移動式充電ステーションでタイカンを充電
これまた凄いものをポルシェは作っていました。
それがこちら↓『PORSCHE TURBO CHARGING (ポルシェ・ターボチャージング)』と書かれた、白い箱のような物体。
これ、なんとトラックなのだそうです。つまり、トラックなので移動することが出来るポルシェのターボチャージング・ステーション。
様々なイベントにタイカンが登場するように
ポルシェは現在、様々なイベントなどでフル電気自動車であるタイカンを利用しはじめていることから、まだまだタイカンを充電する為のインフラ、充電ステーションがあまりない地域においてもタイカンを充電する必要が出てきたりしているようで。
例えばそれは、ブタペストで行われたポルシェ・トラックエクスペリエンス(ポルシェのドライビング教室みたいの)。
ブタペストのフンガロリング・サーキットでタイカンをテストドライブすることが出来る機会を参加者たちに提供したそうなのですが、ここで問題となったのがこの「タイカンの充電、どうするの」ということ。タイカンを充電するインフラがなかったそうなのです。
現在、色々な国の主要な場所においては充電ステーションの設置が進められていたり、オーナーは各自宅に充電器を設置したり…などの対応がとられてきているものの、まだまだ世界中のどこにいっても、電気自動車の充電施設が充実しているとは限りません。
そこで、ポルシェが「じゃあ、問題解決しましょ」と作ってしまったのが、このオンデマンドで電気自動車に充電してあげることが出来る、いってみれば大きなモバイル充電器であるハイパワーチャージング・トラック。
これ、なかなか凄いですね!見ごたえある景色。なんだか、わんちゃんのママ(犬)とかの動物がベビーたちに授乳しているように見えるのは私だけ…?発想が変(笑)?
そしてまた、これはマーケティング的に見せる為の絵だとは思いますが、タイカンを白とブルーのみに統一して配置している光景が、なんともイイです^^
ポルシェいわく「マーケットに納得いくソリューションがないのであれば、独自のソリューションを即作ってしまうことにした」と。
というわけで、独自のソリューションとして、この充電システムと、バッファーストレージユニットを備えた独自の移動式充電トラックを、ドイツの会社「ads-tec」と共に7台製造したとのことです。
ハイパワー充電トラック1台で、最大30台のポルシェタイカンが充電可能
この充電トラック、3.2メガワットの電力により、10台のタイカンを同時に最大のスピードで充電することが可能だそう。Maxスピードの充電で、同時に10台。すごい。
そして、同じくトラックに積まれているバッテリーバッファーストレージユニットの容量は2.1メガワットアワー。つまりこれは、合計で最大30台のタイカンをストレージユニットで充電できることを意味するそうです。
トラックへの再充電も最短4時間
ストレージユニットへのリチャージは、電力網からの再生可能電力にて再充電されるとのことで、例えばポルトガルで3週間にわたる顧客イベントが開催された時には、このトラックの電力は近くにあった太陽光発電システムから直接供給され、再充電されたとのこと。
このトラックへの再充電も高速に出来るようになっていて、良い条件下においては、4時間以内にトラックはフル充電(再充電)されるのだとか。
充電施設が整っていない地域においては、近所の電力施設から4~5時間かけてこの充電トラックを充電させてもらうことさえ出来れば、あとはこのトラックが移動してタイカンがいるところに行って、最大30台のタイカンをフル充電することが出来る…と。
すでにこちらの充電トラックを利用して、5,000回以上の充電を実施しているそうで、かつ、その充電環境はマイナス40度の気温の中でも行われたことがあるとのこと。
そんな環境下でも問題なくタイカンに充電してあげられる移動式トラック、凄いですね。
日本にもそのうち1台くらいは入ってくるのかな。イベントの時とかに、このトラックのまわりにタイカンがいっぱいとまって、充電している光景を見てみたいです^^
出典:(公式) High-power charging trucks become mobile power sources