VWグループ内のプレミアムセクターは良い感じなので、と
2021年2月頃から、フォルクスワーゲン(VW)グループがポルシェを上場させたいと思っているとか、させるつもりだとか、そういう計画があるだのないだのと噂されてきていました。
参照記事:
◆ ポルシェが上場するかもっていうニュース
◆ フォルクスワーゲンのCEOはポルシェのIPOには反対
この噂が出た時も、そのすぐあとに「いやでもVWのCEOはポルシェを上場させるつもりはあまりないらしい」との報道もあったのですが、今回もまた「VW CEOのヘルベルト・ディース (Herbert Diess) 氏はポルシェの上場についてそんなに乗り気じゃない」ということが報道されました。
ブルームバーグによると、CEOご本人が2021年10月28日に記者に対して「2年前にVWの大型トラック部門であるトラトン(Traton)を上場させバッテリーベンチャーの為に外部資金を得ることを計画したが、現時点において他の資産を売却するつもりはない」と語られたそうで。
また、同じく第3四半期決算説明会でも「現在プレミアムセクターはうまく組織されていると思う。現時点ではその他の資産は売却しない」と言われていたとのこと。
ブルームバーグの自動車アナリストであるマイケル・ディーン(Michael Dean)氏の分析によると、VWグループの時価総額が1,220億ユーロであるのに対し、ポルシェ単体での価値は710億~990億ユーロあるとも言われています。
そんな価値のあるポルシェを上場させるのかどうかということがここ数か月「どうなるの」と思われてきていたところ、今回のより明確なCEOからの発言から「あ、その可能性は今はないのね」となったようです。
VWグループのCFOであるアルノ・アントリッツ (Arno Antlitz)氏も「投資はVWグループ自身のキャッシュフローから資金調達できるとかなり自信を持っている」とのこと。
とりあえず、いったんはポルシェ上場話は忘れて良さそうですね^^
出典:
◆ VW CEO Puts Hopes for Porsche IPO on the Back Burner
◆ Porsche IPO hopes dampened by VW CEO Diess
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