2025年11月19日に新型ポルシェカイエンエレクトリック、カイエンターボエレクトリックがデジタル発表にてワールドプレミアされたわけですが、その後初の実車展示がドバイで開催された『Icons of Porsche 2025』の場で行われました。
Icons of Porsche 2025は今回で5回目の開催となります。

ドバイという、都市と砂漠という対極的環境がある場所でポルシェのフル電気自動車SUVを初披露するという演出で、細かいパウダー状の砂丘、25度を超える勾配、さらには気温も40℃越えという過酷なアラビア砂漠環境での走行なども紹介されていました。


それでもそのような環境下でも「はるかに軽い車のように走る印象だ」とポルシェの生産ライン担当副社長であるMichael Schätzle氏は語られていて、特に低速や大きなハンドル舵角での動作性能がこれまでにないレベルであるとのこと。

カイエンEVのプロトタイプは標準的なサマータイヤを装着して、異なるシャシーシステムにて砂漠でのテストをされたそうです。
PASM付属の標準装備であるアダプティブ・エアサスペンションは高いオフロード性能を示し、このシステムを装備した場合専用のオフロード車高設定にて地上高は55mmアップ、最大で245mmに。

スペックは(カイエンターボEVで)最大850kW(1,156PS)、1,500Nmのトルク。

先日もすでに発表されているので少し重複しますが、今回改めて発表されていた技術・装備のハイライトとしては:
- 電子制御4輪駆動システム『ポルシェ・トラクションマネジメント(ePTM)』:従来比約5倍の応答速度で、全てのオフロードモード(砂、砂利、泥、岩)をサポート
- オフロードパッケージ:アプローチアングル最大25度、改良されたフロント下部、スキッドプレート付き強化サイドスカート、追加吸気用水平冷却フラップ

- 新しいバッテリー冷却構造:初めて1モジュールに対し上下2枚の冷却プレートを使用、113kWhの高電圧バッテリー温度を効率的に調整
- ダイレクトオイル冷却(モーター側):モータースポーツ技術を市販車に展開
- アダプティブ・エアサスペンション(PASM付き):オフロード走行時に最大245mmの最低地上高を実現(+55mmアップ)

- カイエンターボ仕様オプション『ポルシェ・アクティブライド』:車体の動きをほぼ完全に制御し、砂漠地帯でも安定性とトラクションを確保
- ポルシェ・トルクベクトリングプラス (PTV Plus)を採用:電子制御式ディファレンシャルロックとリアホイール制御ブレーキを組み合わせ、牽引力、安定性、横方向のダイナミクスを向上、砂地でも高い効果を発揮

カイエンシリーズは2002年に初めて市場投入されて以来、オフロード性能も含めて妥協のない走破性能を守り続けてきたとのことで、今回ももちろんそれを継承。
その要件の1つでもある『Dune Surfing (砂丘サーフィン)』もEV化された今回のモデルにおいてもクリアしたということになります。

都市走行とオフロード走行の両方が出来るSUVでありながらも、さらにスポーツカーのような操縦性とセダンのような快適性を両立させるというカイエン。

そのカイエンがついに電動モデルとなり砂漠を駆け抜ける時代になったわけですね^^
出典:
◆(公式)First public appearance: The Cayenne Electric makes its physical debut in Dubai
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