スピードスターの落札額はコロナ救援資金へ寄付される
ポルシェ911 スピードスター。
それは、ポルシェ991型の最後の最後のモデルとなる車として、全世界で1,948台のみが生産されたモデル。
その『スピードスター(ヘリテージパッケージオプション、ナンバー88)』が、今回ポルシェ自身によって、オークションに出されることに。
そして、その落札された金額はUnited WayのCoronavirus reliefに寄付され、コロナウィルスへの救済に使ってもらうためのお金となるそうです。いわゆるチャリティ・オークション。
今回のこの出品ですが、ポルシェとしては、そもそもスピードスターを出さなくても、スピードスターが落札されるであろう価格くらいを、ただキャッシュで寄付しても、言ってみればそれでも良かったわけです。
でも、そこをお金を出すだけではなく(多少時間はかかってしまいますが)、ポルシェがあえて「スピードスターをオークションにかける」というところに、ポルシェの強い想い、願いを感じるような気がします。
というのも、ポルシェ好きの方々はご存知の通り、ポルシェ911は、この991世代のスピードスターの生産を2019年12月完了(終了)し、それをもって991世代のポルシェ911は生産終了となっていたわけです。
ん、なんだか思い出すと悲しい…(涙)。
スピードスターはRMサザビーズに出品
それで、今回、RMサザビーズ(RM Sotheby's)のオークションに出品されることになったこちらのスピードスター、その生産が終了されたあとに、新たにわざわざ追加して作ったものではありません。
こちらのポルシェ・スピードスターは、ポルシェ本社自体が1,948台のうち1台を自分たちの為にキープしていたという個体。
それは、きっと今後ドイツにあるポルシェ・ミュージアムに飾られることになる為のものだったのかもしれないのです。
※後述していますが、こちらのスピードスタは、現在アメリカにある車かもしれないので、ミュージアムには入らない予定だったかも?…ですので、あくまでも現在、海外メディアで言われている情報の1つとしてお伝えします^^
そんな貴重なポルシェにとっての最後の1台であるスピードスター、ポルシェにとっての最後の991を、オークションに出しちゃうのです。
落札額が寄付されるということもあり、その落札価格は1億円(100万ドル)を超えるのでは?とも言われています。
そのような高価な額となるであろうスピードスターの為に、ポルシェは落札者には車だけなく
- 911 スピードスター・ヘリテージデザイン・クロノグラフ(時計)
- 落札者(+同伴1名)をPorsche AG Weissach development headquarterへの裏側ツアーへ招待
- このパーソナルツアーには、Mr.911(Frank-Steffen Walliser氏とAndreas Preuninger氏)とのテストトラック体験も含まれる
- 完成された車と、そのアセンブル工程についての特別に作られた本
- スピードスターのデザインチームによるオリジナルのスケッチ
などもつけてくれるそう。
オークション入札はオンラインのみで、4月15日スタート
オークションは、オンラインでのみの参加(入札)となっており、2020年4月15日(水)11時(EDT)にスタート(レジストレーションは4/13から)、そしてオークション終了は2020年4月22日(水)の13時(EDT)となっています。
ポルシェ出品のスピードスターのオークションはこちらから: RM Sotheby's
ポルシェの工場で出来上がってから、まだ外の世界には一歩も外に出ていないのではないかと思われる、こちらの「ポルシェのスピードスター」、走行距離を見ると20マイル?で、ほとんど走っていません。
まあ、当たり前ですが、ポルシェがオーナーでも、これは新車という扱いになる…のですよね?いや、ワンオーナー?ん?(いや、やっぱりレジストされていないかと^^)
それにしても、こちらのお車、距離がマイル表示になっていたり、最終的に落札した人には、ポルシェ・ノースアメリカのCEOであるKlaus Zellmer氏から車の受け渡しがあったりするそうなので、アメリカに納車される予定(またはされた)スピードスターであった可能性も高いですね。
…が、現時点において、それ以上の詳細はわかりません。
興味深いのが、こちらのスピードスターには1,948台のうちの何台目かというシリアルナンバーがついているのですが、今回、オークション出品であるというのに、その説明の中には、このシリアルナンバーが掲載されていないのです。
VINナンバーは掲載されているのに。ん?このVINナンバー、WP0まではいいとして(W:ドイツ、P:ポルシェ、0:スポーツカー(またはパナメーラとか)、そのあとってどう読むのでしょう?普通とはちょっと違う?
写真にシリアルナンバーがうつりこんでいないかと、色々見てみたのですが^^、ちゃんと全部表示されていない!!
これは、あえて隠しているとしか思えないのですが…そんなことないかな(私が見落としているだけで、どこかに普通に書いてあったらごめんなさい)。
もしかしたら本当に2019年12月にポルシェが公開したこちらの写真にある、最後の最後のスピードスターなのかもしれません。
だとしたら、そのナンバーは1948?
それとも、実は最後に自分たちポルシェがヒストリーとしてこの個体をミュージアムに残す為に、自分たち用のスピードスターはシリアルナンバー1をとっている…とか??
まったくわかりませんが、とにかく貴重な1台かと。
チャリティオークションということもあり、相当な金額がつく可能性もあるこちらのスピードスター。
スピードスターには憧れていて、とても会いたい存在ではあるけれど、私はさすがにこちらのオークションに参加することは出来ません。え、どうしてって?
いや、そんなの、あの、経済的理由ですよ!!!(って、皆さまわかってくれているか…(笑))
とにかく、スピードスターを欲しいと思われている方で、ポルシェがこの1台を手放してまで寄付しようとしてくれている想いを汲んで下さる方が落札してくれるといいなと思います^^
ポルシェ、その想いがカッコイイ。
このポルシェ911スピードスターは、「最後の911」としてミュージアムに飾られるよりも、「多くの人を助けた最後の991」という歴史を刻むのだと思います。
★追記(2020.4.24)★
オークション結果が出ました!落札価格は55万ドル、それにポルシェが金額を上乗せして約1億円を寄付されることに。また、シリアルナンバーもわかりました~^^
詳細はこちららで→ポルシェ出品のスピードスターは550,000ドルで落札、ポルシェが100万ドル寄付へ
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