2025年7月11~14日に開催:Goodwood Festival of Speed
2025年7月11~14日の4日間に渡り英国ウェスト・サセックス州グッドウッド・ハウスにて開催されたGoodwood Festival of Speedでは、また今年も色々なポルシェたちが活躍・展示されていたようですので見てみたいと思います。
デュア・リパ(Dua Lipa)さん&エイドリアン・ブロディ(Adrien Brody)氏
歌手のディア・リパさん、過去にも何度かポルシェイベントに出演されたりコラボレーションされているわけですが、今回はサニーヒル財団のためにオークション出品されるカスタムメイドのポルシェ911 GT3 RSを披露。

この限定コレクションカーの名前は『Porsche x Puma x Dua Lipa Rennstall Collection』。プーマさんも入ってるのね。
さらにデュア・リパさんは女性だけのレーシングチームであるアイアン・デイムズ(Iron Dames)と一緒にグッドウッドのイベントの象徴ともいえるヒルクライムを楽しまれたそう。

他にはアカデミー賞を2度受賞されたこともある俳優のエイドリアン・ブロディさんはポルシェの舞台裏を自身がインターンとして働く経験をされたドキュメンタリー映画『ザ・インターン (The Intern)』に出演、このドキュメンタリー映画のプレミア上映もされたとのこと。
※このブログ記事の最後にドキュメンタリー映画の動画があります。

伝説のポルシェ30台をフィーチャーしたユニークなドライブインシアターで初公開されたようで、なんだかその雰囲気だけでも凄そうです^^
ヒルクライム
2025年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードのフェスティバル・テーマは『The Winning Formula – Champions and Challengers』とのことで、ポルシェとしてもそのテーマのもと、モータースポーツにインスパイアされた最新世代の911 GT3を披露。

羽つきと羽なし(ツーリングパッケージ)のモデルが用意されているわけですが、ツーリングパッケージの方ではGT3として初めて後部座席が無償オプションとして提供されるものとなっていて、ポルシェいわく家族の好みなどに合わせてさらに色々カスタマイズすることが出来る日常使いのスポーツカーとなるモデル。

マンタイキットを備えたポルシェ911 GT3RSも登場。

525馬力(PS)を発生される高回転型自然吸気エンジンから軽量構造に至るまで、モータースポーツのテクノロジーとコンセプトを余すところなく活用されているというファクトリー・アプルーブド・パッケージのマンタイキット、このGT3 RSとレーシングカーのGT3 Rを最も直接的に結び付けているのは「冷却システムと空力特性、そして特に特徴的なリアウイングと空気抵抗低減システム」とのこと。

アイアン・デイムズ (Iron Dames) 911 GT3 R
911 GT3 RもIron Dames x Porscheレーシングチームによって実践投入されていて、Iron Damesは6月に7年連続でル・マン24時間レースに参戦。
ル・マン24時間に参戦する62チームのうち唯一の女性ドライバーのみで構成されるチームとなっていました。

今回はタイムドシュートアウト(ヒルクライムのタイムアタック競技)にも参戦され、Sarah Bovyさんが565馬力(PS)の911 GT3 Rで走行されたそう(ポルシェ・カレラカップ・フランス・ジュニアのKaren Gaillardさんがサポート)。

他にポルシェ・カレラカップGB選手権で使用されている992型の911 GT3カップカーも参戦。ドライバーはカレラカップGBのジュニアドライバーであるJames Wallisさん。
カイエン・エレクトリックのプロトタイプ
フル電気自動車であるカイエン・エレクトリックも登場。まだまだカモフラージュされた状態ですが、カッコイイタイプのカモフラージュ^^

この場でのドライバーさんはポルシェ・フォーミュラEの開発ドライバーのGabriela Jílkováさん。
ちなみにこちらの女性ドライバーさん、6月に同じカイエンEVでイギリスで開催されたShelsley Walsh Hill Climb(ヒルクライム)で記録更新された方。カイエンEVを完全に乗りこなされていて凄い^^

カイエンEVは量産に向けて順調に準備が進められているそうで、次回の一般公開は2025年9月のミュンヘンでのIAAモビリティショー(IAA Mobility)となっています。
カイエンといえば先日発表されたばかりのカイエン・ブラック・エディションも披露されたそう。

ヴァイザッハパッケージ付きのタイカンターボGTも登場していたわけですが、こちらのデカール、横からはわかりやすいですが前から見るとなんともまた凄い印象。
横から見ると「Taycan」の文字から黒いラインが伸びているデザインということがわかるのですが…

正面から見ると、いったい何がどうなってるの?というラインで不思議。Taycanからのびた黒ラインがぐるーっと車を一周している感じなのかな?

ハウス・オブ・ポルシェとポルシェ・カフェ・ルマン
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでは『ハウス・オブ・ポルシェ』という場所がこのフェスティバルにおけるポルシェブランドの主要拠点となっているそうで、そこでは現行モデルラインアップの最新ハイライト、そしてポルシェクラシックなどを見ることが可能。

911スピリット70エディションの展示も。


ハウス・オブ・ポルシェには最新グッズ販売だったり、時計なども揃っていたそう。
他にもカフェ・ル・マンという広々とした座席エリアがあるカフェもあったようです。巨大スクリーンにはグッドウッドのヒルクライムの様子が映し出されたり、お子様向けエリアには楽しい無料アクティビティ等も。
ポルシェ963 RSPとCount Rossi 917
カフェ・ルマンでは予約して食事をとることも出来たそうなのですが、この場にはなんといっても特別な展示があったそうで、それが『963 RSPと Count Rossi 917』。

ポルシェ963 RSPは先日のル・マン24時間レースの前に発表されたばかりであるワンオフ仕様の公道を走ることが出来るポルシェ963ハイパーカーの姉妹車。
もう1台は50年前に初めて公道を走ったもう1台の特別なポルシェである917 シャーシ30、別名Count Rossi。

このグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2025には世界で2番目に大きなポルシェクラブであるポルシェクラブGBの皆様も最大250台、それぞれのポルシェたちを展示されたとのこと。

ちなみに最初のポルシェクラブは1952年にドイツで設立。それ以来世界中に700以上のクラブが展開され、現在は86か国で240,000人を超える会員を誇る会となっています。

最後に、前述の『The Intern』のドキュメンタリー映画はこちら(28:33)になります↓
ポルシェの工場では親子で働いていたり(最初から「お父さんはカレラGTのエンジンを作っていたの」という娘さん(従業員)が出てきたりも)、双子で働いていたり、とにかく皆さんポルシェで働いていることを誇りに思い、楽しんでいる姿、そしてみんなが「ファミリー」だという描写となっています。
いいな~と思う反面、こういった中から雇用が継続されない人もいるんだな…と現実を考えてしまって、私としてはちょっとだけ複雑な思いで見てしまったのでした(ひねくれてる?)。
出典:
◆(公式)Porsche passion shines bright at 2025 Goodwood Festival of Speed
◆(公式)Porsche Cayenne displays its full bandwidth at Goodwood
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