ポルシェはレッドブルの株主にはなれない
うーん、どうなるのでしょうね、ポルシェ+レッドブルで2026年からF1に参戦するかもというお話。
ポルシェがレッドブル・テクノロジーLtdの株50%を取得する意向であったことはわかってきていたわけで、少し前まではそれで話がうまく進みそうな感じに見えていました…が、今になって「それはないな」という感じになってきたのだとか。
そう思われた決定的な事実とされているのが、2022年9月4日の夜にレッドブルモータースポーツのアドバイザーであるヘルムート・マルコ(Helmut Marko)氏が『F1-Insider.com』に対して「ポルシェが私たちの株主になることはない」と言い切られたということ。
この発言に関しては、『Motorsport.com』と『Motorsport-total.com』もこの状況に詳しい複数の情報源からこの発言は事実と確認済みだそう。
となると、今後ポルシェが正式にレッドブルF1チームを買収するということはほぼなくなった、と。
最初はこの株式50/50での交渉はうまくいっていた(と言われている)ようなのですが、今後の物事がどう機能していくかの詳細などを話し合うにつれ、多くのポルシェのマネージャーたちが議論の場に増えてきたことにより、レッドブル側はだんだん懐疑的になっていったと言われています。
レッドブルとしては、自分たちですでに素晴らしいドライバー、デザイナー、そして素晴らしいレーシングチームとマシンを持っているわけなので、あえてそこにポルシェを入れなくても良いのでは?となった模様。
あとは、レッドブルチーム代表のクリスチャン・ホーナーChristian Horne)氏も同じく9月4日にポルシェとの契約が決裂したかを聞かれた際に以下のように回答されたとのこと:
私たちは独立したチーム。柔軟性と迅速かつ効率的なオペレーションでやってきた、そしてこれがレッドブルのDNAの一部であると思っている。
ちなみにホーナーさんもマルコさんも「ポルシェが介入することで自分たちが職を失うのが怖かったから反対している」と言われているウワサについては全面否定。
あとはパワートレインについては明らかに別の課題だとして、パワートレインで協力する可能性があるパートナーがいればそれは議論されるとのこと。
もうすぐとされるIPOを前にしているポルシェにとっては、このF1ビジネスへの参入というのは非常に完璧な計画であったはずであるので、ここで話がダメになってしまった(と思われる)のは非常にイタイことかと。
ホーナー氏は『私たちの強みはレッドブルが常に既成概念にとらわれずに考えるブランドであり、新しい挑戦を恐れないチームであること。最初はF1に入り、そして今はエンジンを作っている。私たちの動きは少し違っていて、大きなことを成し遂げることが出来るというのも私たちのDNAの一部』と言われています。
とにかくレッドブルとしては、あえて他のメーカーに(自分たちをコントロールするような立場で)入ってもらう必要はなく、今まで築き上げてきたレッドブルDNAをより良く、濃く引き継がせていきたいと思われているのだなということが良く伝わってくるような気がしました。
さーて、また今後はどうなるのでしょうね?
出典:Why Porsche’s Red Bull F1 plans appear dead in the water
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