テスラ vs ポルシェ
電気自動車といえばテスラ。
…まさに、今まではそういうイメージがあり、私もそう思っていました。
でも、そこにポルシェが、どーんとフル電気自動車である、タイカンを持ってきたわけで、そうなると、やっぱり「電気自動車なら、テスラとタイカンのどっちが良いの?」と比べられることになるのは必至のこと。
テスラ・モデルSとポルシェタイカンターボS スペック比較表
実際、タイカンが発表された直後から、テスラとタイカンを比較する記事が多く書かれており、例えば、この表↓ではテスラのモデルSと、タイカンターボSのピークパフォーマンス時の数値が比較されています。
出典:Porsche Taycan vs Tesla Model S | How they compare on paper
Twitterでも、このような比較表が作られたりしていました↓
まあ、これは「たいしてスペックは変わらないのに、値段が違いすぎるよね…やっぱりテスラだよね!」という、テスラ好きな側からのご意見(?)なわけですが^^
テスラCEO イーロン・マスク氏のポルシェへのツイート
で!ここに来て、テスラのCEOであるイーロン・マスク氏までもがTwitterで、まずは
『Um @Porsche, this word Turbo does not mean what you think it does』
と。
そう、ポルシェ・タイカンが「タイカンターボ」というモデル名で車を出したことへのコメントなわけです。
フル電気自動車であるタイカンには「ターボ」どころか、エンジンさえ載っていないわけですから、まあこのイーロン・マスク氏のツイートは
「いやいやいや、ポルシェさん、あの、ターボってw」
っていう感じでしょうか。…あ、意訳しすぎ(笑)?
テスラ・モデルSがついに公式にニュルブルクリンクでラップタイム計測?
そして、問題はここから。このあとのイーロン・マスク氏のツイートがこちら↓
そう、9月5日のツイートで「来週、ニュルブルクリンクでモデルS走るよ」と。いや、正確には「走る」とは書かれていないのですが、この1文を見たら、やっぱり思うことは
「テスラ・モデルSが来週、ニュルブルクリンクでラップタイム計測する」
ということではないかと誰もが推測するわけです。
今、このタイミングでテスラがモデルSをニュルに持っていく、と宣言するということは、テスラがオフィシャルにモデルSでのニュルブルクリンクでのラップタイムを計測し、まさにその目的は「ポルシェ・タイカンターボSのラップタイム7:42より良いタイムを出すこと」としか思えません。
テスラさん、ニュルの予約してる?
しか~し!!!
ここで。驚きの事実が!!
そうなのです。なんと。「Road & Track」の人が、ニュルブルクリンクに問合せをしたところ、ニュルの人いわく「テスラからラップタイム計測のリクエストも来ていなければ、時間枠の予約もされていないよ」とのことだそうで。
出典:If Tesla's Planning a Nurburgring Lap, They Forgot to Tell the Nurburgring
もっと言えば、ニュルブルクリンクのスケジュールは、もうこのシーズンは予約いっぱいで、ここ数日のうちにテスラがラップタイム計測をする(トラックの時間枠をおさえる)のはちょっと難しいと思うよ」とのこと。
というわけで、「え?あれ?そうなの?」と思った(のかはわかりませんが^^)Road & Trackの人が、テスラにも問い合わせているようなのですが、現時点での回答はなし。
しかしながら、テスラの車が9月6日にアメリカはカリフォルニア州を出発し、ドイツに向かったという情報もニュルブルクリンクの方に入っているそうなので、モデルSがニュルブルクリンクに向かっているのは確かのようです。
でも、ニュルの人いわく「今からトラックの予約押さえるのは、かなり無理だと思うけど」という感じらしく、どうなることやら…。
実際、テスラ・モデルSがニュルブルクリンクでのラップタイムをタイカンと競ったとしても、タイカンの記録を抜くことは簡単ではないとも言われています。その日の天気などにも左右されるわけで。
しかしながら、とにかくニュルブルクリンクの走行枠がおさえられないとしたら、ラップタイムも絶対に出ないわけですから、イーロン・マスク氏の発言は何を指しているのか気になるところです。
① テスラ(またはイーロン・マスク氏)の尋常ではない『力』を使って、ニュル枠を開けさせて、オフィシャルにモデルSのラップタイムを計測する。
② 「Model S on Nurburgring next week」という文字通りの「来週、ニュルにモデルSがいるよ」という、なぜかニュルにモデルSを展示するのみ。
というどちらかになるの??
いや~、これで正解が②だったら、それもまた純粋に面白い結果です(笑)。来週の展開を楽しみにしたいと思います^^
★追記(2019.9.7)★
このあと、9月7日にイーロンマスク氏は上記のツイートに以下のように追記しています。
『But Taycan does seem like a good car. Nurburgring track time is great.』
(=でも、タイカンは良い車だと思える。ニュルブルクリンクでのラップタイムは凄い)
なんだか嬉しくなります^^ …が、ちょっと不思議なのが、なぜこのコメントを2日も遅れて、あえてさらに追記したのか…。謎です。
★追記(2019.9.8)★
イーロンマスク氏が「来週ニュルにモデルSが」とツイートしたものに対して、9月8日に元F1レーサー(メルセデス)のニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)氏がリプライ。それが
「give me a call if you need a decent driver to do the lap!」
(ラップタイム出すのに適切なドライバーが必要だったら連絡して!)
そう!ニコさんから、直々に「よければモデルSでニュル走って、ラップタイム出しちゃうよ!」というオファー。凄い。これもすでに出来レース?なのだかはわかりませんが、とにかく、それに対してイーロン氏からのお返事は
「Thanks for offering! Sure, that would be great.」
(ありがとう!それ、素晴らしいね!)
という感じ。
このやりとりで、ほぼニコ・ロズベルグ氏がニュルブルクリンクで、テスラモデルSのラップタイム計測をするということが決まったっぽく見えるのですが、え~っと、では「来週ニュル」といっていた時点では、やはりドライバーも決まっていなかった??
…それで、ニュルの走行枠は取れるのでしょうか??うううーーん^^
★追記(2019.9.10)★
テスラからの正式回答で、テスラは来週(つまり今週)のニュルブルクリンクでの「インダストリー・プール・テスティング(Insustry Pool Testing)に参加することを楽しみにしています」という回答があったそう。
インダストリープールテスティングとは、自動車メーカーなど向けのニュルブルクリンクでのオープン・ラップテストセッションのこと。自動車メーカーが自社の新しい車のプロトタイプや、部品メーカーがその性能を試したりするためのセッション。
よくスパイショットが撮られる走行が、このインダストリープールテスティングの場であることが多いそうです。
ただ、ここでテスラのモデルSがニュルを走るということは確定したものの、オフィシャルなラップタイム計測はこのプールテスト時では禁止されているということで(他にも、他メーカーの車たちが同時に走ったりするので危ない)、また、プールテストをするドライバーは事前に申請が必要なので、先日オファーがあったニコ氏は、今回のプールテストでは走行することは不可能、となっているようです。
う~ん、まあつまり今週、ニュルブルクリンクでのインダストリープールテスティングの場で、モデルSがニュルを走ることはわかったものの、それは「オフィシャルのラップタイム計測は不可能、ドライバーは誰だか不明」。
しかしながら、もう流れ的に、テスラはまた別の機会を設けて、ニコ氏でのオフィシャルなニュルラップタイム計測をしなければならない状況になってきてしまった気もしますね^^
関連記事:
◆ニュルブルクリンクの落書き
◆タイカン関連の記事はこちら