1968年製のポルシェ911を軽量化する
まず最初に、今回のブログ内容は、トライポフォビアの方(集合体恐怖症/小さな穴などが密集しているものに恐怖を感じる方)は、見ない方が良いと思われますのでご注意下さい。
ポルシェ愛好家であるリチャード・キング(Richard King)さんという方が、自分の1968年製ポルシェ911を「最も軽いポルシェ911」にしたいと思い立ち、そのプロジェクトを進めらているそうなのです。
ポルシェを軽くする方法
今までにも様々な方法で、多くの方がポルシェ911の軽量化については試されてきているわけですし、さらにそのなかで「1番軽いポルシェにする」という目標を掲げるのは、かなり様々な軽量化をはからなければいけなさそうで、結構大変なのでは?
いったい、どうするのかな?
今まで、ボディをほとんどカーボンにしている車も見ましたし、取り外せるものはすべてとりはずしているような車もあるし、あとは軽量化の為に何をするの??
と、思いきや、彼が取った車を軽くする方法は、そう、ある意味、いたってシンプル。
いや、実際に作業をするのはめちゃめちゃ大変だと思うのですが、考え方としてはシンプルなのかと???
そうなのです、その彼のポルシェ911を軽量化する方法は、発想としてはシンプルでありながらも、めちゃめちゃエキストリームなやり方。
それは何と…ポルシェ911に「穴をあけまくる」のです^^
穴をあけるって、どういうことって思われるかもしれません。もうこれは見て頂けばすぐわかります。このような感じ↓
いや、これ凄いでしょう(笑)。やりすぎ感満載。
とにかく、穴を開けられるところにはすべて、穴を開けて軽量化をはかっているのです。
バックミラーのこんな細かい辺りまでも容赦なく、穴を開けられるところはすべて↓
ポルシェの剛性は大丈夫なの?
トムとジェリーに出てくるチーズみたいになってしまっているこのポルシェ911の様々な箇所、構造上は大丈夫なのでしょうか。剛性というか。
…と、心配してみたところ、それは一応ちゃんと考えられていて、車を走らせるに必要な剛性は保たれ、構造上の問題も出ないよう精密に計算された穴をあけているそうなのです。
そ、そんなことが可能なのね…。
同じく穴が開けられまくっているのがわかるこちらのシートは、超軽量化がされて、なんとたった10.5ポンド(約4.8kg)しか重量がないそう。
※”seat”が10.5lb書かれていたので、1つのシートの重量だと思われる)。
そうそう、キング氏は穴を開けるだけではなく、前述のように構造的な剛性を保たせる為に、必要がある特定の領域には、あえて溶接をして補強したりという作業もされているのだとか。
こちらはギアボックス↓
数グラムでも妥協せずに軽量化
エンジンにはカスタマイズされたアルミニウムのマウントを利用。どこもかしこも、数グラム単位でも軽くするよう努力されています。
他にも、穴を開けることが出来ないパーツに(例えば以下のホースみたいなパーツだったり)に関しては、可能なかぎり、より軽量なパーツに変更することで、ちょっとした重さを軽減するということを積み重ねているそうです。
こちら、同じパーツでも変更することで3.2gから2.6gに↓
た、たった0.6gの為に?!
剛性は大丈夫!と言われても、このポルシェでめちゃくちゃ速く走るのはちょっと躊躇してしまいそうですが、いやいやでも、それにしても凄いですね。
世の中、色々なことを考えて、そしてそれを実際に実行してしまう方がいるということに本当に凄いな~、と驚きしかありません。
ポルシェ911が目指すのは重量590キロ
あれ?このポルシェの重さって書きましたっけ?
このプロジェクトのゴールは、もともとの重さよりも595キロ軽くすることであり、つまりは、その目標値は1300ポンド(約590キロ)だとか。もとの重量の約半分にしようとしている!
か、軽すぎる…。
まだまだプロジェクトは進行中。
このプロジェクトがどうなっていくのかを見守っている方も多いようです。ご興味ある方は以下のインスタグラムでもっと沢山のプロジェクトの写真を見たり、そして今後のアップデートを追うことが出来ます^^↓
インスタグラム: karmannkonnectionporsche