電気自動車として最長ドリフトギネス記録
2019年にポルシェにとっての新時代を切り開いたと言われるポルシェの誇るフル電気自動車であるタイカン。
そんなタイカンが、ついに!
1951年11月10日にその歴史が始まったと言われるギネス世界記録™(正式な設立は1954年11月30日、初版は1955年に出版)に掲載される日が来ました~って^^
ちなみに現時点において、このギネス記録には5.3万件を超える様々な記録たちがデータベースに存在していて、さらに毎年世界中から約8,000件の何かしらの新しい記録が追加されていっているそうです。
結構な数ですね。
ポルシェセンター・ホッケンハイムリンクにて世界記録樹立
今回のタイカンによるギネス記録挑戦が行われたのは、ポルシェセンター・ホッケンハイムリンク。ドイツ南西部に位置する場所。
ポルシェセンター・ホッケンハイムリンク:2019年10月13日にオープンした170,000平方メートルの敷地を誇るポルシェエクスペリエンスセンターで、以下の施設を備えている。
- カスタマーエクスペリエンスセンター
- ハンドリングトラック
- 6つのドライビングダイナミクスエリア
- オフロードコース
タイカンドリフトはドリフトサークル210周、42.171キロ
今回の世界記録は「電気自動車であるポルシェタイカンで、とにかく長い間ドリフトする」というもので、この記録を達成した時のドライバーは、ポルシェのインストラクターであるデニス(Dennis Retera)さん。
彼は、なんと200メートルの長さのドリフトサークルにおいて、前輪が1回もカーブと同じ方向を向くことなく、210周に渡るドリフト走行を達成。
その210周ドリフトしつづけるのにかかった時間は、55分。距離にして合計42.171キロとのこと。
あ。おしい。あとちょっと距離があればフルマラソンと同じだったのに!(そろえても意味はないか…)
この時の走行の平均速度は時速46㎞。
使われたのは後輪駆動のポルシェタイカン
使われたタイカンは、中国で販売されている後輪駆動バージョンのタイカン。
今回のドライバーであるデニスさんいわく「ドライビング・スタビリティのプログラムをOFFにすると、電動ポルシェでのパワースライドはめっちゃめちゃ簡単だったよ!」とのこと。
「特にこの後輪駆動モデルにおいてはより簡単。十分なパワーがいつでもあるし、ロングホイールベースで、重心が低いことがとにかく安定性をもたらしてくれる。」
「シャシー、そしてステアリングの完璧なデザインによって、いつでも完璧に車をコントロールすることが可能。それが、横向きに移動する時(ドリフト)であってもね!」とのこと。
このようにタイカンをドリフトさせることについて語っている彼ではありますが、それでもやっぱり210周もの間、集中力を保つことは大変だったようです。
210周している間、そのどの1周でさえもドリフトサーキットのアスファルトは毎週違うグリップとなる為、常にステアリングでドリフトをコントロールすることに集中していたとのこと。
ステアリングでコントロールする方が、アクセルペダルでコントロールするよりもより効率的で、かつスピンしてしまうリスクを減らすことになるそうです。
今回のギネス記録への認定については、ギネス世界記録の公式記録ジャッジであるジョアン(Joanne Brent)さんによって行われました。
彼女は5年以上に渡りギネス世界記録に携わってきた方だそうで、彼女いわく「今までドリフト記録もいくつかあるけれど、電気自動車のスポーツカーでの試みは私達にとってもとてもスペシャルなものだった」と。
「さすが、ポルシェやるわね」って言っていたそうです。あ、訳し方が変(笑)?原文は「Here Porsche has done real pioneering work」。
まあ、「さすがポルシェ、最先端のことするわね!」っていう感じかな。え?まだまともな訳になってない^^?
ちなみにこのギネス記録への挑戦が行われる前にも、とても細かく大変な準備があったようです。
まずは地元の土地測量士がポルシェエクスペリエンスセンターの直系80mのドリフトサーキットエリアをミリ単位できちんと測定。
車内に搭載されたGPSおよびヨーレートセンサーなども最終的にちゃんと記録化される為に使われたそうです。
トラック管制塔の屋根に記録の為のカメラも設置。
もう1人、今回の記録挑戦の際に忘れていけない人物が1人。その方がデニス(Denise Ritzmann)さん。
彼女は、なんと彼女自身が2018年と2019年のヨーロッパドリフトチャンピオンシップの優勝者。えええ、凄い。
そしてそんな彼女が今回、このタイカンが記録樹立に向けてドリフトしつづけることが出来るようにする責任者でもあったそうです。
「前輪がカーブとは違った方向を向いているかどうかは、一目でわかります。カーブとは違った方向に前輪が向いていれば、車がドリフトしているということがわかります」と彼女。
今回のタイカンがそんなドリフトし続けられるように管理していた責任者である彼女は、タイカンが記録に挑戦している間、そのラップ数をギネスの人と共に一緒にカウントしていたそうです。
それにしても、こちらのポルシェエクスペリエンスセンターのドリフトコース、散水車が入らなくても、こうしてスプリンクラー方式で常にびちょびちょに出来るのは良いですね^^
こちらがポルシェが公開している今回のドリフト最長ギネス世界記録の動画となります↓
出典:(公式)Porsche Taycan drifts into the Guinness World Records™ book