2026年型911ターボはGTSと同じ非プラグイン式ハイブリッドシステムを搭載
ポルシェの副CEO/CFOであるルッツ・メシュケ(Lutz Meschke)氏が記者団に対し『フェイスリフトされた992.2世代のポルシェ911のターボモデルが2025年後半に生産に入る』と語られたとの報道がありました。
※生産に入るのが2025年後半なので発表はもっと前の可能性があります。
さらにこのターボモデルには『Vartaセルが搭載される』とも。
Vartaとはすでに発表されている992.2型ポルシェ911GTSのハイブリッド用パワーパックに使われる1.9kWhのバッテリーを供給するドイツ企業であり、つい先日この企業を財政破綻からポルシェが救済するということが報じられていたところ。
ちなみにポルシェ911 GTS (992.2)はPHEVではないため電気だけで走行することもできないわけで削減されるCO2排出量はわずか数g/km。
しかしながら8速PDKに組み込まれているモーターを介して54馬力(PS)のブーストが可能となっているので、電動ターボを活用してアクセルを踏んでから最大トルクに到達するまでの時間を2秒からわずか0.5秒に短縮。
このGTSのために新たに開発された3.6リッター水平対向6気筒エンジンは、大型ターボを1基のみ搭載していて、ターボラグの問題は電動ターボの助けで解消し、システム全体で540(PS)と609Nmを発揮します。
こうして新しいGTSはターボ(580PS)、ターボS(650S)に近い性能を持つことになっているわけですが、インテルによれば992.2 ターボにはこのGTSのパワートレインの強化版が搭載される見込みで、992.2型ではベースのターボモデルでも608馬力(PS)を超えるのは確実ではないかと言われています。
992.2 ポルシェ911 カレラSは内燃機関車(ICE)
さらにメシュケ氏は記者との電話会議において、992.2型ポルシェ911 カレラSは2025年前半に生産に入ることも明かされたそうで、こちらのカレラSにはハイブリッド技術の搭載はなく、劇的な技術変更の予定もないとのこと。
※こちらも生産に入るのが2025年前半なので発表はもっと前の可能性があります。
つまりこちらのカレラSは先日発表されたベースカレラと同じく内燃機関車に。
カレラSの出力は現行の450PSから460PSくらいになるのではと予想されています。
992.2型カレラSにはマニュアルトランスミッションも出るらしい
450馬力から460馬力になるだけなら、あまりパワーアップはないね…と思われたかもしれませんが、いやいや、それとは別に1つの朗報かな?と思えることがあり、それがこちらのカレラSには992.2で初めてどうやらマニュアルトランスミッションが導入されるようだということ。
メシュケさんいわく「来年の911のバリエーションたちはかなり満足のいくものになるでしょう、ぬふふ」と言われていたようですので(ぬふふとは言っていない(笑))、楽しみにしたいと思います!
出典:Porsche Confirms New 911 Turbo Hybrid Coming Next Year
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