最大高度差5,573.979mをチベットで達成
ポルシェ・タイカンクロスツーリスモは2022年に電気自動車として最大の高度差移動(4,842.967m)をしたことでギネス記録を達成されていました。(参照:タイカンクロスツーリスモが電気自動車として最大の高度差移動でギネス世界記録に)
それが今回、また同じタイカンクロスツーリスモによって記録が塗り替えられたとのことで、今回は2,783キロに渡り標高マイナス218.845メートルのアイディン湖から標高5,355.134メートルのHongtu Daban登頂までを10日間かけて達成したとのこと。
高度差5,573.979mというのは、気温、気圧、地質条件などにおいて劇的な変化をもたらしていたそうですが、今回走行したタイカン4クロスツーリスモ2台はその驚異的な適応力により今回の記録を達成できたとのこと。
走った路面は凍った路面から70℃にまでに渡り、またその道においてはオフロードドライブ愛好家の心をとらえるような場所ばかり。
危険な未舗装の道路や穴だらけの砂利道などを走るタイカンクロスツーリスモはそんな道路状況においてもグラベルモードなどで安定した走行を可能に。
これだけの高度差があると、走っていた10日間の間に春夏秋冬の季節をすべてあじわうようなものであったことから、内部と外部からの電力消費に影響を与える要因をリアルタイムにモニタリングすることでチームが事前に計画をたて、次の充電ポイントに進む為の実用的な基盤を得ていたとのこと。
途中で走行したG219という高速道路は丘陵地帯で、ここでの電力消費が懸念されていたようですが、2速トランスミッションが威力を発揮、さらには高速での連続走行などにおいても効率的な結果をもたらし、標高4,000メートルを超える峠を走行した時には長い下り坂で最大275kWのエネルギー回生がされ、航続距離が徐々に増加したこともあったのだとか。
Xinjiangからチベットまでのルートには充電環境も充実していなかった為、途中にある22kWから120kWという様々充電ポイントを利用し、出力電力の上限で充電し、その後にトリクル充電を効率的に利用し全体の充電時間を短縮することに成功。
途中の全長760kmに及ぶ無人地帯においては、ポルシェベンチャーズが投資している新興企業「スマートエネルギー管理システムのEnjoyElec」を利用して横断。
標高4,900メートル以上の4つの山の山頂を通ったそうなのですが、タイカンの熱管理システムによって車両コンポーネントの最適な動作温度が保証され、高いレベルでの充電効率を維持することが出来ていたそうです。
なんともすごい挑戦ですが、とにかく皆さま無事に行って帰ってこれたことが何よりです^^