利益を確保する為に価格の引き上げが必要
数日前にAutocarにて伝えられた内容ですが、ポルシェは2023年半ばに大幅な値上げ(significant price increases)をするとのこと。
うーん、なんて嬉しくないお話(笑)。
でも実際にこの「ポルシェは大幅に値上げするよ」と語られたのが、いつもこういった話によく出てくる「情報筋の人」とかではなく(笑)、ポルシェの最高財務責任者のLutz Meschke氏であり、投資家たち向けて語られた内容だったわけなのでこれはもう100%決まっている事実なのだと思われます。
値上げの理由としては車の電動化にかかっている様々なコスト分であったりするようで、値上げをしなければポルシェが目標としている利益を確保していくことが出来ないからのようです。
ちなみにポルシェが今後発売すると言われているフル電気自動車のマカン、カイエン、718ボクスター、718ケイマンですが、これらはそれぞれのモデルにおいて引き続き販売されるICEバージョンよりも10~15%高くなるとのこと。
ん、718って次も引き続きICEバージョンでるのでしたっけ?いや、全部フルEVに変わってしまうはずですよね。現行のICEモデルの価格と比べると、ということなのかな?
先日のポルシェのアニュアルレポートの際にも発表がされていましたが、ポルシェは2022年度には営業利益68億ユーロ、売上高利益率18%という数字を達成。そして続いて「Road to 20」という戦略の一貫として長期的には20%の売上高利益率を達成することを目指されています。
ポルシェいわく「この営業利益率を確実に高めるために値上げが多いに役立つでしょう」と。いやいや、それはまあ、そうでしょうけれど…(笑)。
ポルシェの値上げはいつから?→2024モデルから
今回、値上げに関して話された内容は:
- 2023年半ばに大幅な値上げをする
- 値上げは新しいモデルイヤーから
- カイエンの値上げはカイエンの大規模なオーバーホールと同時に行われる
となっています。つまりはオーダーするモデルがMY24になる時からの値上げが確定ということになりますね。
カイエンのオーバーホールにはPHEVモデル用のより大きなバッテリーが含まれていて、電気のみの航続距離が80キロに拡大することなどが発表されています。(※パナメーラPHEVもアップグレードされたバッテリーパックが搭載される予定=つまりパナメーラもその時点からの値上げ?)
ポルシェは現在、研究開発費と設備投資を考えられるよりもより多く投資し推進している最中とのことですが、これらの支出は2023/2024年にピークになるだろうとのこと。
ということはその後の支出は少し落ち着いてくるのかな?といっても、電動化だけでなくeFuels開発への投資もまだまだ多くかかっていくでしょうし、コストが大きくかかる日々は続きそうな気がします。
出典:Porsche to raise prices significantly to sustain 2022 profits
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