Mr.993 Rudy Mancinas氏
こちらアメリカはテキサスのポルシェコレクターであるRudyさん (Mr.Rudy Mancinas)のお話なのですが、とても共感できることが多く感動し、そして自分自身のこれからについても色々と考えさせて頂きました。
彼はMr.993と呼ばれていて、アメリカのポルシェコミュニティにも沢山貢献されてきた方だそう。
彼が最初にポルシェに出会ったのは、彼の奥様に初めてポルシェを買ってあげたのが始まり。
ある時、奥様が「クリスマスプレゼントにクラシックポルシェが欲しい」と言われたそうなのです。
そこで356を購入しようとしたところ、ディーラーさん(かな?)に「いやいや、初めての空冷なら964カブリオレにしなよ!」と言われて、964カブリオレの購入に至ったそう。
クリスマスにその964カブリオレを用意し奥様を驚かせたわけなのですが、その時このRudyさんご本人もこのポルシェ964を運転されはじめたわけで。
そして、彼自身がここから空冷ポルシェにハマってしまったとのこと。
そのうち、今度はクーペが欲しくなり…さらには友人から「993に乗ってみた方がいいよ!」と言われ、993も購入し…と、もうここから止まることなく彼のポルシェコレクションが始まっていきます。
夢は993/964の全てのカラーをそろえること
彼がポルシェのコレクションを始めた時の目標は「ポルシェ993と964のすべてのカラーをそろえること」であったそうです。凄い目標。
でもその目標に着実に近づいているように見えます(この動画からの画像で約6年前ですから)↓
今でこそMr.993と言われる彼も、この初めての964を運転した時にはまだポルシェについての知識もそんなになかったわけでしょうし、そこから色々なポルシェを見ているうちに、「あ、シートベルトの色変えられるのね」っなって変えてみたり…
「カレラS」の「S」の色を変えてみたくなって変えてみたり…
キャリパーの色や、ホイールを変えてみたり…と、色々と楽しまれはじめたようです。こうやって色々な点からもポルシェを新しく知っていく楽しさがまたとても好き。
私の場合、最初に私の現在の愛車であるポルシェ911(黒カレラ)に出会った時ってポルシェに関しては、ほぼ無知で何も知りませんでした。
馬力?エンジン?駆動?そういう性能的なこともまったく知らず、デザインをとっても「え?後ろの線が横から縦になったの?へー」くらい、何もわかっていませんでした。
本当に何もわからない状態だったのですが、ただ一目惚れした黒カレラに出会い、そこからポルシェで走り始めてしまったが最後(いや始まり(笑)?)、その楽しさが日々増していき、気づけば自分の中に「なにこれ」っていうくらいのポルシェ愛が出来ていました。
そこからただ感覚で「楽しい」だけでなく、もっともっときちんとポルシェについて知りたいと思うように。
色々なポルシェやポルシェに関する情報を見て、様々なことを学んでいける1つ1つの全てが楽しく、そうやってポルシェを少しずつ知っていくことに幸せを感じる日々となっています。
ポルシェが自分を見つけてくれる
Rudyさんに話を戻すと、彼はポルシェではブルー系の色が特に好きなのだそう。
ある時、彼が欲しくてずっと狙っていたのが993のリビエラブルー。
4年待ち続けていたそうなのですが、ふとした時に彼に連絡が入ってこちらのリビエラブルーとの出会いが。
同じく、こちらの黒の964についても連絡が入ってそのまま購入にいたったという自然な出会いがあったそうです。
彼いわく「ポルシェが自分を見つけてくれる」。
これ、本当に本当にすっごーくそう思うのです。
私の場合、最初の黒カレラに出会ったのも「探し回っていた」わけではなく、本当に自然に「あれ?」って思ったら私のところに来てくれていたような、そういう感覚。
でもこの出会いが私の人生をさらにより良いものに変えてくれているわけで、その次に出会ったポルシェ911 GT3も、ポルシェの方から私を見つけてくれたとしか思えませんでした。
彼はこうして「ポルシェが彼を見つけてくれる」ことや、ポルシェたちに囲まれて生活出来ていることを「これは神様が自分の心を知ってくれているからのことで、本当に感謝しかない」という感じで言われています。
感謝しかない気持ち、これにもまた本当に共感しかありません。
ポルシェに出会えて、ポルシェを日々知っていく喜び、楽しさ、ポルシェとすごす生活がどれだけ幸せをくれているか、すべてにおいて、すべてのことに感謝しかないのです。
走ってこそポルシェ
もう1つRudyさんの考えに共感できることがあります。それはポルシェを「走らせる」ということ。
前述の黒の964に関しては、走行距離で(中古で購入したあとにさらに自分で)約650キロくらい走らせたくらいから車の走りが変わってきたことを感じ、まさにそれは車が数百キロくらい軽くなったくらいの感覚であった、と。
ポルシェは走る為に作られている、だから走らせると言われていて、彼はこの映像(約6年前)の時点で26台のポルシェを所有されていましたが、26台すべての車を運転されていると話されていました。
Rudyさんが心からポルシェを愛し、大切にされていたことがよくわかりました。
まだまだ彼には、993/964のすべてのカラーをコレクションしたい、もっともっと沢山ポルシェたちを走らせたいという想いがいっぱい、いっぱいあったことと思います。
Rudyさん、2021年8月11日にコロナウイルスによる合併症の為、お亡くなりになりました。
人生、いつ何が起きるかわからないと改めて感じ、今、私はまだこうしてポルシェがいてくれる生活を幸せにすごさせて頂いていることに感謝し、これからも一瞬一瞬を大切に、やりたいことは後回しせず、今を楽しく生きていきたいと思います。
For Mr. Rudy Mancinas
R.I.P.
出典:RENOWNED PORSCHE COLLECTOR RUDY “MR. 993” MANCINAS HAS DIED