポルシェ販売台数
◆ 2020年上半期のポルシェ販売台数は116,964台
◆ 2020年ポルシェ(全体)での新車販売台数
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