リニアモーターカーに試乗しました
さて、地上を走行する乗り物として最高速の時速500㎞をほこるリニアモーターカーに試乗できるようになったことは、先日書いた通りですが、その続きでいよいよ乗車した時の記録です!
乗車したリニアモーターカーはこちら。新型車両L0系と言われている車両です。乗車した人は最後に自分たちが乗ったリニアモーターカーが目の前で止められているのをガラス越しにですが撮影させてもらえます。参加人数もそんなに多いわけではないので、少し待てばこのリニアの前にそろって家族写真、カップル写真撮影なども出来ていて良かったです!
それにしてもなんて長い鼻…(鼻なの?)。
リニアモーターカー試乗車両は古い新幹線みたいでした
さて、さっそく乗り込みます。最初に車内を見た感想は「あ、普通になんか古い新幹線な感じ」でした。同じ新幹線っぽくても、もっと近未来的だったりするのかと思ったのですが、意外にも昔ながらの新幹線(=新しさをまったく感じない…)座席などで、ちょっとびっくり。
もちろん、試運転の段階なのでとりあえず使える座席を使っているだけであり、今後、実運転される際にはもっと近未来的になるのかもしれませんが、とりあえず今回はこんな感じ。
近くで見ても、ますます昔の新幹線感がいなめません(笑)。この写真だけ見せて「ちょっと乗ってきたの」と言っても、誰もリニアモーターカーとは思わないでしょう(笑)。
いたって普通にテーブル、ネット、そしてカップホルダー。座席が4人が向かい合って座れるようにできる「回転」が出来るかまでは確認しませんでしたが、とりあえず全員同じ方向を向いて乗ることになっているので、全員、座席を回したりすることなく座ります。リクライニングも普通に、新幹線くらいのレベルで可能です。
荷物置きも普通にあり、利用できます。なんだかこのまま大阪出張とかに向かうのではないか、と錯覚してしまうほど、普通にホントに新幹線(笑)。
リニアモーターカー車内にはモニター完備、走行時速確認が可能
しかし!唯一普通の新幹線とまったく違うのは、車内にモニターが設置されていることです。どの席からもモニターが見えるよう、1車両に数台のモニターが設置されています。
そう、リニアモーターカーはほとんどを「トンネル内」で走るので、外の景色が見えません。かつ、あまりに早すぎていったい何キロ時速が出ているかもわからないので、モニターで走行イメージと実際の時速を目で見られるようになっているのです。
リニアモーターカー時速500㎞時の車内の動画
そしてこちらが、時速500㎞で走行した時の動画です!周りのお子さんの声とかちょっと入っていますが、なんともずっと「ごーーーーっ」という音が響いているのがわかるでしょうか。また、窓の外にある光がパッパッと流れる様子から、速度の速さがわかって頂けるかと思います。
リニアモーターカーに乗車した感想は、一言でいうと「平穏に飛んでいる時の飛行機みたい」でした。いたって平穏に飛んでいる時の飛行機(つまりそんなに揺れたりしない)はずっと「ごーーーっ」という音が鳴っていますよね。ノイズキャンセリングのヘッドフォンをすると綺麗に消える系の、あのごーーーっという音(笑)。
そういう音がずっと「ごーーーーっ」と響いていて、なんとなくやはり浮いているのでちょっと飛行機が飛んでいるような感覚があるかな、という感じ。でも飛行機と同じでモニターや窓を見ていなければそこまで「うわー時速500㎞!」とは感じない感覚です。
この日のリニアモーターカーの最高時速は503㎞!
↓これはこの日の最高時速「503km」を記録した時。車内一斉に撮影会です(笑)。
このリニアモーターカーが「平穏時の飛行機」に近いと思ったもう1つの理由は「タイヤ走行からの浮上」と「浮上時からのタイヤ走行」があるからです。
リニアモーターカーはスタート時、タイヤで走行します(レールの上を車輪で走るわけではありません)。タイヤ走行で始まり、時速が約160㎞くらいにあがってくると、タイヤが格納され浮上し、いわゆる磁石の力で浮いて走る走行に変わります。
この、浮き始める時は「音の違い=タイヤが転がっているゴーーーっという音から、浮上してのゴーーーっという音への変化」くらいしかわからないのですが、着陸時は良くわかります。こちらがその着陸時の動画です。やはり時速160㎞くらいに減速してくると「タイヤ走行へ切り替えます」というアナウンスとともに、タイヤで着陸します。
わかったでしょうか。タイヤ走行に変わるといいに車体がちょっと揺れているのが。これもいわゆる「とっても平穏に飛行機が着陸した時」のような「着陸感」がありました。よって、全体として「平穏時の飛行機みたい」という感想になったわけです。
リニアモーターカー内のトイレ
それから、今回は試運転期間なので利用禁止となっていましたが、一応、トイレも設置されていました。体験乗車者には利用はさせてもらえませんが、普段の乗客がいない時の試運転では、実際に走行時のトイレ利用についても実験されているのかなと思います。
それにしても、進行方向に向かっても時速500㎞は、特に問題なく「へ~これが時速500㎞!」といたって普通に受け入れられましたが、何がびっくりって、進行方向とは逆でも時速500㎞で走行したことです。えーーーうしろ向きで時速500㎞?!と、思っていたら、すぐに時速500㎞に到達。さすがに後ろ向きに時速500㎞はちょっと酔いそうになりました(笑)。まあ良い体験です。
結構、あっという間の乗車体験でした。人間、環境にはすぐ慣れるようで、乗る前はあれだけ興奮していたというのに、いざ乗り始めて時速500㎞を体験したらそのあとの往復は慣れてきてしまって「え、もう1回500kmでるの?はいはいー」みたいな感じで、誰もが最後は普通に新幹線に乗っているような感覚になっていました(笑)。小さいお子さんは寝てたり(笑)。
でもでも!こんな体験はなかなかできないですし、本当に良かったです。JR東海さん、大変貴重な体験をさせて頂いてありがとうございました!