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Porsche: ポルシェ

ポルシェの営業利益99%減:でもこれが「底」のはず

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2025年第3四半期までの営業利益率0.2%に低下

いや~もう、あまりの数字の悪さに卒倒して寝込んでいたのでブログに書くのが遅れました…なんていうのは嘘で(笑)、ちょっと遊びまわっていてふと気づいたらポルシェの悪い数字が発表されていて、あららと思っていたところです。

というわけで、少し前に発表されていたポルシェの第3四半期までのポルシェ販売台数などに続いてポルシェが第3四半期までの売上高等について発表されました。

ポルシェAGとしては2025年第3四半期末に製品戦略を再調整するという決定を断固として推進してきたとのことで、これは長期的に高い利益製を確保することを目的とされています。

そしてそれに伴って予測されていた通り、短期的に様々な主要な財務数値に大きな影響が出た形となります。

まずはポルシェによる今回の発表のまとめは以下の通り:

  • 自動車部門の純キャッシュフローは13.4億ユーロに増加、厳しい状況下でもポルシェの堅調な業績を浮き彫りに
  • 米国、海外市場、新興市場で過去最高の販売台数を達成
    • 北米地域では5%増。電動車の割合が高く世界全体では35%、欧州では56%に増加
  • 予想通り戦略的な再編とマクロ経済の課題が今年の最初の9か月間の収益に大きな影響を与えた
  • 製品ポートフォリオとバッテリー関連事業の調整などにかかる費用を含め約27億ユーロの特別な支出が発生した
  • 今年最初の9か月間のグループ売上高は合計268.6億ユーロ、グループ営業利益は4000万ユーロとなった
  • ポルシェは長期的に収益性と回復力を強化するため、一時的に弱い主要数値を意識的に受け入れている
  • CFOのJochen Breckner氏曰く:私たちは戦略的連携をさらに強化した。現在明確な決定を断固として実行している。2025年は底値となり、その後2026年以降ポルシェは目覚ましい成長を遂げると予想している

ではここからは、さらに詳細に発表された内容を見ていきたいと思います。

  • 世界的に厳しい環境の中でもグループの収益と販売台数は年初から9か月間でおおむね安定を維持
  • 収益は268.6億ユーロ、世界中の顧客への納車台数は212,509台
    • いずれも前年同期比で約6.0%の緩やかな減少
  • 2025年の最初の9か月間においてグループの営業利益は4,000万ユーロに減少(前年同期:40億3,500万ユーロ)
  • 営業利益率も0.2%(前年同期:14.1%)に低下
  • 主な要因としては製品戦略の再構築に伴う特別費用、中国市場、特に高級セグメントにおける厳しい市場環境、バッテリー関連事業に関する一時的な費用、そして組織改革などが挙げられる
  • 加えて米国の輸入関税によるコスト増加も影響した
  • 一方自動車部門のネットキャッシュフローは2025年第3四半期末に13.4億ユーロ(前年同期:12.4億ユーロ)に増加
  • ネットキャッシュフローマージンも4.8%から5.6%へ上昇
  • これは事業運営の回復力を示し、困難な状況下でもポルシェが力強い業績を上げていることを示している
  • ポルシェAGの財務・IT担当取締役Jochen Breckner氏いわく:
    • 厳しい市場環境の中でも私達は堅調なキャッシュフローを生み出し、同時に戦略的な方向性をさらに明確化した。今まさに私達は明確な決断を着実に実行している
    • 今年の業績には戦略的再編の影響が反映されている。しかしこれらの取り組みは不可欠であり、ポルシェの強靭性と収益性を長期的に高めるためにあえて一時的な業績の低下を受け入れている
  • 製品戦略の再構築の一環としてポルシェは今後、内燃エンジンおよびプラグインハイブリッドを搭載したモデルを追加し製品ラインアップを拡充する計画
  • その一方で電動化の立ち上がりが遅れていることから、一部のフル電動モデルの市場投入は後ろ倒しされる予定
  • 特に2030年代に向けて計画されている新しい電気自動車用プラットフォームの開発スケジュールが見直されることになっている
  • このプラットフォームはフォルクスワーゲングループ内の他ブランドとの連携のもと技術的に再設計される見通し
  • 既存のフル電動モデル群については引き続き継続的にアップデートされている
  • Breckner氏いわく:
    • 私達はポルシェを強固で長期的な収益性へと導いている
  • 2025年は2026年以降にポルシェが大きく改善へ転じる前の『底』になると見込んでいる
  • 目標はブランドをさらに研ぎ澄まし製品をより個性的、エクスクルーシブで魅力的なものにすること
  • そのための土台はすでに確立されている
    • それは忠実な顧客基盤、刷新され魅力を増した製品ポートフォリオ、そして世界で最も象徴的なブランドの一つとしての存在感
  • 2025年初から9か月間で世界中の顧客に212,509台を納車
  • 電動化モデルの割合は前年同期と比べて大きく伸び全体の35.2%を占めた
    • 内訳はフル電動車が23.1%、プラグインハイブリッド車が12.1%
    • ヨーロッパでは電動化モデルの比率がさらに高く56%に達した
  • 6つのモデルラインの中で最も大きな成長を見せたのはマカンで64,783台(前年同期比18%増加)
  • アメリカ合衆国および海外・新興市場では過去最高の販売台数を記録
  • 北米地域全体では5%の増加となった

