ケイマンには車の前後にトランクがある
前回、新型ポルシェ911(992)にどれくらいの荷物を積むことが出来るのかというテストをしてくれている方がいたので、それをご紹介したことがありました。
参照記事:新型ポルシェ911(992)にはどのくらい荷物を積むことが出来るのか
その時の結果としては、ポルシェ911はスポーツカーなのに結構な量の荷物が積めるよね!という感じではあったのですが、この場合は911の「後部座席」を利用することが出来たというのも大きなポイントでした。
今回はまた別の方が、今度は2020 ポルシェ718ケイマンGT4にどのくらいの荷物を積むことが出来るのかというのを試してくれていましたので、見てみたいと思います。
2020 Porsche 718 Cayman GT4は2人乗りのミッドエンジン
ポルシェ718ケイマン(またはボクスターも)は2シーター、つまりは2人乗りのモデルなので、後部座席がありません。
よって「後部座席に荷物詰め込めばなんとかなるんじゃない?」という技は使えません。
でも、そう、こちらのミッドエンジンの718ケイマンとボクスターは、車のフロントだけではなく、リアにもトランクを兼ね備えているので、結局のところ、ある意味「車の前後に荷物を積むことが出来る場所がある」わけです。
718ケイマンGT4、公表値では合計14.7立方フィート(ポルシェジャパン公表値で420リットル)のトランクスペースがあると言われています。
だいたい、このサイズはミッドサイズのファミリーセダンのトランクスペースと同じくらいなのだとか。
…しかしながら、この『トランク容量合計値』というのは実際にはあまり役立つ数値ではない、と。
そうですよね。
だってこれは前後のトランクスペースをあわせての数値なので、一気にそれだけの大きいスペースがあるわけではないのですから^^
実際には、
- 150リットルのフロント・トランク
- 270リットルのリア・トランク
に分かれています。
フロントにあるトランク(フランク)は、新型ポルシェ911である992型と見た目はほぼ一緒とのことですが、公表されている数値としては、718ケイマンGT4の方が少し大きめ。
ポルシェ992のフロントトランク容量は132リットルと言われているので、718ケイマンGT4のフロントトランクの方が、18リットル分大きいことになります。
さてさて、そして今回のラゲージテストのために用意されたバッグたちは6個で、その内容は以下の通り:
- ミッドサイズのスーツケース (26インチ x 16インチ x 11インチ→約66cm x 40cm x 28cm)
- ミッドサイズのスーツケース (26インチ x 16インチ x 11インチ→約66cm x 40cm x 28cm) ※1番と同じサイズを2つということ
- 機内持ち込みぎりぎり可能なスーツケース (24インチ x 15インチ x 10インチ→約61cm x 38cm x 25.5cm)
- 機内持ち込みぎりぎり可能なスーツケース (24インチ x 15インチ x 10インチ→約61cm x 38cm x 25.5cm) ※3番と同じサイズを2つということ
- 少しだけ小さめの機内持ち込み可能バッグ (23インチ x 15インチ x 10インチ→約58cm x 38cm x 25.5cm)
- 妻用のちょっとお洒落な一泊用バッグ (21インチ x 12インチ x 12インチ→約53cm x 30.5cm x 30.5cm)
最後にあえて「妻の」って書かなくてもいいのでは…と思いつつ、とりあえず見てみます^^
さて、まずはこちらがフロントのトランクにスーツケースを入れてみたところ。
このすっぽりとはまっているブルーのものが、上記のバッグリストでいう⑤にあたる、機内持ち込みサイズのもの。
よく見てみると、このブルーの⑤のスーツケースの下にはミッドサイズのスーツケースである①が1つ入っていました。
おお~、凄いですね。①の上に⑤が載っている形で、2つのスーツケースがフロントのトランクに入っちゃっています。
このフロントトランクに入るスーツケース分だけで、2人が週末にお泊りする分くらいの荷物はつめると言われています。確かに十分かも。
そして、さらにはリアにもトランクがあるわけです。
ただ、見ての通り普通に「トランク」というには、なんとも形状が変わっているので、このリアトランクの容量が270リットルあると言われても、その270リットルの空間すべてを綺麗に使いきるのはなかなか難しいかと。
