科学技術館(千代田区九段下)の話の続きです。館内では様々な実験や体験プログラムが実施されており、申し込みをしたり、その場に行くだけですぐ参加させてもらえるものばかりです(有料、といっても少額…のもいくつかありますが、ほとんどのものが無料)。
私が子供達と行った週末、4Fの実験スタジアムというところの前を通った時にお姉さんから「今から実験やります!よろしければどうぞ~」と誘われ、じゃあせっかくなら、と何の実験かもわからずに見てみることにしました。
実験は東レさん開催のもので「せんいの不思議」というもの。内容は「人工的に作られた「せんい」が引き起こす不思議な現象を見ることが出来ます」と書いてあります。
ふむふむ、繊維についてか~。まあ、見てみよう。と、気楽な気持ちで見始めたのですが、実験をする東レのお姉さんがデジタルマイクロスコープを持ちだし「綿」や「ヒートテック」の繊維や織り方をズームして見せてくれたり、蒸気をあてた状況での綿とヒートテックでの熱の上がり方を目で見えるように測ってくれて「だからヒートテックは暖かいのです」ということを子供にもわかるように教えてくれます。
…と。実験も終盤に近づいてきたその時。お姉さんが「では、次に炭素繊維って知っていますか?最近では飛行機などにも使われるようになった素材なのです」と言うではありませんか!
それまで、なんとなく子供たちに付き合って実験を見ていた感のあった私が、いきなり目を輝かせ「だって、それってつまりはカーボンファイバー!」と、車に関連しそうなものにワクワクし始めました(笑)。
お姉さんが「黒っぽい方が炭素繊維、もう1つが鉄です。どちらが軽いですか?」と子供達に2枚のボードをまわしはじめます。
子供たちは「あー黒い方が軽い~!」とがやがや。私も実際に同じ大きさ、厚みのカーボンファイバーと鉄を持ち比べさせて頂き「あ、こんなに違うんだ!」と実感。本当に「全然違う!」といっても過言ではないほど軽かったです。そりゃあ軽量化になるはずですね。
続いて、お姉さんが「でも、こんなに軽かったら鉄よりも弱いかもしれないですよね」と次なる実験へ。長方形にカットされた同じ大きさ&厚みのカーボンファイバーと鉄の上に、それぞれ500mlのペットボトルを置いて「たわみ」を計測しました。
こちらが「鉄」の時。結構なたわみです。(たわみを表すメモリが結構あがってます)。
続いて、カーボンファイバー。おお!たわみが圧倒的に少ない!
「そうなんです。炭素繊維は鉄よりも断然軽いのに、鉄よりも強いのです!」とお姉さん。うーん、それはもうスーパーカーたちにもカーボンファイバーが沢山使われているのにも納得ですね!
この実験や説明を聞きつつ、私は1人興奮しながら自分の子供達にスマホの写真を見せ「ほら見て!このランボルギーニのウルスの中とかも、同じ模様のところがあるでしょう?こういうところにも今やってる実験の炭素繊維が使われているんだよ!」と、熱弁(笑)。これがデザインなのか本当にカーボンファイバーなのかは確認していませんが(笑)。
最後にお姉さんが「何か質問ありますか~」と子供達に聞いている中、思わず親の私が聞いてしまいました。前からちょっと疑問に思っていたことです。「なぜ、カーボンファイバーはどれもいかにもカーボンファイバーという同じ模様をしているのか」です。もっと色々なデザインのものがあってもいいのではと思っていたので。
お姉さんいわく「炭素繊維の織り方(編み方)なので、こうなってしまうんですよ」ということでした。ただ、現在は炭素繊維も様々なデザイン性をもって織れるようになってきているそうなので、色々なデザインのものが出てくる可能性もあるようです。
うーん、思いがけずにカーボンファイバーと鉄とかの違いを体感できてよかったです!私の為の実験教室だったかもしれません(笑)!!