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ポルシェジャパンx東京大学先端科学技術研究センター:『Learn with Porsche』とは

投稿日:

Learn with Porsche:これからの教育探求会議

2025年2月16日のことです。

私は朝からポルシェ女子たちと一緒に2F建てバスで東京観光をしたり、そのあとは皆さんでランチをして飲み放題で飲んだくれておりました。

そんなポルシェ女子会が終わったあとに私が向かったのはこちら。

これ、どこかわかります?

じゃじゃん。

そう、ここは東京大学。

向かうは東京大学・安田講堂です。

何をしに来たかというと、この日開催された「Learn with Porsche 2021-2024」のシンポジウムに参加(聴講)させて頂く為でした。

「LEARN with Porsche (ラーン・ウィズ・ポルシェ)」とは東京大学先端科学技術研究センターとポルシェジャパンが共同で開発した独自の新しい教育プログラムであり、2021年から毎年全国の中高校生から約10名のスカラーシップ生を選抜し、北海道や四国、天草などの拠点に約5日間の体験合宿を行ったというもの。

2021年のスタートから昨年までの間に6回のプログラムが開催され、参加された学生たちは合計55名。

過去のLearn with Porscheは以下の通りとなっています:
(各サイトで詳細な動画等が見れますのでご興味ある方は是非!)

2021年夢に向かう力を引き出すプログラム
2022年見えてないものを見てみないか?
2023年動かなくても学べる時代にあえて、移動しながら学び、考えてみよ!
2023年60年代の空冷ポルシェを甦らせよ! 〜人や機械からものづくりの知恵を学ぶ5日間〜
2024年君の視点から始める学び〜協働して学べという時代にあえて一人で学ぶ意味を考えてみる〜
2024年ポルシェで耕せ〜60年代の空冷ポルシェを整備して小麦畑を耕し、ものづくりの面白さを感じる5日間〜

今の教育、これでいいのか?中高生たちが審判を下す!

大変立派な安田講堂で開催されたシンポジウムのタイトルは「今の教育、これでいいのか?中高生たちが審判を下す!」となっていましたが、実際に参加させて頂くまでいったいどういった内容になるのかまったくわからずにいました。

少し遅れて到着してしまったので、最初の中邑 賢龍 氏(東大先端研 LEARN ディレクター)と黒岩 真治 氏(ポルシェジャパン 広報部長)によるオープニングトークは聞き逃してしまったし。

でもその次の『LEARNの教育を中高生はどう審判するか?~LEAN with Porscheの教育を受けた子どもにこの教育はどう映ったか?~』のセッションからを聴くことが出来ました。

中邑賢龍氏

舞台の上には今までにこのプログラムに参加された8人の学生の方々などの他に著名なゲストの方々がずらり。

登壇されていた皆様(学生除く)は以下の皆様:

  • 中邑賢龍 氏:東大先端研 LEARN ディレクター
  • 赤松裕美 氏:東大先端研 LEARN 統括マネージャー
  • 黒岩真治 氏:ポルシェジャパン 広報部長
  • 土井 善晴 氏:料理研究家
  • 高橋 智隆 氏:ロボットクリエーター
  • 藤島 知子 氏:モータージャーナリスト
  • 田中 次郎 氏:牧場主
  • 池田 猛 氏:エンジニア

この場での司会進行は鈴木 おさむ 氏(スタートアップファクトリー代表)。

ここでは鈴木さんが検事となって、LEARN運営側の先生や大人たちを「子供たちに(このプログラムで)大変でつらい思いをさせた罪」としての被告(と参考人)扱いとし、裁判をするような形式で今回のプログラムがどのような内容だったかと、参加された学生の皆様がどう思ったかが発表されていきました。

シンポジウム参加者が陪審員という役割。

プログラムの内容は上記のLEARNのそれぞれのプログラム詳細を見て頂けたらと思うのですが、ざっくりいうと:

◆参加者の学生はいきなり1人で突然指定された場所に行かされるも、行ってもそこには担当みたいな人は誰もいない。

◆とりあえず周りに自分と似たような感じで困っているっぽい学生がいるので声をかけてみたら同じプログラム参加者だった→知らぬ間に参加者同士で勝手に自己紹介が終わっている