実際に、ラゲージを入れてみても、やはりそんなに大きいものががっつり入るわけではないので、どちらかというとフロント・トランクの用が利用しやすいと書かれていました。
ポルシェ911(992)の後部座席エリアは全部で9.2立方フィート(約260リットル)と言われていて、ケイマンのリアトランクの270リットルよりも「数値上は」小さいのですが、その形状から911の後部座席エリアには3つのラゲージを入れることが出来ていました。
しかしながら、718ケイマンGT4の場合は、このリアトランクには③の機内持ち込みサイズのスーツケースが1つと、⑥の奥様用バッグが入った状態で、すでにこのような感じに。
奥様用バッグは、もうエンジンとリアのガラスにつぶされたように入る感じだそうです(笑)。
シャシーを強化する為のメタル・ガードレールがリアについているおかげで、この奥様用バッグを置いたところにバッグを置いても、それらが車内に飛んでくることを防いでくれるとのこと。それは何より^^
※ボクスターの場合、リア部分にルーフが格納されたりすることから、リアのスペース形状はケイマンとは違います、念の為。今回は718ケイマンGT4についてです。
結局のところ、最初に用意した6つのバッグのうち、ミッドサイズのスーツケース1つ(②)と、キャリーオンの1つ(④)は積むことが出来なかったようです(助手席スペースは使わない場合)。
さてさて、あとは718ケイマンGT4のリアにある、とある収納部分。
何かというと、リア部分の両脇に小さな物入れがあるのです。
これ、車の後ろを開けたトランク側からリーチするのはなかなか難しいくらいの位置にあり、しかもモノを入れられる中のスペースもそんなに大きなものではないそう。
容量はアメリカの牛乳パックサイズくらいかな、と書かれているのでたぶん約2リットルくらいの話をされているのかと思います(milk carton→たぶんハーフガロンサイズの牛乳パックのことかと)。
718ケイマンGT4トランクからの脱出
そして、最後にもう1つこちらについても。
このようなものがあるなんて知りませんでした!そう、ケイマンのフロントのトランクを「内側から開けるための脱出用プル」。
えええええ。
そう、これって政府によって設置が義務付けられていて、暗闇で発光するようにもなっているものだそう。
なんだかいかにもアメリカ仕様っていう感じがしてしまいますが、そんなことないのですよね?どの718ケイマンGT4にもついているの…ですよね?!
ここです。911カレラにはこんなのなかったと思う…。↓
ケイマンのトランクに押し込まれ、真っ暗闇の中この発光している脱出プルを探して、リアを内側からあけて自力で脱出する…ような体験をする日は一生来ませんように(笑)。
…いや、でも万が一そういう体験をすることになってしまった場合、ここにこのかすかに発光している脱出用ハンドルがあるということを覚えておいて、希望を捨てずに頑張って下さい(なんなの)!
とにかく、718ケイマンGT4もスポーツカーでありながら、かなりの容量の荷物を積むことが出来そうです。
さすがポルシェ。
使い勝手がイイ。そして、トランクからの脱出もできる^^!
★追記(2020.6.24)★
日本仕様の718ケイマンGT4のトランクを確認して頂いたところ(ありがとうございます^^)、なんとなんと、日本仕様の718ケイマンGT4のフロントトランクには、この脱出用プル(Escape Pull)がありませんでした~!!!びっくり。
こんなところも、国によって仕様が違うなんて。
…というわけで、もし日本仕様のケイマンのトランクに詰め込まれちゃったら…何をどうしたら良いのかわかりませんが、希望は捨てずに頑張って下さい(だからなんなの(笑))。
とりあえず、『日本仕様の718ケイマンGT4のトランクには内側から開ける為の脱出ハンドル存在しない』ということで、訂正させて頂きます。
最後に2020ポルシェ718ケイマンGT4のエグゾーストサウンドもどうぞ~^^ 2:46の動画です。
出典:
◆ 2020 Porsche 718 Cayman Luggage Test | Junk in the trunk and the frunk
◆ 2020 Porsche 718 Cayman GT4 Exhaust Test | Sweet mechanical music