The Porsche Club of America: PCA
アメリカのポルシェクラブである『ポルシェクラブ・オブ・アメリカ(PCA)』が今年2025年で創立70周年を迎えられるとのことです。

PCAは1955年にワシントンDCでの商業アーティストであるBill Sholar氏によって設立、ポルシェ愛好家の小さな集まりとしてスタートされたそう。
その後、今となってはなんと145,000人を超える会員を誇る世界最大のポルシェクラブに。145,000人って凄い。

ポルシェクラブ・オブ・アメリカの誕生秘話は非常に個人的なものだったそうで、1953年製のポルシェ356クーペを購入されたビルさんが仲間のポルシェドライバーに挨拶としてヘッドライトを点滅させたことから始まったのだとか。
このささやかな行為がより深い絆を求める気持ちへと発展、1955年9月13日に第1回PCAミーティングを開催するに至ったとのことです。

…パッシングみたいにしたことから仲間意識が増えていってポルシェクラブ設立に至ったの??
でもわかるような気もします。

ポルシェに乗って「うわーいいよね、ポルシェ、ほんといいよね」という気持ちが高まって、ついつい他の仲間の方にもその気持ちをライトで伝えたくなっちゃって…伝えたところ、受け取った相手もきっと「ポルシェいいよね、いいよね」ってなっていたことから気持ちが通じ合い、高まり、それが連鎖してみんなの気持ちが1つに、みたいな^^

さらにそのわずか1年後にはクラブはメリーランド州Gaithersburgにて初の全国的な集会である『ポルシェパレード』を開催されたとのことで、この初回イベントには64名の会員が参加。

いや~凄い。
だってインターネットもなく、広範囲にわたるところにいる人々が簡単に連絡を取り合えるような環境ではまだなかった時代にたった1年でアメリカという広大な土地を誇る場所で全国から64名のポルシェ好きが集まってのイベント開催が出来ただなんて。凄すぎる。
そして2025年を迎えた今もPCAは創立当時の精神を忠実に守り続けているとのこと。

2025年7月6日~12日までオクラホマシティで第69回目のポルシェパレードが開催され、ここでは特別な車の発表など様々なイベントが。
ゾンダーヴンシュやスタイルポルシェと協力してクラブ創立者であるBill Sholarさんへのオマージュを捧げる限定モデルである911カレラT クラブクーペがその発表された車なわけですが、このお車のカラーは2015年に初導入されたClub Blauカラーをメタリックカラーで再解釈した「ショラーブルー(Sholar Blue)」。

ポルシェのレジェンドといわれるGrant Larson氏がデザインを手掛けたこの車は米国とカナダのPCA会員向けに70台限定で生産されています。


さらに今回の70周年を祝うポルシェパレードにはフェリー・ポルシェ氏の息子であるHans-Peter Porsche氏とその息子さんであるダニエル(Daniell)さん、そしてお孫さんのタミーノ(Tamino)さんもイベントに参加されたとのこと。

ポルシェクラブ・オブ・アメリカのモットーは『It’s not just the cars; it’s the people. (車だけではない、人々だ)』。


まさに、ポルシェという車は素晴らしく、ポルシェという車だけでも人々を魅了させられるのも理解できることではあるのですが、このポルシェを通じて様々な縁をつなげていくのは「人」であり、このポルシェが大好きという共通点を持って広がっていく人の縁がなんとも最高なのだと私も思っています。


以前ラグナセカでのポルシェイベントに参加させて頂いた際に、ポルシェクラブ・オブ・アメリカの皆様がとても寛大で、クラブメンバーではない私たちに対しても「ポルシェが好きな者同士、なんでもいいじゃない!」という感じでおおらかに受け入れて下さったことがとても嬉しかったのを覚えています。

こうしてこれからもポルシェクラブ・オブ・アメリカは、純粋にポルシェが好きな人達同士がポルシェを楽しみ、一緒に「ポルシェいいよね」と言えるようなクラブであり続けて欲しいと思います^^
1963 1973 1974 1978 1980 1980
出典:(公式)Seventy Years of Passion: The Porsche Club of America Celebrates a Milestone Anniversary
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