◆プログラムが進行されると、突然「馬を捕まえてこい」とか「漁船で釣りに行け」とか「古いポルシェを直せ」とか言われ、やるしかない

◆最後はPEC東京だったり北海道の広い土地でタイカンの全開走行の同乗とか、何かしらカッコイイポルシェに触れられて終了

…みたいな感じ。ざっくりすぎますが(笑)。

それで、検事の鈴木おさむさんは「子供たちにはつらい大変なことをさんざんやらせて、最後はポルシェに乗せときゃいいか、みたいな感じでひどい!」と^^

でも実際は、本当にお時間あればそれぞれのプログラム内容を見て頂きたいのですが、毎回のプログラムでは学生が自分たちで物事を考え、解決していくことを身を持って学んでいけるようになっていて、それぞれのプログラムがとても素晴らしいものなのです。

このプログラムでの体験を通して、参加された学生の皆さんはたった5日間という短い時間の中だけでも様々な「気づき」や「新たに知った自分の力、能力、やりたいこと、やってみたいこと、自分が知っている世界よりも、もっともっと世界は広いと知る」ということ等々を学ばれたのだと思います。

最後にプログラムに参加された学生の皆さんが「異議あり!」(とは言いませんでしたが(笑))と、検事が「このプログラムは悪だ」と話を進めることに反論。

この最後の学生さんたちの発言を聞いて、ほろっと泣けそうになりました。

1人のお子さんが「修理したポルシェのトラクター(60年代のポルシェ219トラクター)に乗って、実際に北海道の広大な小麦畑を耕した時の光景を一生忘れません」と話された時に、なんというか私の目の前にもその光景が広がる思いでほろっときたのです。

※発言内容はうろ覚えなので一語一語正確ではありませんが、だいたいそんな感じのことを言われたもの。

それってたぶん、私自身の学生時代の体験が重なったからだと思うのです。

私が高校生の時です。同じように夏休みのプログラムでサマースクールでの生活を送っていたのですが(海外)、そのプログラムでの遊びの1つに「乗馬」があったので私もやってみたくて参加したのです。

もちろん、それまで乗馬の体験なんて1度もなかったので、想像していたのは「いわゆる囲いがあるところで馬に乗らせてもらってちょっと歩いてまわる」とかそういう初心者向けのコースだろうなと思っていたわけです。

でも違いました。

簡単に馬の乗り方を教えてもらったあとは「じゃあ、行きますか」と、馬の先生を先導に学生たちはいきなり森の中へ。途中からは普通に馬も走り出し、これは映画の映像なの?と思えるような凄い森の中をかけまわりました。

その時の光景って私も一生忘れていないのです。

このことを皆さんが聞かれても「初めての乗馬で結構乗れたんだ、良かったね」と思われるだけかもしれませんが、その時高校生だった私にしたら「自分にはまだやったことがないから出来ない、無理」と思っていたようなことでも、大人たちが「出来るよ」と信用してやらせてくれた、そしてそれが実際に出来て、さらにそれが大自然の中で馬と触れ合いながらの出来事で、走っている間のすべてのことは自分と馬で解決しなければならないことなわけで、なんというかすべてがもう自分にとっては感動で、楽しくて、今でも最高の思い出の1つになっているのです。

確実にその時の私の何かを変えてくれた出来事の1つだったと思います。そんな、私にとっては馬で森の中をかけぬけたという光景が、この時学生さんが語られた彼女にとっては目の前に広がる自分が直したトラクターから見た小麦畑だったのではないかと思え、本当になんというか、ほろっときました。

他にも「今までは敷かれたレールの上を生きていた」と自分なりの気づきを持ち、このプログラム参加後には敷かれたレール上での学びだけでなく新たに自らが楽しんで学びたいと思えて色々なことを学んでいると話された方のお話なども。

どの学生さんからのお話も、このプログラムで自分の中での気づきがあったということが伝わってきて、もう、なんというか、おばちゃん感動(涙涙)。

最終的に陪審員であるシンポジウム参加者が挙手をすることで、このプログラムは子供に大変な思いをさせているだけのひどいプログラムではなく、新しい教育であるという結果で裁判は幕を閉じたのでした。

ちなみに途中で出されたこちらの1枚の写真↓

こちら合成とかではなくて本当に利尻島にポルシェ2台を持っていって撮影されたそうです。利尻島って、北海道の上~の方の離島ですよ!!

