VWグループとポルシェの取締役会長を兼任
もうかなりニュースになっていますが、先週金曜日(2022年7月22日)に発表となった、ポルシェCEO(正確にはChairman of the Board of Management of Porsche AG)が、2022年9月1日付けでフォルクスワーゲングループの取締役会会長(Chairman of the Board of Management)に就任されるとのこと。
思い起こせば、最初に「オリバーブルーメ氏は次期VW社長になるらしい」という話が出たのは約2年前。
参照記事:ポルシェAGの社長が交代へ→オリバー・ブルーメ氏はフォルクスワーゲン社長に
この2年の間にコロナ問題があったり、さらには他にも様々なことが起きてきていて結局のところ今の今まで正式な人事の発表はありませんでした。
今回、この2年前に出たお話とのつながりがどこまであるのかはわかりませんが、いずれにせよオリバーさんがVWグループのトップになるということは前からほぼ決まっていたことであり、あとは時期を見定めていただけなのではないかと思ってしまいます。
でも驚いたのがポルシェにも同じ役職のまま残られるということかな。
今回ポルシェから公式に発表された内容の1つに「オリバー・ブルーメ氏は長期的にポルシェCEOであり続ける、そしてポルシェのIPOの可能性もある」というものもありました。
投資家の方々の意見としては、ポルシェがIPOするのであればオリバーさんが両社の運営をしているというのは、アナリストの方の意見などを見ているとあまりウェルカムなことではないような感じに見えます。
「IPOに向けて今後数か月はVWもポルシェもそれぞれに非常に明確なリーダーシップが必要となるので、その2つのリーダーシップを兼任しているのはあまり良い考えではないのでは」という意見もあるようで。
オリバー・ブルーメ氏ご本人は今回の発表を受け以下のようなコメントを発表:
- ポルシェAGとVWグループの両方をリードすることが出来ることにとてもエキサイトしている。
- 私がフォーカスするのは顧客、ブランド、そしてその製品たち。
- そして「人」が私にとってもっとも大切なこと。
- チームスピリット、フェアであること(公平性)、そしてパッション(情熱)が成功には不可欠であり、これはブランドだけでなくグループにも当てはまる。
- もしポルシェがIPOしても、そのあともポルシェチームは私がリードしていく。
- 私たちはポルシェを技術的、経済的、そして文化的に成功に導いてきた、そして自分達をサステナブル・モビリティのリーダーと思っている。
オリバー・ブルーメ氏は、Braunschweig(ブラウンシュヴァイク)生まれで、VWグループに入ったのが1994年のこと。
その後、アウディ、SEAT、フォルクスワーゲン、そしてポルシェで様々な管理職を歴任したのち、ポルシェのプロダクション(生産)とロジスティクス担当の取締役職を経て2015年からポルシェAGのCEOに就任。
フォルクスワーゲングループの取締役会のメンバーにも2018年から就任されています。
今後のポルシェのIPOがどうなるのかも含め、9月1日以降のオリバーブルーメ氏による新VWグループ発足後がどう変わっていくのかが注目されるところです。
ただ、情報筋の話によると(だからこの情報筋って誰(笑))、オリバーさんは何かをすべてひっくり返して革命的なことを行うようなタイプではないとも言われているので、いきなりなにかドーンと変化を起こすということはないかもしれないですね^^
出典:
◆ (公式)Generation change in the Volkswagen Group
◆ Consensus-driven Blume will usher in new leadership era at Volkswagen