初代カイエン発売直後、3つのバリエーションが存在した
以前、プレイモービルが出されたマカンGTSがコンバーチブルであったのを見て「マカンなのにオープンカーになってる!」と喜んでみていたことがありました。
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それが今回、まさかの本当のお話として「カイエンにはコンバーチブルが存在した」とのことで、これまたもうプレイモービルを見た時以上にビックリ。
初代カイエンが2002年12月に発売された直後に、なんと3つのバリエーションが追加で検討されていたとのことで、それらが:
- クーペ
- 全長が20cm長く、もう1列シートが追加されたバージョン
- コンバーチブル
だったそう。
そしてこの時、この3つのなかでは最も現実的ではないんじゃないの?と思われたコンバーチブルが実際に作られたとのこと。
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全長約4.8メートルのコンバーチブルなカイエンは今でもポルシェミュージアムに1台残されているそうです。
もちろん、生産されたといっても販売に至ったわけではなく、またプロトタイプというわけでもなく「パッケージファンクションモデル(Package Function Model/PFM)と言われるものであったとのこと。
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何かしらの基準を評価する為に作られただけのモデルだそうで、安全性の確保も出来ていなかったことから必要な時にはその目的地まで輸送されての移動、またテストドライブの計画もされなかったそうです。
実際にこの写真を見ると「ああ、これは走れないね」ということがわかるかと思いますが、リアの部分は左側はテールライトが低めに設計されていて、右側は高い位置に設計されています。
いや、これで作っちゃうってどうなの。凄い^^
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カイエンコンバーチブルの屋根は現行911タルガと同じ
もし本当にこのカイエンコンバーチブルが販売用に生産されることになっていたとしたら、もちろんリアはどちらかのデザインになっていたとのこと(そりゃそうですよね^^)。
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ちなみにこのコンバーチブルトップの開閉の動きは、現行のポルシェ911タルガ(991~)と同じ動きだったそうです。
ただ、それでさえもコンピューターシミュレーション上でのテスト以上に進むことはなかったそうなので、実際にはきちんと動くようには作られなかったらしく、今、ポルシェミュージアムにある1台の屋根はずっと開けっ放し(ルーフ部分はリアに格納)になっていて、閉じる必要がある時には手動で締めることになるそうです^^
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ちなみに上記の3つの追加モデルアイデアのうち「クーペ」というのは、皆さまもご存知の通り、2019年に本当に『カイエンクーペ』として開発されデビューされました。
では、もしかしたら今後カイエンカブリオレも出てくるのでは…?と思いきや、残念ながらカイエンのコンバーチブルバージョンについては、ポルシェ内ではこれ以上検討されることはなかったとのことですので、世の中に出てくることはとりあえずのところはなさそうです。
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20cm全長が長くてもう1列シートがあるカイエンについては、今回ポルシェから特に記載がなかったので、これはこのモデルにはふれるまでもなくお蔵入りになったということなのか、それともここだけあえてふれなかったのか…その真相はわかりません。ふふ。
(と勝手に意味深にしてみましたが、たぶんただふれなかっただけかな(笑))。
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出典:(公式)Open-top one-off: why there has only been one Cayenne convertible
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