サードパーティーではなくポルシェが作った防弾仕様ポルシェ911
少し前に『マグナム弾で撃ち込まれても大丈夫なフェラーリ458スペチアーレ』についてブログに書いたことがありました。
でも、この時ご紹介した防弾仕様のフェラーリ458スペチアーレは、あくまでもフェラーリではないショップが、フェラーリを防弾仕様に変えたというものでした。
でもでも、今回のこちらの996型ポルシェ911は、なーんと、ポルシェが顧客からのオーダーを受け「ポルシェがポルシェの工場で作った」という、ポルシェ公認の防弾仕様911!!
1990年代半ばに顧客からのリクエストにより、ワンオフモデルとしてつくられたというこちらの996型、涙目さんのポルシェ911装甲車。
現在では、ドイツにあるポルシェミュージアムに展示されているものだそうです。
この911のボディカラーはドラゴンフライターコイズメタリック。ドラゴンフライって、トンボですよね?ターコイズカラーのトンボなんているの?と思って検索したら、めちゃめちゃ綺麗なターコイズカラーのトンボがいました。知らなかった~^^
こんなに綺麗な色のトンボから、ボディカラーをもってくるだなんて、本当にもう目の付けどころがシャープなんだから。いや、シャープじゃなくてポルシェだけど。
それで、こちらのとっても綺麗なドラゴンフライターコイズメタリックの996、生産ラインからはずれたあとは、続いてこの車専用に作られた厚さ20㎜の強化ガラスを装着。
これらの20mm防弾ガラスで囲まれた996の車内は、とにかくとっても静かだそうです。 ノイズキャンセリングを初体験したような感覚になる感じなのかな。
そして、その車内インテリアは通常の仕様と変わりがないそうで、ハイエンドのサラウンドシステムに、シートヒーターやクルーズコントロールなども完備。
弾丸から守られている車内で優雅なひと時をすごせるわけですね^^
ボディは、ダイニーマ(Dyneema)という素材を利用。スチールと同じ重さでありながら、それよりも約15倍の強度を持つものだそう。
ポルシェのこだわりとしては、このように防弾ガラスやダイニーマを使用していることを「外部から見てわからなくしている」ことだそうで、確かに普通にぱっと見れば、いたって普通のちょっとカラーがめずらしいだけの996型ポルシェ911というだけ。
本当にこのポルシェ911カレラは強いの?
さて、そしてポルシェが装甲仕様ポルシェを作ってみたというのはわかりましたが、これ、本当に強いの?という観点からすると、ポルシェいわくポルシェはそこのところもきちんとテスト済みで、911のほとんどの場所において9㎜の拳銃、そして.44マグナムリボルバーの弾丸までには耐えられると言われています。
唯一の問題点としては(いや、もう装甲仕様なわけで問題とも思わないわけですが)、車重が重たくなってしまっているということ。
まあでもきっとポルシェが公式に作られたわけですから、車重が重たくなることは許せないことだったのかもしれません。
通常の996カレラは1,317キロのところ、この特別仕様の996は2,722キロだそうです。うん、確かにちょっと(いや結構)重たい。
重量はかなり重たくなっているわけですが、そのエンジンはオリジナルと同じく3.4リッターの水平対向6気筒エンジン、300馬力&350Nmトルク。
それで…この996型の『フライドエッグ』ポルシェ911が、ポルシェが作った最初で最後の防弾仕様(装甲仕様)のポルシェ911なのだそうで、なぜ、ポルシェはこのたった1台しか防弾仕様の911を作らなかったのか?気になりますよね。
その答えは…。
「これを作ると、コストがめちゃめちゃ高くつくのに、そんなに需要がなかったから」
だそう(笑)。
うーん、それは確かにもう作らないかもですね~^^ ホント、ポルシェ可愛い。
出典:Take A Tour Of The Only Factory Bulletproof Porsche 911 In The World