フェラーリF430とFXXのデザイナーによるフェラーリローマのデザイン評価
フェラーリF430や、フェラーリFXXのデザイナーであるFrank Stephenson氏が、フェラーリローマについてのデザインを分析。
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フェラーリローマのデザインをてがけられたのは、このフランクさんともお友達であるFlavio Manzoni氏です。
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ちなみにこちらのフランクさん、フェラーリF430とFXXの他にも、マセラティではグランスポーツとMC12、マクラーレンではMP4 12Cから720Sにわたる全ての公道用モデル、フィアット500、それに2000年からのMINIのデザイン再設計…などにも携わってこられた方。
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そんな彼が、今回出されたフェラーリローマへの評価は、なんと「10点満点中9.5点」という高評価。
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しかも、このフランクさんは「自分は車のデザインを評価する際に、10点満点を出すことはないよ」と言い切っているので、それを考えると「9.5点」というのは彼の中ではほぼ満点に近いくらいの相当高い評価ということになるかと思います。
まったくの素人である私でさえ、フェラーリローマを一目見た瞬間に「めちゃめちゃカッコイイ!」と思ったわけですが、これだけの車のデザインに関わられてきているプロの方からの評価も高いとなれば、それはもう「やっぱりフェラーリローマは素敵すぎるのでは」って思っちゃう(←単純)。
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フランクさんがなぜ、9.5点という高評価をフェラーリローマに与えたかというと、その大きな理由のうちの1つは彼いわく
「フェラーリローマは、見た瞬間にフェラーリとわかるデザインで、フェラーリとして際立っている(stands out as a Ferrari immediately)」
からとのこと。
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プロポーションがとにかくめちゃめちゃ美しいと言われていて、すべてのピースが一枚岩(Monolithic)のようだ、と。
本当にとってもほめられていて「こういっちゃなんだけど、GT4Cルッソよりも素敵だと思う」と、まあべた褒め^^
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フェラーリローマのフロントグリル
グリルの形状も今までのフェラーリとはまた違ったデザインになっているけれど、これも良いといわれていて、フラットに見えつつも四角い形状が外側にいくにつれ小さくなっていることで、奥行きを感じさせるという。
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ただ、彼の中ではこのグリルの形状は良いにしても、グリルの色がボディカラーと同色になったことについてだけはちょっと異論があるようです。
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でも、それは私も同意見かな…このグリル部分は、暗めの色になる方がいいなと思ったりしました(特にボディカラーが明るい場合)。
ちなみにフランクさんは、このグリルは出来ればチタングレーやライトブラックくらいに出来たらより良かったかも、と言われています。
ボディラインの流動性や、曲率、グリルのデザイン…ローマの外観は「ほぼ1つのボリュームにまとめられている」とのことで、ローマの側面のクリーンさも注目に値するもので、このデザインには基本的に(サイドから見た時に)にこの3本のラインしかない、と。
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唯一、この部分のみが光を得ていて、それがまたイイ、みたいな。
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あとはフェラーリローマのこのサイドのデザインについては、(オプションでつけることは出来るものの)サイドにあるフェラーリのロゴがないのがとても残念だと話されていました。
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フラッシュドアハンドルを採用されているこのドア形状の部分もとてもクリーンでいいね、と。
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彼がデザインしたうちの1つであるマクラーレンのMP4 12Cは、ドアハンドルがどこにあるかわからなくて、このドアハンドルあたりで手を振り続けて、道行く人たちに「あの人、何やってるの?」という恥ずかしい視線をあびながらやっとのことドアハンドルがポップアップしてくれるということがあったけれど、ローマではどこにハンドルがあるのかわかるのがいい、と(笑)。
面白い^^
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さらにはこのリアにかけてのラインがまた素敵とも。わかる~!
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さらには、彼が初めてローマを見た時にショックを受けたのはこのリアのテールライトのデザインだそうで「それはなんともクリスプで、まるでそこには4つのルビーが輝いているようだと思った」と。
うーん、なんていう素敵な表現!4つのルビーですよ、4つのルビー。
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こちらのリアのハッチについてもベタ褒めでした。
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フェラーリの歴史をわかっている人は、ローマとマセラティは比べない
さらに彼はこのフェラーリローマがアストンマーティンやジャガーと似ているのでは?と言われている話についても触れています。
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これに関して、フランクさんは「まったくそう思わない」と切り捨てられています。気持ちイイくらい。
なぜなら、「このフェラーリローマのデザイン形状は50~60年代のフェラーリのデザインから来ているものであり、アストンマーティンやジャガーが出てくる以前のものなのだよ!」ということ。
はっきりと「ローマがアストンマーティンやジャガーと似ているという人は、フェラーリの歴史を知らない人というだけ」とばっさり^^
インテリアに関しては、非常にデジタル化されたね、と話されています。
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このインテリアにおいて彼が唯一、納得いっていなさそうなのが、エンジンのスタートボタン。
まずはマネッティーノボタン(トランスミッションの切り替えスイッチ)について触れられているわけですが、これ、彼がF430で最初のデザインをしたそうなのです。マネッティーノはフランクさんデザインのスイッチが始まりなのですね。
こちらのマネッティーノについて語られたあとに、彼が「とても残念」と言われていたのが、ステアリングにある赤いエンジンスタートボタンがなくなったということでした。
でもとにかくフェラーリローマは「クラシック・イタリアン・ビューティーである」ということで、前述の
- フロントグリルがダークカラーでないこと
- サイドにフェラーリシールドがないこと
- スタートボタンがステアリングからなくなったこと
くらいが、少し納得していない点なだけで、結果、フェラーリローマの評価を『9.5/10』とされています。
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自分自身がカッコイイと思った車であれば、誰がなんと言っても結局はカッコイイと思うわけですが、それでもこうして、フェラーリのデザイナーの方がこれだけべた褒めしていると、さらに嬉しくなってしまって、やっぱりローマは素敵だよね~!と、またしても単純に洗脳された私だったのでした。
あ、今回は新しく発表されたポルトフィーノMについて書こうと思っていたのに、全然違うことを書いちゃった(笑)。まあ、いいか~^^
フェラーリ・ローマとっても好きです。
こちらが動画です↓
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