スピリット・オブ・エクスタシーが新しく生まれ変わる
今回ロールスロイスが、あのロールスロイスのフロントにつけられているエンブレム…というか女性像(女神像とも言われるのかな)の公式マスコットを新しく設計しなおしたとのニュースを見ていました。
そこで私としては何よりも驚いたことが、あのスピリット・オブ・エクスタシーと呼ばれるロールスロイスの女性に翼はない、ということ。
え~、てっきり翼がある女性像なのかと思い込んでいました。だって翼を広げているようにしか見えない。
この「翼ではない」というのって、またしても私だけが知らなくて、実は一般常識だったの?と思ってちょっとGoogleしてみたのですが、国内でも多くのサイトが「翼」と書かれているので、これが翼ではないと知らない方も実はいるのでは?と思いました。
そんなことないのかな^^?
スピリット・オブ・エクスタシーの由来
このスピリット・オブ・エクスタシーというマスコットの小さい像は、もともとEleanor Velasco Thorntonという女性をモデルとしてCharles Sykesという方が作られたものだそう。
もともとはこちらのThe Whisperと呼ばれる彫刻↓が原型とのことで、これは女優のソーントン(Thornton)と、モンタギュー第2男爵(っていうの?2nd Baron Montagu of Beaulieu)であるJohn Walter Edward Douglas-Scott-Montagu氏の秘密の関係…つまりは不倫/愛人関係をほのめかしたものなのだとか。
つまりは…彼女は女神様ではないということ。翼もないのです。知らなかった~。
※今回の新しくなったスピリットオブエクスタシーからロールスロイスが正式に『a true goddess of speed (スピードの女神)』と言われています。ただこれはあくまでも比喩的に言っているのであって、実際には本当の女神ではないと理解出来るのかと。
もちろん、そのデザインには以下の有名な彫刻であるサモトラケのニケからの影響も受けているとは言われているようです。
でもでも、ロールスロイスのマスコットの方の翼に見える部分は翼ではなく「女性の腕のまわりを流れる、女性が着ているローブ」だったのです。
ふへ~。そうだったの。
実際にこのスピリット・オブ・エクスタシーの初期スケッチを見ると、ローブであることがわかります。
今回、このスピリット・オブ・エクスタシーがより空力を考えられたデザインに変更になったということでロールスロイスがオフィシャルに出されたプレスリリースの中でも、これが翼ではないということが明確に書かれていました。
こちらがロールスロイスの公式な発表からの抜粋です↓
Her robes, which flow behind her in the slipstream – often but erroneously characterised as ‘wings’ – have been subtly reshaped to make them more aerodynamic and realistic.
(よく「翼」として間違えられる、彼女の後ろをスリップストリームで流れる彼女のローブは、よりエアロダイナミックでリアリスティックのあるものに再デザインされました)
SPIRIT OF ECSTASY REDESIGNED FOR MOST AERODYNAMIC ROLLS-ROYCE EVER
新しい女神像は片足を前に出し低い体勢に
また、今回の新しい像は
今まで両足をあわせてまっすぐに立ち、腰を傾けていた
↓
今回からの彼女はスピードの女神であり、風に備え片足を前に出し身体を低い体勢にし、彼女の視線は前方にフォーカスされている
とされていて、そういった彼女のスタンスがもっとも目に見える変化であるとのことで、これはCharles Sykes氏の最初のスケッチにより近づいたとのことです。
今までにも大きさが変わったり、体勢が違うものなどもあったそうなのですが、とりあえず今回はとにかく「空気抵抗をなくす」ことにフォーカスし再設計された新しいロールスロイスのスピリットオブエクスタシーとなったわけですね。
とにかく、私にとっては「あれは翼ではなかった!」ということが1番の驚きだったのでした^^
出典:
◆(公式)SPIRIT OF ECSTASY REDESIGNED FOR MOST AERODYNAMIC ROLLS-ROYCE EVER
◆Rolls-Royce Redesigns Their Flying Lady To Be More Aero And Reminds Us She Never Had Wings