2024 Q1~Q3ポルシェ販売台数は226,026台
ポルシェのワールドワイドにおける第3四半期(7~9月)の新車販売台数が発表されました。
2024年1月~9月の期間に販売された台数は226,026台となり、前年同期比でマイナス7%。その理由は「主に製品の供給が限られているため(limited product availability)」と言われています。
2024年第3四半期(1~9月)のポルシェデリバリー台数表
ポルシェ販売台数 | 2021年1~9月 | 2022年1~9月 | 2023年1~9月 | 2024 年1~9月 | 前年同期比 |
ワールドワイド | 217,198 | 221,512 | 242,722 | 226,026 | -7% |
ドイツ | 19,099 | 20,850 | 24,814 | 26,838 | 8% |
北米 | 58,616 | 56,357 | 64,487 | 61,471 | -5% |
中国 | 69,789 | 68,766 | 60,748 | 43,280 | -29% |
ヨーロッパ(ドイツ以外) | 38,030 | 42,204 | 51,742 | 52,465 | 1% |
その他 | 31,664 | 33,335 | 40,931 | 41,972 | 3% |
ポルシェのセールス&マーケティング担当取締役であるデトレフ・フォン・プラテン(Detlev von Platen)氏は「顧客需要は引き続き堅調な水準にあり、新しいモデルに対する顧客からのフィードバックも非常に良い。製品の入手可能性の高まりにつれ、2024年のラストスパートに向けて楽観的である」と言われています。
「市場環境は世界中で依然として厳しい状況にあるが、ポルシェの歴史上最も新しいモデルラインナップ、そして各販売地域での非常にバランスの取れた販売体制を持っているため、ポルシェは堅実な立場にある。価値重視の販売戦略はその効果を証明しており、今後も我々の活動の基盤を形成し続ける」とも。
実際に内訳の数字を見ていくと、欧州(ドイツを除く)では第3四半期までの間に52,465台の車がデリバリーされたとのことで、これは前年同期比1%の増加。
ドイツ単体の市場では26,838台の前年同期比8%アップ。
しかしながら、相変わらず不調な中国市場での第3四半期までの販売台数は43,280台となっており、これはなんと前年同期比マイナス29%という数字。
北米も不調で61,471台、前年同期比マイナス5%。海外および新興市場では41,972台がデリバリーされこれは前年同期比3%の増加。
タイカンは前年同期比マイナス50%
続いてそれぞれのモデルごとのQ1~Q3 (2024年1~9月)までの販売台数を見てみたいと思います。
これもう、タイカンの落ち込みが前年同期比マイナス50%までいってしまっているところに、さらにマカンとパナメーラもマイナス20%…。
2024年1~9月のワールドワイド モデル別ポルシェ販売台数
モデル | 2021年1月~9月 | 2022年1月~9月 | 2023年1月~9月 | 2024 年1月~9月 | 前年同期比 |
カイエン | 62,451 | 66,769 | 64,457 | 77,686 | 21% |
マカン | 61,944 | 59,604 | 68,354 | 55,000 | -20% |
911 | 27,972 | 30,611 | 38,789 | 39,744 | 2% |
タイカン | 28,640 | 25,073 | 27,885 | 14,042 | -50% |
パナメーラ | 20,275 | 25,452 | 26,779 | 21,506 | -20% |
718 | 15,916 | 14,003 | 16,458 | 18,048 | 10% |
まずめちゃめちゃ数字が落ち込んでいるタイカンについての理由はモデル変更によるものといわれていて(そうなの??)、これは中国での市場状況も数字減少の理由となっているパナメーラについても同じとのこと。
マカンについては主に多くの市場でモデルチェンジが行われた為だそう。プラテン氏は「(マカンの)新しい完全電動SUVモデルが今最初の顧客に引き渡され始めた。私たちは今後マカンがその革新性とパフォーマンスで人々に感動を与えると確信している」と言われています。
カイエンが順調で前年同期比21%増加という数字。包括的な製品攻勢の一環として発売された最初の新モデルであり、市場投入から約1年を経て相応の好影響をもたらしているとみられています。
911は依然として人気ということで前年同期比2%プラス。これは992.2の納車が始まったら一気にまたさらに回復傾向にあるのかと思うのでポルシェがQ4に向けて多少楽観視しているのもわかるような気もします(Q4に沢山納車するの間に合うのかな)。
718のボクスター&ケイマンは前年同期比10%アップ。現時点においては718はもうICE最後と言われているので需要ものびたのかな。欧州で早めに生産が終わってしまった分の枠を需要が高まったことからうまく他の市場に割り振れたのかもしれません。
ポルシェとしてはこの2024年は場合によって製品の入手が限られたりして厳しい年ではあるものの、新モデルシリーズの品質重視の強化に意図的に注力し今後も顧客にまぎれもないブランドと製品体験を提供し続けることが出来るようにしていると言われています。
以下が今回の数字たちと一緒に掲載された免責事項となります:
Disclaimer:免責事項
This press release contains forward-looking statements and information on the currently expected business development of Porsche AG. These statements are subject to risks and uncertainties. They are based on assumptions about the development of economic, political and legal conditions in individual countries, economic regions and markets, in particular for the automotive industry, which we have made based on the information available to us and which we consider to be realistic at the time of publication. If any of these or other risks materialise, or if the assumptions underlying these statements prove incorrect, the actual results could be significantly different from those expressed or implied by such statements. Forward-looking statements in this presentation are based solely on the information pertaining on the day of publication.
These forward-looking statements will not be updated later. Such statements are valid on the day of publication and may be overtaken by later events.
This information does not constitute an offer to exchange or sell or offer to exchange or purchase securities.
出典:(公式)Porsche delivers 226,026 vehicles in the first nine months
関連記事:
◆ポルシェAG 2024年上半期の業績と今後の予測修正
◆ポルシェが今年の業績見通しを下方修正、株価は過去最大の下落:生産も数週間ストップする可能性
◆ポルシェの2030年には新車販売80%をフルEV車にするという目標が微妙に
◆北米での2024年Q2ポルシェ販売台数
◆ワールドワイドでの2024年上半期ポルシェ販売台数(Q1&Q2)
◆ワールドワイドでの2023年第3四半期ポルシェ販売台数(Q1~Q3)
◆北米での2023年Q3ポルシェ販売台数
◆2023年第3四半期までのポルシェAGの業績は好調、堅調な成長を記録
◆2025年中にICEの718ケイマン/ボクスターが生産終了、ICEマカンは2026年末で生産終了
◆718ケイマン、718ボクスターのガソリンエンジン車は2025年10月に生産終了へ