株価低迷でポルシェはDAXから外れる
ドイツの指数運営会社のSTOXX社が、ポルシェが9月22日にドイツの主要株価指数「DAX(ダックス)」から外れるということを発表。
定期的な入れ替えの一環として代わりにオンライン不動産情報サービスのScout24が入れ替わるというということも発表されました。
DAXからの除外はポルシェの株価低迷が長引いている影響が原因で、この背景にはアメリカによる関税が欧州自動車産業に打撃を与えていることが大きいと見られています。
ちなみにDAXとはドイツ・フランクフルト証券取引所に上場する主要40社の株価をまとめた指数で、日本の日経平均株価やアメリカのダウ平均のようにドイツ経済を代表する指標のひとつ。

ポルシェはMDAXに加わる見通し
ドイツ取引所グループの関連会社による最新の発表によると、ポルシェは今月後半に中堅企業向け株価指数である「MDAX(エムダックス)」に加わる見通しとのこと。
MDAXとはフランクフルト証券取引所に上場している中規模企業を対象とした株価指数で、DAXの次に位置づけられる指標。主に50社前後が組み入れられていてドイツ経済における成長性のある中堅企業の動きを反映しているとのこと。
DAXが「ドイツを代表する大企業指数」で、MDAXは「注目度の高い中堅企業指数」という感じらしい。
あああ、ポルシェ…(涙)。
2022年9月の新規株式公開(IPO)の後にポルシェがDAX入りしてからわずか3年ですが、ここ数か月の間にポルシェは繰り返し業績見通しを下方修正しているところ。
その理由として電動化への移行が想定よりも遅れていること、中国での需要低迷、そしてアメリカの関税による影響が挙げられています。
ポルシェの株価は過去12か月で3分の1以上、下落。
ポルシェCEOのオリバー・ブルーメ(Oliver Blume)氏は「出来るだけ早くDAXに復帰することを目指している」とドイツの新聞FAZとのインタビューで語られたとか。

さらに「ドイツでも最も価値のある企業の1つであるポルシェがDAXから外れることでDAXは1社分寂しくなるだろうが、時価総額の大きさやブランド力を考えればポルシェは今まだドイツを代表する上場企業のひとつであることに変わりない」と。
でもMDAX入り…。
ポルシェは上場した後、一時欧州で最も時価総額の大きい自動車メーカーとなったこともあるくらいであったのに、まさかの3年でDAXから除外とは。

オリバーさんもこの秋でポルシェCEOを他の方と交代されることになるかもしれませんし、またこれからのポルシェに引き続き期待しつつ、明るいニュースを待ちたいと思います。
出典:Luxury carmaker Porsche to drop out of Germany’s DAX index as U.S. tariffs bite