ポルシェのインテリア開発は数ミリにもこだわり
ヴァイザッハにあるPFMワークショップという秘密の場所で、現在もポルシェタイカンクロスツーリスモのインテリアについての開発が行われているそうです。
今回、このことについて語って下さっていたのがポルシェのクラウスさん(Klaus Bernhard)という方で、彼と彼のチームはデザイナーとエンジニアチームと一緒になって、タイカンクロスツーリスモへのインテリアパッケージについての開発をされているとのこと。
ちなみにヴァイザッハにあるPFMという施設は『Package Functioning Model (パッケージファンクショニングモデル)』の略称。
ここに現在用意されているのは、あと数週間以内に発表される予定のタイカンクロスツーリスモの車両が切り離されているようになっているモデル。
この「シーティングボックス」と言われるものを利用して、顧客がタイカンを利用する時に物理的な車への出入りや、実際に座った感じ、そして車内に座っている時の視界(可視性)などを確認しながら調整していけるようになっているとのことです。
クラウスさんとそのチームは人間工学の専門家であり、このタイカンのモデルで実際に乗ってみたりしての検証を何度も行うことで、数ミリメートルでの違いが生む顧客の快適さを見極め、より快適になるよう考えられているとのこと。
「車に乗り込み、車内でどのように感じ、そしてまた車を降りるのか…それをすべて検証します」とのことで、とにかく数ミリの違いが快適さに違いをもたらすとのことで、その数ミリに彼らはこだわってインテリアの開発をされているとのことでした。
タイカンクロスツーリスモでは、標準的な普通のルーフの他にパノラマグラスルーフもオプションで提供されることになり、さらにそれは新しいタイカンの少し長くなったルーフラインによってリアのヘッドルームをより大きく取ることが出来るようになっているとのこと。
車高が高くなっていることから、クロスツーリスモへの乗り降りもより楽になっているそうです。
タイカンクロスツーリスモのトランクスペース
もう1つ考えられているのはトランクスペース。
トランクスペースがあるかどうかということだけではなく、それがどのようにして何に利用されるのかを想定して考えられていて、
「顧客がどのように使いたいかが最優先で検討されるべき事項であるものの、そのトランクへのアクセスと荷物の出し入れについても考慮する必要がある」
とクラウスさん。
彼らのチームは、トランクスペース内部をどのような形状にするかを考えているデザイナーと、実際のそのトランクスペースを見た時にどう感じるかを擦り合わせながら検討を重ねていっているとのこと。
トランク容量そのもの自体ももちろんとても重要なことであるわけですが、それだけではなく、中に入れられる荷物のサイズと形状も非常に重要と考えられていて、数えきれないほどのバリエーションを想定してテストされているそうです。
ポルシェは何事に対しても「機能することが最も重要」と考えていることから、インテリアについても、トランクスペースについても、まずはきちんと顧客のニーズに合うように機能することが必須で、そこからさらにそれらがより良く見えるようにするという努力もされているとのことでした。
それにしても、このように車両を切り取ったようなモデルを作ってインテリアの確認をしたりと、色々と私の知らないところで数ミリの違いについてまでもが検討・検証されているのかと思うと、これからもそういった開発にかかわってこられてた方々の想いを理解しながら、これからもより大切にポルシェに乗らせて頂こうと思いました^^
出典:(公式)Inner space: the Taycan Cross Turismo
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