Chris Harris氏とAndreas Preuninger氏による992.2 GT3レビュー動画
2024年10月18日に発表になった992.2型の新型ポルシェ911 GT3とGT3ツーリングパッケージですが、発表になった内容を見ていたうち「どういうことなのかさらに見てみたい」って思えることがいくつかありました。
今回、クリスハリスさんがポルシェのGTカー部門の責任者であるアンドレアスさんと一緒に新型GT3のレビューをして下さっている動画がありましたのでそちらで気になっていた部分を見てみました。
今年の5月にクリスハリスさんとお会いさせて頂く機会があったこともあって、より一層勝手に親近感を持ってしまい楽しく拝見させて頂きました(単純(笑))^^
新型911 GT3ツーリングパッケージで披露されたボディカラーはオークグリーンメタリックネオ
まず気になったのがGT3ツーリングパッケージが発表された時に登場したこちらのお車の色。
このお色は『オークグリーンネオ(Oak Green Metallic Neo)』でした。
PTSとかではなく通常のオプションの「Legends」枠のカラーから選べる外装色で、マカンEVにも適用されている色。今後、911GT3でも選べるようになるわけですね^^
続いてGT3 TPには「有名なガーニーフラップ」がつけられたと言われていたのですが、そちらがこのリアスポイラーについているちょこんと突起したパーツで、これはポルシェ911 S/Tから来たものとのこと↓
よって、これは992.1世代のGT3 TPにはついていないわけです。
今回ギア比が8%短くなったとも言われていますが、こちらもS/Tからのものですし、色々なパーツがS/T由来で搭載されているようです。
可倒式カーボンバケットシート
新型GT3 TPにはオプションで後部座席がつけられるということから、その後部座席にどうやってアクセスするの…という問題を解決したのが「可倒式のカーボンバケットシート」。
バケットシートなのに前にぱかっと倒れちゃう。
ウイング付きのGT3にはリアシートはつけられない
ちなみにこちらのオプションでつけることが出来るリアシートは、あくまでもGT3TPのみのオプションでありウイングがあるGT3の方にはオプションでもリアシートをつけることが出来ません。
ポルシェがリサーチしたところ、リアシートが欲しいと希望していたのはツーリングパッケージのオーナーだけで、羽つきGT3オーナーがリアシートを要望したことはなかったということで^^
ウイング付きGT3にはリアシートがつけられないということで、GT3に搭載されるバケットシートも可倒式ではありません。
取り外し可能なヘッドレストパッド
992.2型のGT3からは座席のヘッドレスト部分のパッドが取り外せるようにもなりました。
この部分をえいっと…↓
取るとこのような感じ。パッドを取り外すことで5~7㎝のエキストラの隙間が出来ることからヘルメットをかぶっての走行時に頭が良い感じに収まるように。
ヘルメットをかぶって911に乗られたことがある方は「わかる~!!」って思われるかと思いますが、ヘルメットをかぶってシートに座るとこのヘッドレスト部分に頭が前に押し出されるような体制になりがちで。
その問題を解決してくれるのがこちらの取り外し式ヘッドレストパッドというわけですね。これはサーキット利用が多い方にはかなりの朗報なのではと思いました。
あとはアシストボタンという新しいボタンがついた等々の説明もあり…
もう1つ、私が見てみたかったレブカウンターのディスプレイを回転させて9,000rpmのカットオフスピードを12時の位置に表示するというものも見せてくれました。
それがこちら。確かにカウンターが回転してトップ部分(12時部分)が9,000rpmになってる↓
こちら1974年のRSRのレブカウンターもこのようになっていたもののオマージュのようです。
ここで思い出したのが以前乗せて頂いた964カップカー。
こちらのお車もレブカウンターがナナメになっていたのです↓
わかります?写真をまっすぐにしてみるとわかりやすいかな。
このような感じで昔はRSRのようにレブカウンターをナナメにするのがちょっとした流行りだったそうなのです^^
それが今になってGT3に適用されることになる日がくるとは!
排気ガス規制対応をしながらも出力をキープ出来たことが凄い
今回のGT3発表で「出力があがってないね」とがっかりされた方もいらっしゃるかと思います。
しかしながら、ポルシェとしては排気ガス規制に対応する必要がある為に今回のGT3には2つの微粒子フィルタと4つの触媒コンバーターを装備したりしているわけで、それでいて同じ出力をキープ出来ているというのが凄いことだそう。
今後も規制との闘いになっていくとは思うのですが、こういったこともポルシェの努力の結晶なのかなと思います。
続いてウイング付きのGT3の紹介へ。
ここで紹介されていたGT3は今回の世代からGT3にも適用することが出来るようになったヴァイザッハパッケージの車です。
ここで簡単にまとめると:
- ウイング付きGT3につけられるのがヴァイザッハパッケージ
- GT3 TPにつけられるのがLeichtbau(ライトウェイト)パッケージ
逆に言うと:
- ウイング付きGT3にはLeichtbau(ライトウェイト)パッケージはつけられない
- GT3 TPにはヴァイザッハパッケージはつけられない
それぞれのパッケージがどのようなものなのかはこちらに簡単に記載していますのでご参考頂けたら幸いです。
最後にまたどうでも良いことで気になったことを1つ…。
途中、GT3 TPのドアをクリスさんが閉めようとする場面でアンドレアスさんが「このガラスは軽量ガラスなんだから、ドアを閉める時は窓じゃなくてちゃんとこう扉部分を持ってしめるんだよ!」と伝えていました。
なるほど~そうですよね、軽量ガラスだから出来る限り負荷をかけないに越したことはないわけなので、それはもっともなご助言って思って見ていたのです。
が、しかし。
動画が進むにつれ…。いやいや、お2人そろって窓に手を置いている。
さらに最後の方にはもうクリスさん、もたれかかっちゃってるし!
めちゃ笑っちゃいました(笑)。
このような感じでもう仲良く慣れたお2人という感じで見ていて楽しかったです^^
こちらが動画となります(21:27)↓
関連記事:
◆992.2型 ポルシェ911 GT3、GT3ツーリングパッケージ発表
◆Singer Vehicle DesignのDLS試乗@マガリガワクラブ:クリス・ハリス氏と共に