こちらの記事は『スーパー耐久2022 第2戦 富士スピードウェイ24時間でポルシェを応援する Day1』の続きです。よろしければDay1の方から先にどうぞ。
夜も明け方もずっとクリスタルルームから応援
スーパー耐久FSW24時間、今年は24時間通して応援する気満々でいた為、夜から明け方にかけてもずっとクリスタルルーム内ですごさせて頂きました。
寝不足MAXです^^
翌朝、外に出て見たら富士山がうっすら見えていました。今回のスーパー耐久、雨にはならなかったので良かったです。
私は昨日の15時にレースが始まって以来、はっきり言ってな~んにもしていなくて、ただレース観戦をしてお仲間の皆様と楽しくお話して…とすごしていただけだというのに、すでに寝不足でぼーっとしていました。
でも、こんなにも何もしていない私がぼーっとしているというのに、ずっと走り続けられているお車(ドライバ―さん)たち、そしてメカさんたちの姿を明け方に見たら、こちらもなんというか目が覚めました^^
目が覚めて、#22号がばっちり見事にまだまだクラストップで走られているのを確認して安心する私。
でも、悪夢はその直後におきたのです。
完全に安心しきって、ちらほらと起きはじめた他のお仲間様たちと「おはようございます~」なんて言っていたその時です。
ずっと車載カメラからの映像を流して下さっていたテレビ画面の中から、千代さんの声が聞こえて「ダメかも」って。
え?今、なんて言いました?
「ダメかも」って言った??
この瞬間、これこそ本当に目が覚める思いでした。
だって、私、千代さんのことをそんなに良く存じ上げているわけではありませんが、そんなに軽く「ダメだー」って言う方ではないと思っていましたので、そんな千代さんの「ダメかも」を聞いて「え?!千代さんがダメかもって言った?それって、本当に重大な何かが起きたのでは??」って。
その後、そのままピットインした#22号を見守ることしか出来ない時間が続きます。
ピット内の映像を見ている限り、原因がわからないのか、もう何もなすすべがないのか、何が起きているのかわかりませんが、何かしらの特定の作業に入られているようにも見えず、不安は募るばかり。
17時間目のまさかのリタイア
結局のところ、この「ダメかも」からの不安は的中してしまい、結果としてずっとクラストップを走行していた#22 ポルシェチームEBIワイマラマ号は、この時をもって走行終了…リタイアとなってしまったのでした。
悲しいし、悔しいし、あまりにあっという間のいきなりの出来事で理解がおいつかない。
しばらくしたあと、この時点でわかりうる「たぶんこういうことが原因だろう」という説明とともに、もう走ることがなくなった718ケイマンGT4 RSを応援者たちに見せて下さいました。
そこには、今、その時までずっと約17時間もの間を一生懸命真剣に走り続けていたケイマンの姿がありました。
1日が17時間だったら良いのに
レーススタートから約17時間、ずっとクラストップで走り続けてきたケイマンの姿は、めちゃめちゃ汚れていて「ああ、これが17時間走りっぱなしだったケイマンの姿なんだな」と、通常では見ることができない戦ってきたポルシェの姿を見ました。
でも、こんな形で17時間後にこの姿を見たくはなかった。
出来ればこのままクラストップで表彰台にドライバーさんたちが立たれたあと「ケイマンを見て下さい!称えてあげて下さい!」となってからの姿を見たかった。
本当にこの時は「1日が17時間だったら良かったのに」と思いました。
なんとも言えない喪失感。
応援しているだけの私でさえこのショックなのですから、チームの皆様のショックといったらはかりしれませんでした。
それを思うと、さらにつらくて。
この時、物凄く反省しました。
応援している側にもおごりというか、真剣みが足りなかったなと。
今回のレース、スタートから#22号車は本当に快調すぎるといっても過言ではない走りをされていて、観戦している側としても「これもう勝っちゃうのでは?」って思ってしまっていました。
昨年の#22号はさまざまな危機に直面していたこともあり、それを見ていた私は「24時間レースというは、そもそも24時間を完走できるということだけでも奇跡的というか、物凄いことなのだ」と実感していました。
でも今回は#22号車があまりに快調であったので、ついつい「あ、これもう勝っちゃうね」ってどこかでおごって安心して、思っていたのだと思います。
そうではなかった。
昨年の経験からわかっていたのに。24時間レース、完走できるだけでも凄いことだということを。
そして、24時間の間に何が起きるかわからないということを。
もっともっと真剣に「まだまだ最後までわからない。だから頑張って」と応援すべきだったと深く反省しました。
もちろん、私ごときがそんなことを思ったからといって何かが変わったかというとそんなことはないということもわかっています。
でも、それでも安易に「勝てちゃうかも~」なんて思ってしまっていた自分に反省しました。真剣にレースに向き合っていたチームの皆様に本当に申し訳ないです。
…あああ、暗くなってきた!
