ポルシェ911 GT3が登場してから20年
最初のポルシェ911 GT3は1999年3月にジュネーブ・モーターショーにてアンヴェイルされたそうです。
今は2019年。つまり、この世にポルシェ911 GT3が誕生してから、ちょうど今年で20年!20周年、おめでとうです、ポルシェ911 GT3さんたち^^
そんな20年を迎えたポルシェ911 GT3の歴史を振り返ってみたいと思います。
現在、ありがたいことにGT3を持っていながらも、私とGT3との出会いは交差点。真っ黒に輝く素敵なその姿が走り去るのを目撃して「あのカッコイイ、ポルシェは何!!!」ってなったのが、私の中でのポルシェ911 GT3の始まりです^^
まだまだ私の中でのGT3の歴史はたったの1年くらい。ここで少し、ちゃんとした歴史を知っておきたいと思います。
ポルシェ911 GT3の歴史:GT3の始まりは996
ポルシェ公式サイトが、GT3の20周年の節目にその歴史を振り返っていましたので、そちらと、他サイトからの情報もあわせて、その歴史を見ていこうと思います。またしても箇条書きです。※出典はページ下部。
第1世代:ポルシェ911 GT3 996前期 (996.1)
・1999年3月のジュネーブモーターショーでのポルシェ911 GT3の発表はスポーツカードライバーへの新しい時代の幕開けだった。最初のポルシェ911 GT3は『ポルシェ996』。
・他のポルシェ911とは異なり、GT3はポルシェモータースポーツそのものを体現する車である。
・GT3は、2度にわたりワールドラリーチャンピオンになっているWalter Röhrl氏、レースエンジニアのRoland Kussmaul氏、そしてヴァイザッハのポルシェモータースポーツのスペシャリストたちによって開発された。
・それ以来、GT3は世代を重ねるごとに、より速く、より正確に、よりダイナミックな車へと進化を遂げてきている。
・自然吸気エンジン(NA)、マニュアルトランスミッション、後輪駆動のGT3は、現在に至るまで、最も人気のあるポルシェ911であり続けている。
・レースバージョンのポルシェ911 GT3にはモータースポーツの歴史が刻まれている。GT3は様々なクラスでの無数の勝利に加え、Spa24時間耐久、デイトナ24時間耐久、そしてニュルブルクリンク24時間耐久など、2000年から7回にわたり、主要な耐久レースで数々の総合優勝を果たした。
・ポルシェ911 GT3の成功の秘訣の1つは、こうしたモータースポーツでの経験とイノベーションが、次世代のロードバージョンの開発に適用されていくことである。
・これまでに生産されたポルシェ911 GT3の80%が、サーキット走行に利用されている。(あ、私のGT3は、サーキット走行しない20%に入ってる…ごめん、GT3さん…^^)。
ポルシェ911 カレラRS2.7の後継としてGT3は登場
・ポルシェ911 GT3は、1970年代に始まったポルシェ911カレラRS2.7の伝統を引き継いだ。
・伝統を引き継いだモデルには、初めてレーススポーツ向けの「RS」という名前が「与えられなかった」が、代わりに「GT3」という名称が与えられた。→GT3がモータースポーツで戦うGTクラスに応じて。
※ちなみに「RS」はドイツ語の「Rennsport」の略で、英語にすると「Racing Sport (レーシングスポーツ)」の意味。
・水冷の3.6リットル6気筒ボクサーエンジンは、360馬力。
・ポルシェ911 GT3はジュネーブでのデビュー前に、すでにWalter Röhrl氏により、ニュルブルクリンクの北コース(20.8㎞)を8分以下で走るという記録を達成。これはロードカーとしては、最速であった。
・シャシーが約30mm低くなり、ブレーキが新しくなり、6速マニュアルはポルシェ911 GT2から。ギアボックス比、車軸形状、アンチロールバーとスプリングはサーキットコンディションにより調整可能。
・快適さの前に、軽量構造重視。
・モータースポーツから作り上げられている車だということの象徴として存在しているのが、リアウィング。
・クラブスポーツパッケージをオプションでオーダーすることも可能であり、これにはロールケージも含まれる。
・最初のGT3は1999年5月にヴァイザッハの生産ラインから始まった。
・モータースポーツ公認の基盤として、ポルシェ911 GT3カップの成功、そしてポルシェ911 GT3 R、GT3 RSRがその後数年間でワンメイク、またGTレースにて素晴らしい結果を残した。
第2世代:ポルシェ911 GT3 996後期 (996.2)
・最初にポルシェ911 GT3が発表されてから、ポルシェは3~4年ごとに新しいGT3を発表。
・2003年には、VarioCamの連続可変カムシャフト・コントロールシステムを使用することにより、ボクサーエンジンのパワーは381馬力に増加。これが『ポルシェ996後期 (996.2)』
・この996後期型世代から、GT3はPCCB(ポルシェ・セラミック・コンポジット・ブレーキ)がオプション注文可能に。996後期から、GT3はカタログモデルとなった。
第3世代:ポルシェ911 GT3 997前期 (997.1)
・増加したパワーの415馬力にGT3が到達したのは、さらにその3年後。2006年2月にポルシェ911 GT3 997前期型 (997.1)が登場。
・この時、初めてGT3はスポーティなポルシェ・アクティブサスペンション・マネジメント (PASM)を採用。
第4世代:ポルシェ911 GT3 997後期 (997.2)
・2009年には、6気筒ボクサーエンジンは3.8リッター、435馬力に。これが『ポルシェ911 GT3 997後期型 (997.2)』
・まったく新しいリアウィングも装着され、ダウンフォースが大幅に増加(前世代の2倍以上)。
第5世代:ポルシェ911 GT3 991前期 (991.1)
・2013年、ポルシェの50周年の年に、ポルシェ911 GT3は第5世代目をジュネーブモーターショーで発表。エンジン、トランスミッション、ボディ、シャシーはまったく新しいものに。これが『ポルシェ991前期 (991.1)』。
・このGT3は、475馬力の3.8リッターNAエンジン。ここで初めてPDKが登場。またこの世代から初めてリアアクスルステアリングが導入された。
・991前期型のポルシェ911 GT3はニュルブルクリンクの北コースで、7:25をマーク。これは、1999年のGT3 (996前期型)よりも30秒以上速いタイムであった。
第6世代:ポルシェ911 GT3 991後期 (991.2)
・GT3の現在における最新バージョンは2017年に発表された。水平対向6気筒エンジン、4リッターの500馬力。これが『ポルシェ991後期 (991.2)』。
・最新のGT3 (991後期型)では、PDKに加えて、6速マニュアルも用意された。
・さらにはウィングなしの「ツーリングパッケージ」も登場。このツーリングパッケージは、1970年代のポルシェ911カレラ RS2.7の、ちょっと控えめなバージョンとして存在している。
歴代ポルシェ911 GT3一覧
最後に、歴代ポルシェ911 GT3を簡単に一覧にしてみました。第7世代となる、992型のGT3をこの表に追記できる日が今から楽しみです^^
Generation | Year | Model# | Liter | 馬力 (HP) |
第1世代 | 1999 | 996.1 | 3.6 | 360 |
第2世代 | 2003 | 996.2 | 3.6 | 381 |
第3世代 | 2006 | 997.1 | 3.6 | 415 |
第4世代 | 2009 | 997.2 | 3.8 | 435 |
第5世代 | 2013 | 991.1 | 3.8 | 475 |
第6世代 | 2017 | 991.2 | 4.0 | 500 |
出典:
◆ Celebrating 20 years of the Porsche 911 GT3
◆ Have wing, will travel - The history of the Porsche 911 GT3