3シーターのポルシェ911 (997)
テキサスの森の奥深く…
一見、何の変哲もない997のポルシェ…
(いや、そもそも「一見何の変哲もない」が嘘(笑))
でも、こちらの997型のポルシェ911。
外見からは、そこまでめちゃめちゃ変わっている車、という感じもしないかと思います。
2008年の997型 カレラS。
羽がついていたり、テールライトが変更されたりはしていますが…それだけではないのです。
このポルシェ911の何がすごいって。本当に、凄い。
だって、驚きの、このポルシェ911はなんと、まさかの「3人乗り」。
3シーターのポルシェ911なのです。
え?
うわ、本当に助手席がないし!!
こちらのポルシェ911、ドライバーシートを車のセンターに持ってきてしまったという、センターシーティングとなっている3人乗り仕様。
3人乗りというのは、どのメーカーを見渡してみても、なかなかめずらしいモノ。
1990年代にマクラーレンF1、それに続いて近年発表されたマクラーレン「スピードテール」が記憶に新しいくらい。
トリニティ・モーターズによる2台目のセンターシート911
これはトリニティ・モーターズ(Trinity Motors)というところが、このセンターシートにする為の改造を手掛けたもので、センターシートの911を作るのはこれで2度目だそう。
最初の1台はコンバーチブルのカレラSのマニュアルトランスミッション車で、2013年に完成したのち、2016年に市場に出てきて売られたとのこと。
車内には前列の中央に、1つのレーシング・バケットシートが設置され、その位置はもともとの左回りハンドルでのドライバーシートよりも、かなり右側の方にずらされています(つまりセンターに来ている)。
ダッシュボードは全部とりはずされ、センタードライビングポジションの為に、全く新しいものへと作り直されているそうです。
シフトのケーブルとクラッチを中央に(元々の位置より右側に)持っていくが最も大変だった作業とのこと。
それでも、最初に改造した1台でさんざん苦労して頑張った経験から、最初の1台の時には、この改造に14か月もかかったのに対し、今回の2台目の場合は7週間で完成したそうです。
いや、まあ、それは凄いですが…。
それにしても、どうしてまたこんな改造をしちゃったのでしょうね?
そうそう、そしてこちらの車、シートがセンターにあるから乗り込む時にちょっと大変そうに見えます。
でも、そこもきちんと考えられていて、こちらの運転席といったら、最初に乗り込み口である左側のドアにスライドしてきてくれるのです(下にある動画でその動きを見ることが出来ます)。
だから、普通の左ハンドルの車くらいの感覚で車に乗り込み、そのあと座席と自分が一緒に中央にスライドして戻り、定位置に収まる感じ。
オークションにて販売
こちらのポルシェ、販売当時(改造前)で、だいたい110,055ドル(約1,190万円)のお車だったそうですが、現在はオークションにかけられていて、現時点での価格(オークション終了4日前の2020年3月28日現在)で、20,500ドル(約220万円)となっています。
ちなみに、こちらのポルシェ911のオーナーさん、本当はランボルギーニをセンターポジションの車に改造したかったそうなのです。
でも、調べてみるとランボルギーニを改造するにはあまりに費用がかかりすぎることがわかった為、ポルシェで納得することにしたのだとか。
それにしても、ランボルギーニでもポルシェでも、「そもそもなぜ、あえてセンタードライブの3シーターにしたかったのか」を聞いてみたいところです^^
こちらが、このお車の紹介動画です。
車の詳細、追加の写真等はこちらのオークションサイトで見ることが出来ます。オークションサイトはこちらから。※オークション終了後には見れなくなる可能性があります。
★追記(2020.3.31)★
オークション終了まで、あと10時間半ほどを残している時点での現在の価格は「22,300ドル」です。このまま、あまり上がらずに終了するのか、それとも最後に一気に値上がるのか…^^?
★追記 (2020.4.5)★
やっぱり、センターシートのポルシェ911を求めている方はなかなか少ないと思えることからか(?)、最終価格はそこまで上がらず「33,000ドル」にて落札されていました!
出典:
◆ There's a Porsche 911 With a Center-Seat Conversion for Sale on Bring a Trailer Right Now
◆ This “Centro 911” Three-Seat Porsche 911 Carrera S Is Looking for a New Owner