この写真はポルシェ本社でも高く評価されているそうで、ポルシェのCSR活動の紹介等でも使われる写真となっているそうです。

ちなみにここにうつっているタイカンは、東京マラソンで先導車として活躍したタイカンGTSだそう。もうすぐ開催される今年の東京マラソンにも出ちゃうのかな(メインはEVマカンですが)^^

著名な方々での対談:楽しく続けられていることと挫折したこと

裁判が終わったあとは、続いて各分野で著名な方々による対談となりました。

最初は真面目に「教育とは違う分野のリーダーたちがこれからの若者に何を望むか?」というタイトルが付けられていたのですが、実際には「やっぱりそれじゃつまらないから、それぞれが(専門分野を)なぜ楽しく続けられてきているのかと、もう1つは挫折したことを聞きましょう」といきなり変更。

このいきなりの変更というのも、きっとLEARNならではの中邑先生のやり方だったのかもしれませんね^^

大人にも「用意してきた模範回答ではなく、今、この場で自分の言葉で語ってよ」という。

この対談をされたのは以下の皆様でした:

  • (司会)中邑賢龍 氏:東大先端研 LEARN ディレクター
  • (司会)赤松裕美 氏:東大先端研 LEARN 統括マネージャー
  • 松任谷 正隆 氏:音楽プロデューサー・作編曲家
  • 土井 善晴 氏:料理研究家
  • 杉山 正和 氏:東京大学 先端科学技術研究センター 所長
  • 高橋 智隆 氏:ロボットクリエーター

対談のあとはクロージング。ここでは、なーんと!

はい、我らがフィリップ・フォン・ヴィッツエンンドルフさんが登場。そう、昨年12月末までポルシェジャパンの社長だった方です。

2025年1月1日から中国のポルシェのCEOに就任されましたので、今はもう日本のにいないのです。

でも今回、プログラムにお名前があったのでお会い出来るかなと密かに期待していたところ、お会いすることが出来たので嬉しかった^^

ちなみにフィリップさんも「私も話す内容を用意してきていたけれど、もうそんなのは見るのやめた」とカンペ用紙を後ろのイスに置き、すべてご自身の言葉で語られました。

LEARNのプログラムに賛同し、ポルシェとして一緒にプログラムをするということをポルシェAGに交渉したのもフィリップさん。最初は難しかったようですが「東京大学の名前を出したらOKが出た」なんていうお話も^^

最後の最後には東京大学 理事・副学⻑である津田 敦 氏からのご挨拶でプログラムはすべて終了となりました。

私、個人的にちょっと東京大学とそこそこ深いつながり(?)があるので、そういった東京大学にて、大好きなポルシェとLEARNとのプログラムのお話を聞かせて頂き、内容にもいたく感動&共感し、そして最後にはもう会えないかと思っていたフィリップさんにもちゃんとお会いしてご挨拶が出来たこと、すべてがとても素晴らしいことでした。

この日はポルシェ女子会で飲み放題でさんざん飲んだあとの私、なぜかいつもフィリップさんにお会いする時は私、酔っ払いなことが多い(笑)。

LEARN with Porscheは自分の子供たちにもこんな素敵な体験させてあげたいと心から思えるプログラムでした。そんな機会が来たら嬉しいな。

そうそう、最後に1つこの日得たびっくり情報。元ポルシェジャパンCEOのフィリップさん、なんとお子様が6人いるそうですよ。凄い!

最後の最後に何の情報よ、っていう感じですが個人的にはこの日1番驚いたことでもありましたのでご報告まで(笑)。

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