EVバッテリーの安全性に関する懸念と業界全体の対策の必要性が浮き彫りに
フォルクスワーゲンがポルシェの電気自動車(つまりはタイカン)のバッテリーが2022年に起きた貨物船の火災の引き金になったとして訴訟に直面していることが報じられました。
車両数千台を積んでいた自動車運搬船である商船三井のフェリシティ・エースについてのお話です。
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◆ポルシェを載せた船の火災
◆ポルシェを載せた船、沈む。フェリシティエース沈没
このフェリシティエースが沈没してしまった原因が、調査の結果ポルシェ・タイカンのバッテリーであったということが指摘され、原告側はポルシェが輸送中の電気自動車用バッテリーの安全性を確保できなかったと主張。
法廷ではフォルクスワーゲンがリチウムイオン電池に関連する既知のリスクに対して適切に対処していなかったという主張がされているとのことです。
このフェリシティエースでの事件をきっかけに電気自動車のバッテリーの安全性が問題視され、バッテリーの認証と厳格な安全基準の重要性が高まってきているとのこと。
しかしながら依然として輸送などにおけるリチウムイオン電池の危険性は業界にとって大きな課題であるとも。
今回の訴訟はVWやポルシェにとってだけの重要課題であるだけではなく、自動車業界全体への重要な警鐘となると言われているようです。
何にしてもフェリシティエースの原因がタイカンであったと特定されたのはなんとも残念で (もちろん何が原因であってもダメなことには変わりないのですが)、VW/ポルシェにとっても大変な損失となることは確実かと思われますが、これを機に今後のEV車の輸送がより安全なものになっていくことを願います。
出典:Volkswagen Sued Over Porsche EV Battery Allegedly Sparking Cargo Ship Fire