このまま暗くなったまま終わらせるのは本望ではありませんので、暗い話はいったんここで終わりにしたいと思います。
まだまだ次があります。24時間耐久は来年もきっとあると信じています。
うーん、ではここで何か明るい話題を。
何にしよう…って、あ、これ!これです。
今回、ケイマンが走行を停止することになりエンジンルームをあけた状態でのお車を見せて下さったからこそ気づいたことがありました。それがこちら。
わかります?ウィングの下に「ポルシェスタジオ銀座」の文字が!!!↓
ポルシェスタジオ銀座って、現時点では存在していません。
でもこのケイマンGT4 RSクラブスポーツのリアウィングの下側にはひっそりとその名称が書かれていました。
リタイアとなってしまって悲しみと悔しさにふける中、実はこの文字を見つけて興奮していたのも事実です(笑)。
「こんなところにひっそりと名前を潜ませていただなんて、ヤラレタ!」って^^
このあとは応援する#22号車がいなくなってしまったので、他のチームの姿を見て楽しませて頂きました。
ちょうどポルシェのクリスタルルームからはピットロード上のBMWのお車も見えたりしたので楽しめました。
2日目のランチのお弁当も頂きます。
いくら悔しくて、ショックを受けていてもちゃっかり食欲はある私。
2日目のランチ時間には、ドライバーさんたちがまたクリスタルルームに来て下さいました。
心情としては人前でお話するというポジティブな元気さは到底持てないくらいのショックを受けられていたかと思うのですが、皆さま気丈にご挨拶して下さいました。
ずっとクラストップで走行されてきていて、本当にあと数時間でクラストップでのチェッカーが見込めると誰もが思っていたところからの、一転してのリタイアなわけですからドライバーさんたちとチームメンバーのそのショックさといったらはかり知れません。
お通夜のごとく沈み込んだトークになってもおかしくはないというのに…それでもドライバーの皆様たちは
「今回こうなったのは誰のせいでもないので…」
「いや、千代くんが乗っている時に起きたんだから、千代くんのせいだよね?」
「あ、僕もそう思ってます」
といった会話があったりして(笑)、とっても和やかなものに(もちろん、誰もが本当に千代さんのせいだなんて思っていません、念の為)。
こうやって、最後の最後まで応援している人たちの気持ちまでもが沈みこまないように気を遣われてとても楽しいご挨拶をして下さったドライバーの皆様には本当に感謝しかなかったのでした。
今回の一連の出来事をご説明して下さった方にも感謝です。
私が勝手に思っていることですが、とっても強い方に見えて繊細な方なのだと思っているので、今回の出来事も受け止めきれていなくてとってもとってもつらい状況であったかと思います。
それなのに、そんななか気丈に応援メンバーたちに色々とご説明、そして対応して頂きこちらが本当にまたもらい泣きしてしまいそうになりました。
次回こそは「悔しい出来事のもらい泣き」ではなく「ついに表彰台」での嬉し泣きを共有させて頂きたいと思います。
ポルシェチームEBI Waimarama、今回の出来事は今回のことだけを見たら最悪のことで「起きなければ良かった」と思える出来事です。
でもきっと、何かしら「持っている」このチームのことですから、昨年の大変な思いをしたレースからの、今年のこの17時間目のリタイアというのはこれからの先を見越したうえでの「奇跡のドラマ」の為の準備だと思っています^^
今後、#22号が優勝する日が来た時「こんなにも色々と大変な道のりがあっての、今回の優勝です!」というさらなる盛大なドラマを作り上げる為の準備なのだと思っています。
今シーズンの残りのスーパー耐久でのチームEBIワイマラマのご活躍をお祈りすると共に、24時間レースとしては来年を見据え、応援する側としても23時間59分…いや24時間となるその瞬間まで気を抜くことなく表彰台に上がられる日を楽しみにしたいと思います。
とても濃くて、楽しくて、感動した24時間をありがとうございました。
ポルシェ、そしてEBIグループの皆様大好きです^^ ありがとうございました!
過去記事はこちら(2021年):
◆ スーパー耐久 富士24時間レース観戦 Day1
◆ スーパー耐久 富士24時間レース観戦 Day2
◆ スーパー耐久 富士24時間レース観戦 その他
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