従業員代表との「フューチャー・パッケージ(Future Package)」に関する協議

  • ポルシェは投資の優先順位を明確にし付加価値を生み出す中核分野に集中している
  • 同時に戦略的パフォーマンスプログラム「Push to Pass」を積極的に推進中
  • ポルシェは継続的なインフレによるコスト上昇環境の中で長期的な収益性を確保するために効率性と収益力の向上を目指している
  • 10月には以前発表されていた通り、経営陣と従業員代表との間で「フューチャー・パッケージ(Future Package)」に関する協議を開始した
  • Breckner氏いわく:今後しばらく市場環境が好転することは期待できない。だからこそフューチャー・パッケージの枠組みも含め全ての分野で大規模な解決策について話し合う必要がある
  • この非公開協議の結果については合意が得られ次第、会社から正式に発表される予定

2025年の予測では8月1日から15%の米国関税が考慮されている

  • 2025年の最初の9か月間において企業再編に関連する特別費用は約27億ユーロに達した
  • さらに米国の輸入関税の影響により数億ユーロ規模 (中3桁百万ユーロ台)の追加コストが発生した
  • これらを合わせるとポルシェAGは2025年度における戦略的再編関連費用の総額を約31億ユーロと見込んでいる
  • EU委員会と米国政府との間で輸入関税に関する合意が成立したことを受け、2025年度の業績見通しには8月1日から適用される米国向け輸入関税15%の影響が織り込まれている
  • ポルシェはグループ売上高を370億〜380億ユーロの範囲と予想
  • このレンジの下限ではグループ営業利益率はわずかにプラスとなり、自動車部門のネットキャッシュフローマージンは3%程度と見込まれる
  • 一方上限の場合には、営業利益率2%、ネットキャッシュフローマージン5%が期待される
  • ネットキャッシュフローマージンの見通しには戦略的再編および米国関税に関連する年間約12億ユーロの資金流出が含まれている
ポルシェAGグループ2024年 Q1-Q32025年 Q1-Q3
売上高 285.6億ユーロ268.6億ユーロ-6.0%
営業利益40億3500万ユーロ4000万ユーロ-99.0%
営業利益率14.1%0.2% 
納車台数 226,026台212,509台-6.0%

…というのが、今回発表された内容でした。

とにかく今回発表された数字を見ていると「ポルシェ大丈夫なの?」と心配してしまうわけですが、ポルシェとしては今が『底』だと言われているのと、今後の収益性を長期的に高めるために『あえて一時的な業績の低下を受け入れている』と言われていることから、この2025年という1年にすべてのマイナスを大きく入れてしまい、2026年からの復帰に備えているのではないかと思います。

このマイナスの底値の時にポルシェのCEOも変更するという発表をし、まさに2026年1月からの新しい1年は新しいCEOとの新しいポルシェをスタートさせるという流れも作り済み。

この1年ですべての厄(?)を落としてもらい、2026年からの新ポルシェを楽しみにしたいと思います(ポルシェが好きだから前向きすぎ(笑)?)。

Disclaimer (免責事項)

This press release contains forward-looking statements and information that reflect Dr. Ing. h.c. F. Porsche AG's current views about future events. These statements are subject to many risks, uncertainties, and assumptions. They are based on assumptions relating to the development of the economic, political, and legal environment in individual countries, economic regions, and markets, and in particular for the automotive industry, which we have made on the basis of the information available to us and which we consider to be realistic at the time of publication. If any of these risks and uncertainties materializes or if the assumptions underlying any of the forward-looking statements prove to be incorrect, the actual results may be materially different from those Porsche AG expresses or implies by such statements. Forward-looking statements in this presentation are based solely on the circumstances at the date of publication. We do not update forward-looking statements retrospectively. Such statements are valid on the date of publication and can be superseded. This information does not constitute an offer to exchange or sell or an offer to exchange or buy any securities. 

出典:(公式)Porsche AG reports robust net cash flow in a challenging market environment

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